ダイハツの軽自動車14車種一覧|特徴と違いをまとめ【2022年最新情報】
目次
ハイトワゴン|ダイハツの軽自動車
トールワゴンよりもさらに全高があり、1700mmを超えるモデルが一般的となっています。
軽自動車の中で最大級の室内空間を持ち、開口部が広いことが特徴といえるでしょう。
※アトレー(旧アトレーワゴン)は2021年12月のフルモデルチェンジによって商用車(4ナンバー)になったため、記事後半の商用車の項目にて掲載しています。
タント
ハイトワゴンの先駆者的存在で、2003年に登場しました。軽自動車とは思えないほどの室内空間を実現。
2007年には乗降性を向上させ、助手席側のBピラーを取り除いた「ミラクルオープンドア」を採用しました。
他車にはない魅力で高い人気を誇っています。
概要
2019年にフルモデルチェンジを行い、現在4代目となりました。
コンセプトは「Tantoゼロ」として、日常の安心や安全をゼロから考え直し、暮らしのパートナーとしてデザインするというものです。
運転中の視界の良さや、運転姿勢でも直情にレイアウトされたパネル類によってストレスフリーな操作を実現。
また継ぎ目や凹凸の少ないシームレスな面で構成されたボディは、走る・曲がる・駐車するなどのときにも安心感を与えます。
フェイスデザインは、アイコニックで特徴的。誰からも愛されるデザインを採用しました。
リヤのコンビランプやスライドレール、またボディレリーフを集約し、すっきりした印象を与えています。
インテリアにはアクセントとなる鮮やかなカラーを配し楽しさを表現。
またファブリックのキルティングに見える樹脂を施しユニークなドアトリムやグローブボックス周辺は、とてもユニークなデザイン性です。
評価
運転席のスライドが最大で540mmと広がりました。これによって運転席からウォークスルーで移動することが可能です。
例えば運転席から後席の子どもを抱きかかえ、ミラクルオープンドアから降りるということもできるようになりました。
車から離れる際には手を触れるだけでドアをロックする「タッチ&ゴー」で簡単に施錠。これは軽自動車初となる装備です。
またもう一つの軽自動車初は、あらかじめ車に戻ってきた際にスライドドアを自動でオープンする「ウェルカムオープン機能」の搭載があります。
使い勝手のよさでは高い評価を得てきたタントですが、走行性能では車重の重さなどからライバル車に引き離されていました。
今回のフルモデルチェンジではゼロからの見直しということで「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」に基づく開発のことです。
操縦安定性と、乗り心地にこだわったプラットフォームで、低重心化を実現。
CVTも中低速域から高速域まで幅広く確立するなど、すべてにおいて一新されました。軽自動車では気になる静粛性も格段に向上しました。
新採用のプラットフォームでN-BOXやスペーシアといったライバルにどこまで対抗できるか期待が広がりそうです。
タント カスタム
タントと同様に2019年にフルモデルチェンジが行われ、現在4代目となっています。
パワートレインには「DNGA」が採用され、走行性能、安全性能、快適性能共にタントと同等です。
エアロパーツをまとったカスタムが、標準モデルのタントとどのくらい異なっているのかをご紹介していきましょう。
概要
開発コンセプトになっているのは「大人のカスタム」です。
タントの歴代カスタムを見てみると、押し出しの強さが特徴となっていましたが、今回のフルモデルチェンジでは、より上質で洗練されたデザインが採用されています。
タントと異なっている点はヘッドライトとリヤコンビネーションランプの形状です。
また前後のバンパーにはエアロパーツも装着されました。
フロントバンパーガーニッシュのデザインなど、タントとの差別化が図られ、よりスタイリッシュな雰囲気です。
インテリアもブラックを基調として、タントの柔らかな色遣いと、ポップな差し色の室内とは異なったデザインが採用されています。
シートの表皮もタントではフルファブリックであることに対して、ファブリックにソフトレザーを使用するというシックモダンな大人の装いです。
評価
グレードには「X」と「RS」のそれぞれにスタイルセレクションを加えた4グレードが設定されています。
