キャンピングカー
まるで大人のための秘密基地!リラックスワゴンの新機軸「KAKUKAKU」で趣味を極める

日本での黎明期から数十年の歳月を重ね、多くの家族の思い出を運んできたキャンピングカー。
老若男女、家族みんなが使いやすいように……と考えると、奇をてらわない落ち着いた配色であったり、バランスよく配置された生活用品であったり、ひとつの“型”が出来上がっていくものかもしれません。
しかし、不特定多数ではなく自分だけの好みにマッチした、思いっきり個性を発揮できるキャンピングカーがあったら……。
かーいんてりあ高橋の「RELAX WAGON KAKUKAKU(リラックスワゴン カクカク)」は、趣味人の遊び心をくすぐる新機軸の意欲作です。
イメージされているのはガレージハウス。
スライドドアを開けると登場する工具棚や、好きな小物でアレンジできるマグネットパネルなど、驚きのギミックが満載です。
レイアウトのベースとなっているのは同社のロングセラーモデル「RELAX WAGON TYPE1(リラックスワゴン タイプワン)」。
斬新な仕掛けと、長年の経験に裏打ちされた快適性が絶妙に融合したモデルです。
取り回しのしやすいナローハイエースがベース

ベース車両に選ばれたのは「ナローサイズ」と呼ばれる標準ボディのハイエース。
ハイエースのなかでも、もっともコンパクトなタイプとなり、見た目にも重量感や迫力のあるスーパーロングサイズと比べるとだいぶ印象が異なるはずです。
車内で立ち上がることはできませんが、2mを超えない全高のおかげで多くの自走式立体駐車場や地下駐車場などに入庫可能。
取り回ししやすく、公共施設やショッピングモールの駐車マスにも難なく収まります。
家具を配置するため片側乗車に限定してしまうことも多いバンコンですが、KAKUKAKUはスーパーGLグレードの両側スライドドアをそのまま活用。
といっても、乗降のためではありません。
右スライドドアを開けると、驚きの仕掛けが。

車外に向けて、まるでガレージの工具棚のようなキャビネットが登場するのです。
木片の素朴な質感がダイレクトにわかるOSB合板が雰囲気抜群。
車内からもアクセスできるメイン収納はスライド式になっていて、そのまま車外に引き出すことができます。

後述する「まぐねっぴー」は、フックなどで自由にアレンジできるマグネットパネル。
車の横に自転車やバイクを置いて、使い慣れた道具を広げたら、趣味の時間が始まります。
ワクワクするような仕掛けです。
RELAX WAGON KAKUKAKU(リラックスワゴン カクカク)
ビルダー:有限会社かーいんてりあ高橋
タイプ:バンコン
ベース車両:トヨタ・ハイエース 標準ルーフ 標準ボディ スーパーGL
乗車定員:5名(スーパーGLの場合)
就寝定員:3名
全長:4,695mm
全幅:1,695mm
全高:1,980mm
ナンバー:8ナンバー
参考価格:税込7,425,000円~(スーパーGL 2WD ガソリン)
公式サイト:かーいんてりあ高橋
レイアウトはロングセラー「TYPE1」がベース

レイアウトは前述のとおり、同社のスタンダードモデルであるTYPE1をベースとしています。
大人ふたり旅に最適化され、長く愛されてきたロングセラーですから、利便性や快適性は言うまでもありません。
運転席の後ろにギャレー設備を集約し、後方はゆったりとしたダイネット兼ベッドルーム。

そのTYPE1を、「無骨すぎず、甘すぎず」のインダストリアルスタイルに仕上げたのがKAKUKAKUです。
家具やフロアはコンクリを思わせる寒色のグレーで、ところどころに配された家電やスイッチ類の硬質感が空間を引き締めます。
加えて、KAKUKAKUの最大の特徴はさまざまなカスタマイズが可能な自由度と言えるでしょう。

後方の窓には、万能マグネットパネル「まぐねっぴー」を標準装備。
市販のマグネットパーツを組み合わせて、自由な収納棚を作れるモジュールです。

たとえばマグネット式のティッシュケースやペン立てやトレイを貼りつけたり、縦穴を利用してフックをかけたり。
アイディア次第で自由に使える空間となっています。
日用品を便利に並べるのもいいですが、あえて生活感を隠し、アート作品を飾るのもよさそうです。

天井の100V対応ライティングレールには家庭照明用シーリングアダプターが備わり、好みの照明器具やプロジェクターをつなぐことが想定されています。

住宅のようにキャンピングカーの照明を選ぶ、なかなかできる経験ではありません。
コの字型のダイネット

背もたれ付きロングシートで構成されたダイネットは、リラックスワゴンではお馴染みのコの字型。
中央にはカップホルダー付きのダイニングテーブルを標準装備し、複数人でゆったり食卓を囲めます。

シート脇に別途設けられたカップホルダーは、ベッドメイキング後も使える仕様です。
ヴィンテージ風のファブリックには、アクアクリーンテクノロジーを採用。
生活する上で生じる、飲み物、食べ物、皮脂、インクなどの汚れが繊維に浸透しにくく、水だけで掃除ができる生地加工技術です。
メンテナンスに手間を取られることなく、時間の有効活用を可能とします。

車内エンタメとして、必要なときだけ展開できるフリップダウンモニターを標準装備。
オプションでスピーカーの追加も可能です。
簡単操作で後部に広がるフルフラットベッド
通路部分にマットを敷き詰めるだけの簡単なベッドメイクで、クイーンサーズのベッドが出来上がる点もTYPE1を踏襲しています。

ベッドサイズは1,800mm×1,500mmで、夫婦など大人ふたりならゆったり使えるでしょう。
全方向の遮光カーテンや、車内をすみずみまで照らすLED照明などの快適装備はもちろん標準で搭載されています。
ギャレーなどがあるフロント部には、ベッドメイク後も問題なくアクセス可能。
このシンプルな構造と、誰でも簡単にできるシートアレンジが、長年愛される理由になっています。

クーラー上部はオープンラックになっていますが、KAKUKAKUでは家具のアレンジにも応じていますので、ぜひ相談してみてください。
フロント部に集約されたギャレー

ギャレー設備は運転席の後ろに集約されています。
エントランス脇にあるのはシンクを内蔵したキャビネット。

フタを開けると大判のミラーが登場し、朝の身支度に役立ちます。
車外からもアクセスしやすいため、アウトドア調理時にも活躍するでしょう。

L字を描くように配置された壁側キャビネット内にはベバスト49L冷蔵庫を標準装備。
加熱調理はカセットガスコンロで行います。

このキャビネットの背面が、先にご紹介した工具棚となっています。
電装品はほぼすべて標準装備
電源には200Ahリチウムイオンバッテリーと1500Wインバーターを標準装備。
家具のなかにすっきりと収納された壁掛けクーラーも標準装備です。

壁面に並んだメタリックなトグルスイッチが、インダストリアルな雰囲気を演出。

冬の寒さ対策にはベバストFFヒーターが標準装備されています。
外部充電、走行充電のほか、160Wのフレキシブルソーラーパネルが標準装備となっている点にも注目したいです。
必要な備品があらかじめ揃った、フル装備モデルと呼べるでしょう。
まとめ
まるで秘密基地を持ち出すように、自分だけの世界をそのまま旅先で展開できるKAKUKAKU。
工具はもちろん、燻製器やダッチオーブンのようなアウトドア料理の道具を広げたり、クラフトに取り組んだり。
先鋭的なデザインコンセプトですが、その一方でレイアウトは長年親しまれたロングセラーモデルをベースとしており、使い勝手にも妥協がありません。