キャンピングトレーラーで記念写真をとるオーストラリアのご夫婦

真冬のオーストラリアをキャンピングトレーラーで快適に過ごすご夫婦をインタビュー



今回は、オーストラリアのキャラバンパークに滞在していたご夫妻、デビッドさん&アンさんにお話を伺った。

南半球に位置するオーストラリアは日本の夏にあたる時期が真冬なので、キャンプを楽しむ人は夏ほど多くはない。

しかし、夫婦の時間をゆっくりと楽しむために、あえて寒い中でも愛車のキャンピングカーでキャンプに訪れるようにしているのだとか。

そんなお二人に、愛車を選ばれた理由、そしてこだわりのポイントなどを詳しくお聞きした。

ほどよいサイズ感と快適なベッドが購入の決め手に

―キャンピングトレーラーは初めてでしょうか。

これが1台目で、6年前に中古で購入しました。以前の折り畳み式のキャンピングトレーラーから、これに買い替えたんです。

キャラバンパークに停められたキャンピングトレーラー

もともとキャンプが好きだったのですが、そこまで高頻度で出かけるか分からなかったし、置き場を考えるとキャラバンやRVを買う気にはならなかったので、ちょっと妥協して折り畳み式のキャンピングトレーラーを購入したんです。

十分な物を運べるし、満点とまではいかなくてもベッドはあるし、小さい分、運転も楽。いろんな場所でキャンプして、楽しかったですよ。

とはいえ、私たちも年を取ってきて、滞在先でも家のように快適に過ごせる内装設備が欲しいなと思うようになったので、折り畳み式のキャンピングトレーラーを売り、そのお金を資金にあてて現在のトレーラーを購入しました。

ーオーストラリアでは中古で買うことはめずらしくないですが、数ある中古のキャンピングトレーラーからこちらを選ばれた理由は何でしょうか。

前々からサイズにはこだわっていました。

キャラバンパークに停められたキャンピングトレーラー

この車は20フィートで、夫婦二人がゆっくりするのにも、キャラバンパークで場所を探すのにもちょうどいい大きさだったことが大きな理由ですね。

夫婦で過ごしても十分な広さで、しかも運転しやすく駐車スペースをそんなに取らないものにしようと思っていたので。これ以上大きいと運転も難しくなり、置き場所も考えないといけないですしね。

私たちはよくキャラバンパークに滞在するのですが、場所を探すのも大変になりますから、このサイズが私たちに一番合っていると思います。

実はベッドも購入の決め手となりました。

また、探す前はこだわっていなかったのですが、探し始めると内装もより自分の好みのものを選びたくなりましたね。

中古を選んだ一番の理由は、資金面です。新車だとそれなりのコストがかかりますから。キャンプは老後の楽しみではありますが、やはり多くのお金はかけられません。

中古でも状態がよいものはたくさんあるし、最新の機能が欲しいわけではなかったですしね。

夫婦二人のホリデーを快適に過ごせるよう、心地よさを重視

―愛車のポイントを教えてください。

まず、これは下から吹いて来る風を防ぐもの。

キャンピングトレーラー下部に取り付けられた防風シート

このキャラバンパークは海沿いだから常に風が吹いてくるでしょう?特に今は冬だから、足元から吹き上げる風が一段と寒く感じますよね。

そんな時は着込んでも足元はなかなか暖かくならないけど、これを使えば下からの風は抑えられるので、使うのと使わないのでは体感温度が全然違います。

キャンピングトレーラー下部に取り付けられた防風シート

私たちは車内にこもるよりも外でゆったり座って過ごすのが好きなので、冬場は必須のアイテムですね。

夏場は日差しを避けるために、オーニングの前方と左右にも仕切りをつけることがあります。

キャンピングトレーラーのサイドオーニング

素材によっては日よけ効果だけじゃなく着替えの目隠しにもなるので、ビーチ近くでキャンプする時には便利なんですよ。

ただ、風の抵抗を受けるので、強風の時は使えないですけどね。

キャンピングトレーラーのベッドルーム

これが、購入の決め手になったベッドです。

高さもマットレスの硬さも大きさもピッタリで、本当に気持ちよく眠れます。

キャンピングトレーラーのベッド下収納

ベッドの下は収納スペースですが、暖房機能もあるんです。

配管チューブが外につながっていて、ガスボンベをつなげば温風がこの配管をたどって、ベッドの下から出るようになるんですよ。

ベッドそのものはそこまで暖かくはないですが、エアコンに負けないくらい空気が暖かくなります。

キャンピングトレーラーの温風の吹き出し口

この黒いキャップのところから温風が出てきます。ただ、私たちはキャラバンパークに滞在することがほとんどなので、使うことはほとんどないですね。

ガスの消費量も多いし、キャラバンパークに滞在したら電気が使えるので。

キャンピングトレーラーのガスの排気口 キャンピングトレーラーのガスの排気口

このキャップを外してつなぐのですが、長いこと使ってないから、どうやるんだったか忘れちゃいました(笑)