「X」に装着されているのは14インチのアルミホイールですが、「RS」には15インチのアルミホイールが装着。
なお「RS」のスタイルセレクションには専用のアルミホイールとなっています。
4代目になって、従来は「スマートアシストⅢ」と呼ばれていた安全装備が「スマートアシスト」に統一されています。
もちろんカスタムだけでなくタントも同様です。
この機能には15種類あり、歩行者検知、クルーズコントロールなどさまざまな機能が追加されています。
タントシリーズの中で、走行性能が高いのはRSです。
先に紹介した15インチのタイヤで、安定した操舵感が感じられるほかクイックな反応を体感できるでしょう。
カスタムはタントよりも価格設定が高くなっているため、オプションなどの装着でより高額になることもあるため、注意が必要です。
ウェイク
誕生当初に使用されたキャッチフレーズのインパクトの大きさが際立ったウェイク。
「ドデカク使おう」の言葉通り、改良を重ねても四角いスタイルは変わりません。
日常だけでなくアウトドアシーンなどのレジャーまで幅広く使用できる新しい軽のジャンルを切り開きました。
概要
2013年の『東京モーターショー』に登場したコンセプトカーが「DECA DECA」です。
真四角なスタイルは軽1BOXカーのようにも見えますが、ここに大きな特徴があります。例えばアトレーワゴンの室内高は1,180mm。
対するウェイクは1,455mmです。
つまり車高を抑えながらも、室内高は軽自動車の中でもトップクラスとなっています。
タントを超えるハイトワゴンという意味を込めて「タントの上を行く」からウェイクと名付けられました。
「ミラクルラゲージ」と名付けられたラゲッジスペースはまさに変幻自在。
サーフボードや自転車などさまざまな荷物を収納できます。
2015年当時には、アウトドアメーカーの『株式会社モンベル』やサーファー向け波情報サイト『波伝説』と共同開発を行った特別仕様車も発売しているほどです。
ラゲッジには90Lのアンダートレイが装備され、ゴルフのキャディバッグを縦に収納できるほどの大容量を実現。
また上下2段に仕切るラゲッジボードもオプション設定されています。また脚をつけることもできるので、テーブルとして使用することも可能です。
大量の買い物、フル乗車でも積載量を気にすることなくレジャーを楽しむなど、軽自動車の用途を大きく超えた使い方ができます。
そのため、使用方法は無限大。
どのような人にもおすすめできる一台といえるでしょう。
評価
背の高さを利用して生まれるミニバン並みのアイポイントは、見晴らしがよく余裕のある運転ができます。
室内は状況に合わせて多彩なアレンジが可能。
アウトドアの常識にもなりつつある撥水加工されたシートや、「イージーケアフロア」の採用で、泥の付いたものも簡単に掃除できます。
走行性能において、背の高さはデメリットにもなりそうですが、ドアミラーやリヤコンビネーションランプ「空力フィン」が採用。
気流に小さな気流を発生させ、車体を左右から押さえつけ高速走行安定性の向上も図られています。ダイハツでは初の搭載です。
また「ファン&リラックスコンセプト」の採用で、ボディの構造、サスペンションの高剛性、サスペンションの左右を繋ぐスタビライザーなどさまざまな工夫施しています。
これらによって高さによる不安定さを克服しているといえるでしょう。
エンジンには「TOPAZ NEO」が使用されており、力強い走行が期待できます。
そのためアウトドアなどでの遠出であっても楽に運転できるのではないでしょうか。
また軽自動車ということもあり、まずまずの省燃費性です。
車重があるので、他車のように30㎞/hには届かないようですが、ミニバンと比較するとその差は歴然。
車中泊にも使えるウェイクの魅力は、軽自動車の中では唯一無二の存在といえそうです。
SUV|ダイハツの軽自動車
SUV人気の波は軽自動車にも押し寄せてきているといえるでしょう。
アウトドアを強くイメージさせる、使い勝手の良いトールワゴンやハイトワゴンなどが、数多く誕生しています。
そんな中、ダイハツがラインナップしているのは、タフト1車種です。
悪路走破性を高めたSUVテイストで、スズキ ハスラーなどの対抗モデルといわれていますが、方向性には違いがあるようです。
どのような車なのかを詳しくご紹介していきましょう。
タフト
