【ナッツRV 】BORDER BANKS TYPE L(ボーダーバンクス タイプL)
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【ナッツRV】BORDER BANKS TYPE L
今回はナッツRVから『BORDER BANKS TYPE L(ボーダーバンクス タイプL』を紹介する。
ナッツRVは2001年の設立以来、日本のキャンピングカー業界に新しい風を吹き込む様々な挑戦を続けてきた会社だが、その歴史は常に「BORDER(ボーダー)」と共にあったと言っても過言ではない。
ボーダーは2007年のジャパンキャンピングカーショーでデビューするまで、キャンピングカーの本場ヨーロッパでの修学を何回も重ね、品質の高いヨーロッパの部品を使って如何に日本人が使いやすい車を作れるか10年以上の月日をかけて研究開発された。
そうして、現在では「いつか乗りたいキャンピングカー」の代名詞的な存在として国内最高峰のキャンピングカーとしての地位を確立している。
そして、そのボーダーがベース車両であるTOYOTAコースターの24年ぶりのフルモデルチェンジに伴ってタイプL、D、Tの三種類のレイアウトで再出発することとなった。
今回はその中でもタイプLについて詳しく見ていこう。
BORDER BANKS TYPE L(ボーダーバンクス タイプL)
ビルダー:ナッツRV
タイプ:セミフルコン
ベース車両:トヨタ コースター ビックバン<LX> ハイルーフ標準ボディ
価格:¥13,540,000~
乗車人数:7名
就寝人数:5名
全長:6,255mm
全幅:2,230mm
全高:3,020mm
外装
ベース車にはTOYOTAの新型コースターが採用され、ボディカットされた後に高断熱のコンポジットシェルが架装されている。
このコンポジットパネルの中にはアルミの補強材や断熱材がプレスされているので、断熱性能は非常に高い。
見た目の通り車内も広いボーダーではあるが、このコンポジットパネルのおかげで、夏のエアコン、冬のFFヒーターの効き具合も非常に良く、電力消費の削減にも一役買っている。
また、エントランスドアにはヨーロッパでトップのシェア率のハータル社製の最上級グレードである「ハータラックス」を採用。
非常に重厚感のある作りになっており、国内でこのエントランスドアを採用しているのはボーダーだけだ。内側には網戸も装着されているので使い勝手も良いだろう。
内装
レイアウト
前述した通り、ボーダーバンクスは現在3つのレイアウトが展開されている。TYPE Dは対座式のダイネットにハイマウントベッドというオーソドックスな形、TYPE Tは国内の自走式キャンピングカーとしては初の対座式ダイネット×ツインベッドという珍しいレイアウトになっている。
そして今回メインで紹介しているTYPE Lはまるで家庭用のようなロングソファーとハイマウントベッドの組み合わせだ。
ダイネット
ダイネットは単座のソファーと全長2,050mmのロングソファーで構成されている。これだけの広さがあるので3〜4人で使用しても全く窮屈感がない。家庭のリビングとほとんど変わらないような使い方ができるだろう。
サイドの壁には大きめの窓もついており、外の風景を眺めながらゆったり食事をとることも可能だ。
また、このロングソファーは背もたれのクッションを外すと2,050mm×800mmのシングルベッドとして使用することができる。
バンクやリアにもベッドがあるので、使用頻度は多くないかもしれないが、ゲストが来た時には重宝しそうだ。
ただし、前向きの座席は運転席と助手席のみとなっているので、どちらかと言えば2人旅向きかもしれない。
バンクベッド
ボーダーのバンクベッドは1,580mm×2,020mmと家庭用のダブルベッド並みの広さがある。大人2名で横になっても十分なスペースがあり、子供なら3人で寝ても問題ない。
両側にはライトも付いているので、寝転んだ状態で本や旅行ガイドを読んで明日の予定を考えるのも楽しそうだ。2人旅でリアベッドを寝床とする場合は、物置として使用するのもいいだろう。
常設ダブルベッド
リアのハイマウントダブルベッドは1,400mm×2,020mmとクラス最大級の広さを誇る。天井側にはキャビネットやベッド下の収納など荷物を片付ける場所には困らない。
また、ベッドマット下には同社の人気車種であるクレソンやクレアと同じく、ウッドスプリングが敷かれ、寝心地の良さを向上させているほか、通気性も上がっているのでカビなどの対策にもなる。
ギャレー
ギャレーもコースターの広さを活かして、本格的な調理が楽しめるサイズのスペースが確保されている。コンロ、シンクどちらも上蓋式になっているので、使わないときは閉めてさらに調理スペースを拡張させることも可能だ。
ギャレー下には収納スペースが用意されており、調味料や調理器具など様々なものをここに片付けることができる。ここまで収納が充実していれば、家庭のキッチンとほとんど変わらないような使い方ができるだろう。
90Lの冷蔵庫と電子レンジは標準装備となっており、外部電源だけでなくサブバッテリーで稼働させることも可能だ。
マルチルーム
ギャレーの対面にはマルチルームが用意されており、手洗い用の洗面台も付いている。家と変わらない装備を誇るボーダーは長期の車旅向きでもあるので、オプションのトイレやシャワーは付けておきたいところか。
電装系
電装系は同社が開発した走行充電と急速充電システムを融合させた「超急速充電システム EVOLUTION」を採用しているほか、インバーター付き家庭用エアコンも標準装備されている。
サブバッテリーも100Aのものが4つと大容量なので、外気温などに左右される部分はあるが、アイドリングで家庭用エアコンを継続利用することが可能。
たとえバッテリーの残量が少なくなっても、EVOLUTIONの効率的な走行充電によって、3〜6時間ほどの走行でフル充電ができる。
そのほか、1500Wのインバーターなども標準装備されており、電装系は非常に充実していると言えるだろう。
まとめ
今回はナッツRVの『BORDER BANKS TYPE L』を紹介した。内装や外装、電装系全てが国内最高峰という名に恥じない非常にクオリティの高い一台となっている。
クオリティの高さ同様、価格も1300万円を超えるので、なかなか手が出し辛いのは否めないが、いつかは乗ってみたいキャンピングカーであることは間違いない。
キャンピングカーショーなどで見かけた際にはぜひ一度乗車して、その豪華さを味わってみて欲しい。