キャンピングトレーラーのラウンジ

ラウンジも気に入っているスペースのひとつ。

二人には大きすぎるかもしれませんが、夫婦であってもお互いのパーソナルスペースは必要ですから。ほかの人を招く時も窮屈にならない大きさですしね。

ベッドにはなりませんが、カウチの下は全て収納なので、とても使いやすいですよ。

キャンピングトレーラーの時計とラジオ

ラジオと時計は使いやすい場所にあるものの、ラジオはあまり調子がよくありません。

そのため、古くから使っているものを、常に持ってくるようにしています。

キャンピングトレーラーのキッチン前に敷かれたカーペット

フローリングの汚れと傷の防止のために、ラウンジの半分からキッチンとトイレにかけて、大きなマットも敷きました。

フローリングは傷つきやすい素材ですし、天候によっては靴が泥だらけになってしまうこともあるので。

外でついた汚れは外のマットで落とすようにしていますが、やはり限界がありますから。掃除が好きな人はいないでしょう?(笑)

夫は内装にこだわりがなかったので、私が好きなものを選びました。ホリデー中にゆったりした気持ちになれる、温かみのある木目調のデザインが気に入っています。

朝に欠かせないコーヒーマシンも装備。トイレなどの設備も使いやすい

―料理はされるのですか?

キャンピングトレーラーのキッチン

車内で料理することはほとんどありません。掃除が面倒なのと、匂いがこもるのが嫌なので。

BBQも好きですが、冬だと外でするのは寒いので、キャラバンパーク備え付けのキッチンを使っています。

キャンピングトレーラーのキッチン収納

たくさんあるキッチン収納は、予備のブランケットといった防寒用具を保管するのに使っています。

キャンピングトレーラーに置かれたコーヒーメーカー

コーヒーがないと私たちの朝は始まらないので、コーヒーマシンは欠かせません。こうしてコーヒーマシンを使えるのは、キャラバンパークならではのメリットですね。

―トイレやシャワー、エアコンといった設備はいかがでしょうか。

キャンピングトレーラーのシャワーキャンピングトレーラーのトイレ キャンピングトレーラーのシャワールームの換気扇

トイレとシャワーは一体になったタイプ。天井を開けられて窓もあるので換気はばっちりだし、光も取り入れられていいですね。

ぐるっとシャワーカーテンを閉められるので、シャワーを使ってもトイレと洗面台もぬれません。どうしても床は濡れますが、終わった後に拭けばすぐ乾くので気にしていませんね。

キャンピングトレーラーの洗面台 キャンピングトレーラーの収納された洗面台

洗面台は普段すぐ使えるようにしていますが、トイレを使う時は折りたたんでいます。

キャンピングトレーラーに設置された洗濯機

全自動洗濯機もありますが、短いホリデーではほとんど使いません。

家に帰って洗濯すればいいし、せっかくの休みを家事の時間にしたらもったいないでしょう?

長期のホリデーの時は、この洗濯機を使ったり、キャラバンパークにある洗濯機を使ったりと、状況や気分で使い分けています。

キャンピングトレーラーのエアコン

エアコンは、暖房としては使いません。結構音がうるさいので、好きになれないんです。

冷房として使うことの方が多いですが、やっぱり音は気になります。でも暑さにはかなわないので使っちゃうんですよね。

定期的な洗車と整理整頓が、長くきれいな状態を保っている理由

―外の収納もきれいに整理整頓されているんですね。

キャンピングトレーラーの外部収納庫

できるだけきれいに使いたいので、物があっちこっちに行かないように心がけています。

オーストラリアのキャラバンパークに止められたキャンピングトレーラー

窓の上の方には、LEDライトが横に走っています。後からつけたんですが、夜に外で作業をしないといけない時や、暗くなってから車に戻る時など、目印になるので助かっています。

ドアの方に付ける人が多いですが、あえて反対側につけてみました。

元々きれいな車体を選んで購入したのもありますが、毎週洗車しているのが、きれいな状態を6年もキープできている理由だと思います。

―最後に日本の読者さんにメッセージをお願いします。

キャンピングトレーラーで記念写真をとるオーストラリアのご夫婦

私たちはホストファミリーをしており、日本人の学生さんを迎えたこともあります。

彼女をこのキャラバンでキャンプに連れて行ったら、とても喜んでくれました。

日本ではなかなかキャラバンでキャンプする機会は少ないと思いますが、とても楽しいのでぜひ味わってほしいと思います。

いつか日本でキャンプをしてみたいですね。