軽自動車からもおおくのクロスオーバーSUVが誕生していますが、新たに誕生したモデルということもあり大きな注目を集めています。
アウトドアを意識したそのデザイン性は、本格的なオフロード仕様で、新たなキャラクターとして定着していきそうです。
概要
初代タフトが誕生したのは1974年のことです。発売当時はジープタイプの普通乗用車でした。
三菱 ジープとスズキ ジムニーの中間に位置していたタフトは、レジャーで使用されるというよりは、工事現場のパトロール、山間地や狩猟などの用途に使用されたようです。
その後1984年に生産終了を迎え、2020年6月に2代目となりました。
今度は軽自動車のクロスオーバーSUVとして36年ぶりに復活を遂げています。
徹底した直線基調で無骨さを前面に押し出し、軽自動車の規格よりも大きく見えるほど威風堂々としたいで立ちです。
エクステリアで特徴的なのは、ガラスルーフになった天井の開放感。
現在軽自動車でガラスルーフを採用している車種はなく、非常に魅力的になっています。
アウトドアで過ごすときはもちろんのこと、街乗りでも快適に過ごせそうです。
またインテリアで注目したいのは、リアシートがフルフラットになる点が挙げられます。
ラゲッジスペースの床、後席の背面は樹脂製で汚れに強いため、泥や水に強い仕様。アウトドアでも活躍しそうです。
評価
日常生活からレジャーまでアクティブに使える新感覚の軽クロスオーバーとして、多くの場面で活躍が期待されます。
大きなタイヤの径、無塗装に仕上げられた樹脂製フェンダー、あえてアームをむき出しにしたワイパーなどワイルドに見せる工夫が随所にちりばめられているといえるでしょう。
個性的といえるタフトのコンセプトはインテリアにもみることができます。
ハイトワゴンにでは一般的なフロントシートに使用されるベンチシートではなく、独立式を採用。
大きめのセンターコンソールで存在感を演出し、ウォークスルーで空間を確保する常識を覆しました。
後席のスペースも十分に確保されていますが、ライバル車となるスズキ ハスラーやekクロスなどと比較すると居住性は少し狭くなっているようです。
居住性を重視するというよりもラゲッジとしても使用したいというユーザーには最適といえるでしょう。
他車にはない新しい発想のタフトは、個性的な一台になっています。新たな軽自動車として期待が持てるかもしれません。
軽クロスオーバーSUVの購入を考える際にはひとつの選択肢として、実車を見てみると良いのではないでしょうか。
スポーツカー|ダイハツの軽自動車
軽自動車という規格の中で、さまざまな工夫を凝らした軽自動車のスポーツカーが登場しています。
今ではスズキ アルトワークス、ホンダ S660など数社で生産が進められていますが、S660は生産終了が発表されました。
ダイハツを代表するスポーツカーにはコペンがあり、走行性能やスピードだけではないこだわりを見せてくれています。
どのような魅力があるのか、早速コペンの魅力をご紹介していきましょう。
コペン
ダイハツを代表する2シーターオープンカー。
最近では数少なくなった軽スポーツカーで、軽量な車体でキビキビとした爽快な走りを体感することができます。
車を操る楽しさは、馬力やパワーだけではないということを教えてくれる、数少ない車といえるでしょう。
概要
2002年に初代が誕生し、1993年に生産を終了したリーザスパイダー以来のオープンカー復活となりました。
しかし、初代は2012年に一度生産終了を迎えています。
その後2014年に2代目となる現行車が誕生。先代が生産を終了してから1年10カ月後のことです。
初代で採用された電動アクティブトップは、世界でも採用数が少ない頃のこと、もちろん軽自動車では初となるオープンカーでした。
2代目に入ると、ボディの異なる4種類のコペンが同時に登場し、驚いた人も多かったのではないでしょうか。
現代のスポーツカーをそのままカタチにしたような「ローブ」。
ローブを流用したヘッドライトやテールランプユニットに多面体のデザインが施されたのは「エクスプレイ」です。
オーバーフェンダー風にフェンダーの色をボディとは別にして、クロスオーバーのような印象を与えます。
そして初代を回帰したような丸目のコペンです。
「セロ」と名付けられたこのモデルは、フロントグリルもファニーな笑顔のように見えるところは初代のようです。
軽自動車では数少なくなってしまったMTモデルも設定されています。
