メルセデス・トランスポーターはバンライフに最適!?5年乗って感じた良い点・悪い点
「ベントラ」の相性で親しまれる、メルセデス・ベンツ・トランスポーター。
海外では日本でいうところのハイエース的な存在。「スプリンター」という名で、商用車として多く利用されています。
バンライフの人気上昇に伴い、日本でも人気があがっているトランスポーターですが、その魅力は何といっても広い車内。ですが一方で、海外社製ゆえの扱いづらさもあります。
今回はそんなベンツ・トランスポーターを、仕事とバンライフで5年使用してきた経験から、良い点・悪い点をご紹介したいと思います。
目次
ベンツ・トランスポーターの良い点 ①広い車内
バンライフをするうえで広さがあるということは、レイアウトが自由に取りやすいということ。乗車する家族構成や用途に合わせ、柔軟に組み替えられるのは良い点です。
我が家が所有するトランスポーターは312Dのハイルーフ。仕事も遊びも両立できるように、荷物スペースをしっかり確保しています。
また、2人旅仕様から、この春に子どもが生まれて3人仕様に少しだけレイアウトをチェンジしました。余裕のある広いスペースだからこそ、ちょっとした変更も加えやすいと感じます。
その広さを実感できるのが、トランスポーターで夜寝る時です。身長152cmの私は、横向きでしっかり足を伸ばせます。175cmの夫はというと、少し斜めに寝転ぶことで、足を伸ばして眠ることができます。
キャンピングカーとして利用するのに最適です。
ベンツ・トランスポーターの良い点 ②エンジンが丈夫
トランスポーターはさすがメルセデス・ベンツ車製だけあり、エンジン系統が丈夫にできています。
元々はバンライフ目的ではなく、商用車として作られた車です。耐久性にすぐれ、長く乗ることを見越して作られています。
一般的な車の寿命は、走行距離10万キロと言われるなかで、商用車として作られた日本のハイエースや、トランスポーターはもっと長く走れます。
走り方や扱い方にもよりますが、20万キロを越えて乗っている人も多くいるのです。我が家のトランスポーターは現在、走行距離27万キロ。
細かな部品は都度交換が必要なことが多いものの、メンテナンスをしっかりすれば長く乗ることができます。
ベンツ・トランスポーターの良い点 ③燃費が良い
その大きな車体から燃費が悪いと思われがちなベンツ・トランスポーターですが、平均して1リッターで10kmほど走ります。
しかも使うのは値段もお手頃な軽油です。小型車に比べたら燃費は落ちますが、このサイズでこの燃費はなかなかのもの。
長距離を走るのにうってつけと言えます。
ベンツ・トランスポーターの良い点 ④見た目がスタイリッシュ
トランスポーターの見た目がシュッとしているところもお気に入りです。
いかにもキャンピングカーらしい、凹凸のある見た目も素敵なのですが、仕事でも使うのでトランスポーターのシュッとした外観は丁度良いのです。
トランスポーターでも種類は色々で、もう少し角ばったタイプも可愛い見た目です。
こういったトランスポーターの便利な形は、バンライフ以外にキッチンカーとしても利用されています。
ベンツ・トランスポーターの悪い点 ①パーツが高額
ここからはトランスポーターの悪い点もご紹介します。
メルセデス・ベンツは言わずと知れたドイツの車メーカー。日本のトヨタやホンダなどに比べて、輸入されるパーツの値段は高くなりがちです。
先ほどトランスポーターの良い点として、エンジンが丈夫なことをあげましたが、長く乗っていればその分摩耗する部品が出てきます。
これまで、我が家では「エアコンのコンプレッサー」と「ドアノブ」が壊れました。
エアコンの方は修理業者に依頼して交換。工賃込みで10万円弱かかりました。
ドアノブは、ヤフオクで4つセット2万円で購入。運転席側のドアと、後ろのスライドドアを夫が自分で修理しました。本当は4つも不要でしたが、トランスポーターのドアは壊れやすいようなので、あと2つはとってあります。
ベンツ・トランスポーターの悪い点 ②修理工場が少ない
「トランスポーターを所有したい」と考えている方は、近くにトランスポーターを修理できる業者を見つけておくと安心です。と言うのも、走行距離が増えるほど修理が増えるのに、修理できる場所が限られているからです。
一度試しに、どこにでもあるメルセデス・ベンツの店へ持って行ったことがあります。対応して下さった方はトランスポーターを知らないうえ、調べてもらいましたが修理してもらえませんでした。
実はトランスポーターはベンツ車ではあるものの、現在日本では正規販売されていません。
今まで旅行中に発電機を動かすベルトが切れたり、パンクしたりというトラブルに見舞われたこともありましたが、どちらも保険会社に電話しレッカー対応してもらいました。
その際は見知らぬ土地のため、修理先は保険会社に探してもらいました。そこは壊れた場所からも自宅からも、さらに街からも離れた修理工場で、引き取りに行くのがとても大変でした。
ベンツ・トランスポーターの悪い点 ③車の知識が必要
現状トランスポーターを入手するには、並行輸入している店から高額でも新品を購入するか、中古車を買う方法があります。
後者の場合、古い分壊れやすく、自分でメンテナンスできるかが重要になってきます。
車体が重いため、うちではブレーキパッドは2年に1度、輸入代理店から部品を調達し、夫が自分で取り換えています。また、これまでブレーキローターも1度取り換えました。
車のメンテナンスや修理は夫がしてくれますが、妻の私からみると、「また?!」ってくらい手がかかる車です(笑)
所有したい!と思っている方は、心しておいてください。ただし手をかけた分、愛着も湧くものですよ。
ベンツ・トランスポーターの悪い点 ④駐車場に困る
トランスポーターは車体が大きい分、駐車場には気を遣います。これは多くのキャンピングカーと同じです。
我が家のトランスポーター312Dの場合、サービスエリアや道の駅では、ギリギリ一般車と同じ駐車場に停められます。その前に所有した410Dは、駐車場におさまりきらない長さで不便でした。
問題は車高で、うちのトランスポーターはハイルーフタイプ。ショッピングモールなどの立体駐車場や、コインパーキングには高さ制限がある場合が多く、停める場所が限られてしまいます。
トランスポーターは、大型のキャンピングカー同様に街を走るにはちょっと不便な車だと感じます。
街での走行もよくする場合は、広さを諦めて、ルーフの低いタイプのトランスポーターを選ぶのもいいでしょう。ただ、せっかくトランスポーターを所有するなら、車高が高い方が個人的にはおすすめです。
ベンツ・トランスポーターは、手がかかるけど楽しい車!
メルセデス・ベンツ・トランスポーターは多少手はかかりますが、それがまるで大きなプラモデルをいじっているようで、遊び心をくすぐられます。
自分でメンテナンスもできて、手間もいとわない、という方には特に向いているでしょう。
また、広い車内は快適に過ごせるし、自由度が高いところも個人的にお気に入りです。
キャンピングカーとしてトランスポーターの購入を検討されている方は、今回の記事をぜひ参考にしてみてください。