もうひとつは親会社であるトヨタとのコラボレーションモデル「GR SPORT」。
ワイド&ローなスタイルで専用のフロント・リヤバンパーを採用。空力性能を高め、スポーツ走行も視野に入れたチューニングが施されています。
評価
骨格の見直しと樹脂製になったボディの構造が叶えた「DORESS-FORMATION」。
一部のパーツを変えるのではなく、ボディの着せ替えができるという画期的な新しさです。
購入後でも洋服を着替えるようにカタチのみならず空力特性まで変えることを可能にしています。
また専用開発が行われた「D-Frame」は、走行性能を支える高剛性の基本的な骨格のことです。
コーナーでの大きな負荷に対する接地性能、高速での直進安定性、そしてステアリングからタイヤに伝える応答性といったスポーツ性能と快適な乗り心地の良率を実現しました。
かたくなにこだわってきた電動アクティブトップ。
そして、次々を投入される新たな試みは、多くのスポーツカーファンの心を掴んでいるといえるでしょう。
速く走るだけではない、楽しむことを教えてくれる軽スポーツカーがコペンです。
商用車|ダイハツの軽自動車
商用車は仕事で使用することを目的に開発された車のことをいいます。
低価格で質素なタイプのものが多く、実用性を重視した結果といえるかもしれません。
ダイハツにも商用車のラインナップがあるので、詳しく見ていきましょう。
ミライース(Bグレード)
維持費を徹底的に抑え、優れた低燃性を発揮するミライ―スのBグレードは、商用車としても広く使用されています。
しかしダイハツのラインナップとしては商用車と乗用車の両方に掲載されており、普通車としても多くのユーザーに指示されている軽自動車です。
概要
ミライ―スは乗用車としてのイメージが強いですが、エントリーモデルのBグレードは、商用車として使用することも想定されています。
そのためビジネスに役立つ装備が充実しているうえに低価格。またランニングコストも経済的になっています。
Bグレードとはいえ4ナンバーではなく、通常の5ナンバーなので、後席の居住性も問題はありません。
BグレードにはBをベースにして、先進安全装備「SAⅢ」を装備したパッケージモデルの「B“SA Ⅲ”」も設定されています。
「B“SA Ⅲ”」にメーカーオプションとなる「ビジネスユースフルパック」も用意されました。
LEDライトや電動格納式ドアミラーなどの便利な装備が一式パックとなっています。また「フルラゲッジモード」は段差を感じさせないラゲッジスペースで汚れにも強い素材を使用しました。
狭い場所や立体駐車場にも楽々入っていくことが可能。取り回しのしやすさは、ビジネスシーンにおいてストレスにもなりかねません。
また女性や運転が得意ではない人も運転することがある車なので、工夫を凝らしました。
小柄な人でも手が届きやすいステアリング位置に設置し、スイッチ式でバックドアを開閉させる「スイッチ式バックドアオープナ-」を軽自動車として初採用しています。
評価
エントリーモデルのBグレードは、ハイブリッドなどの設定がないにもかかわらず30㎞/hを超える高い賞燃費性能を発揮しています。
全車CVTを採用しているところからも万人受けする運転性能といえるでしょう。
選択できるカラーに制限があったり、後席のウィンドウの開閉ができなかったりという点は見受けられますが、十分に使用できる範囲です。
しかし購入時にはどのような点が異なっているのかを詳細を確認することが重要です。
アトレー(旧:アトレーワゴン)
アトレーワゴンは2021年12月にフルモデルチェンジし、「アトレー」へと車名を変更しています。
先代に引き続き商用車のハイゼットをベースとする乗用車仕様であることには変わりないのですが、4ナンバーとなったことでカテゴリが軽商用車へと変更されました。
概要
初代が誕生したのは1981年から現在まで続く息の長いモデルです。
現行は2021年にフルモデルチェンジした6代目。2005年デビューの5代目から約16年ぶりの全面刷新となりました。
デザインは先代と比べて直線的なものになり、安定感のある雰囲気に。
商用車になったことで広い荷室空間と350kgの最大積載量を獲得しています。
サーフボードや汚れたアウトドア用品を積んでも掃除がしやすい「イージーケアマット」や、後席の快適性を高めるボトルホルダーやデッキサイドポケットなどの収納を多数用意。
新開発のFR用CVTを採用しており、燃費性能や走行性能、静粛性も向上しています。
評価
予防安全機能「スマートアシスト」やABSを全車標準装備。
先代で初採用した横滑り防止装置、ヒルホールドシステム、エマージェンシーストップシグナルなども引き続き採用しています。
もともと乗用車だったこともあり、安全装備は一般的な商用車よりも充実しているといえるでしょう。
多くの荷物を積載でき、スライドドアも装備。車中泊もこなす特性はまさに乗用車と商用車のいいとこ取り。
今回のフルモデルチェンジでターボ×4WDのグレードも登場し、4人乗車時や重い荷物を積んでいた時も安定感が増しています。
駆動方式は後輪駆動のFRとなっていて、積載量が増えても後輪にトラクションがかかるため安定した走行性能が期待できます。
特装車の「デッキバン」は個性的な軽ピックアップ
アトレーおよびハイゼットカーゴには、「デッキバン」というピックアップの特装車があるのですが、そのモデルにも4WD&ターボが設定(アトレーのみ)されたことで、アウトドアレジャーでの活躍も期待されます。
ハイゼットカーゴ
ハイゼットカーゴは1999年からハイゼットシリーズに加わった軽商用バン。
ハイゼットは現行モデルで11代目となっています。
積載性が高く、さまざまなシーンに対応できる柔軟性が特徴で、幅広い職種で利用されています。
最近では、商用だけでなくレジャーに使用するという今までとは異なるユーザーも増えてきました。
概要
フロントマスクのデザインは直線的で、アトレーを簡素にしたシンプルな印象です。
商用車としては初めて「DNGA」を採用し、全体的にスクエアな形状へと変更されたことで積載性にも磨きがかかりました。
予防安全機能「スマートアシスト」も設定し、積載能力や基本性能だけでなく安全性能も向上。先代から大幅に進化しています。
評価
車体側面やフロントピラーの傾斜をスクエア化し、室内空間を拡大したことで軽キャブオーバーバンクラスとしては最大クラスの積載スペースを実現。
先代では前輪と後輪の距離であるホイールベースを長くすることで直進安定性を向上させていて、長時間の運転でも疲れにくくなるほか縦揺れも軽減でき、ケーキなどのデリケートな積載物でも衝撃が伝わりにくいというメリットも持っています。
ハイゼットトラック
ハイゼットトラックの歴史は古く1960年にまで遡り、現行の軽自動車としては最もロングセラーモデルです。
「はたらく車」の代表として2010年から2020年まで11年連続して販売台数首位の座を守り続けています。
概要
広大な荷台からなる積載性や耐久性、防錆性等をもちながら、安価で経済的な軽トラック。
現行は2014年にフルモデルチェンジした10代目。
プラットフォームを刷新してさまざまなメリットが生まれました。
2021年にはハイゼットとアトレーのフルモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジ。
すでに完成されていると言える基本性能はそのままに、使い勝手や快適性といった部分を向上しています。
ボディカラーの豊富さも特徴で、トニコオレンジメタリックや新色のアイスグリーンといったポップな色を含む全7色がラインナップしています。
評価
パワートレインはダイハツ独自の「TOPAZ NEO」を採用。力強い走りを体感できます。
燃費性能も高く、砂利道や坂道でもパワフルな走行性能を見せるでしょう。
またダイハツの先進安全装備も充実。軽トラックとしては初となる「衝突被害軽減ブレーキ」が採用されました。
そのほかにも2WDと4WDを切り替えられる「パートタイム4WD」を採用し山道や濡れた路面でも威力を発揮。
さらに強いトルクが必要となる場面では「Hi-Loモード切り替え」ができます。
ぬかるみに嵌まった場合は、「スーパーデフロック」で脱出可能。
片側のタイヤが空転しても反対側のタイヤに駆動力を伝えることで、力強い駆動が期待できます。
軽トラック初となる樹脂製全面パーツを使用し飛び石により錆をブロック。
「ハイゼットやアトレーと同じFR用のDNGAを採用しなかったのは、すでに軽トラックは完成形に近いため」と言われるほど完成度の高いモデルです。
ダイハツの軽自動車の性能比較
燃費比較(km/L)
車名 | 2WD | 4WD |
---|---|---|
ミライース | 25.0 | 23.2 |
ミラトコット | 22.6 | 21.5 |
キャスト | 20.1~21.0 | 18.5~19.3 |
ムーヴ/ムーヴカスタム | 19.5~20.7 | 18.8~20.0 |
ムーヴキャンバス | 20.6 | 19.6 |
タント/タントカスタム | 20.0~21.0 | 18.8~20.0 |
ウェイク | 16.9~17.4 | 16.1~16.8 |
タフト | 20.2~20.5 | 19.6~19.7 |
コペン | 18.6~19.2 | – |
ミライ―ス(Bグレード) | 25.0 | 23.2 |
アトレー | 14.7 | 14.7 |
ハイゼットトラック | 15.6~16.5 | 15.6~15.8 |
ハイゼットカーゴ | 14.9~15.6 | 13.1~14.2 |
乗用車として売れ筋の車は、おおむね燃費が20km/L以上と大変優秀です。
SUV風の新型「タフト」も20km/L台と、趣味と実用性をじゅうぶん両立しているといえます。
先進安全装備比較
車名 | 先進安全装備 | 主な機能 |
---|---|---|
ミライース ミラトコット ミライ―ス(Bグレード) キャスト ムーヴ/ムーヴカスタム ムーヴキャンバス ウェイク | スマートアシストⅢ | 衝突回避支援ブレーキ 誤発進抑制制御機能 コーナーセンサー など |
タント/タントカスタム タフト アトレーワゴン ハイゼットカーゴ ハイゼットトラック | スマートアシスト | スマートアシストⅢの機能に加えて アダプティブドライビングビーム サイドビューランプ 全車速追従機能ACC レーンキープコントロール など |
コペン | エマージェンシーストップシグナル | – |
ダイハツの軽自動車は、コペンを除いて「スマートアシスト」または「スマートアシストⅢ/Ⅲt」を標準装備しています。
最新の装備は「スマートアシスト」で、ラインナップでも新しいタントやタフトに採用されています。
スマートアシストは、従来の安全装備「スマアシⅢ」の衝突回避支援システムに加え、車線変更や渋滞走行、夜間の運転などにおける予防安全機能をプラスしたものです。
ダイハツの軽自動車選びのポイント
以下の表は、各車種を検討しているユーザーがどのような要素を重視しているのかをまとめたものです。
IGNITIONがユーザーの閲覧コンテンツの傾向などを分析・集計したデータに基づいています。
(2021年時点のデータ)
車種 | コンテンツ① | コンテンツ② | コンテンツ③ |
---|---|---|---|
ミライ―ス | 燃費 (46.6%) | インテリア (23.8%) | 走行性能 (7.2%) |
ミラトコット | 燃費 (33.2%) | インテリア (17.7%) | エクステリア (14.4%) |
キャスト | 趣味 (32.1%) | 燃費 (18.8%) | エクステリア (12.0%) |
ムーヴ | 燃費 (35.2%) | インテリア (25.8%) | 走行性能 (11.1%) |
ムーヴキャンパス | 燃費 (39.8%) | インテリア (20.9%) | エクステリア (16.0%) |
タント | 燃費 (32.0%) | インテリア (25.0%) | エクステリア (11.0%) |
ウェイク | 室内空間 (22.1%%) | 燃費 (19.5%) | インテリア (18.9%) |
アトレー ワゴン | インテリア (28.5%) | 燃費 (27.1%) | 走行性能 (15.0%) |
タフト | 燃費 (27.8%) | エクステリア (26.0%) | インテリア (19.8%) |
コペン | 趣味 (40.6%) | 燃費 (15.8%) | インテリア (12.0%) |
ハイゼットカーゴ | インテリア (32.4%) | 燃費 (31.3%) | 走行性能 (10.2%) |
ハイゼットトラック | インテリア (23.3%) | アウトドア (22.2%) | 燃費 (21.4%) |
※データのない車種は外しています。
上記データも絶対というわけではありませんが、参考にしてみてください。
いずれも軽自動車なので半数以上の車種が燃費に関心が向けられているようです。
ダントツで燃費に注目されているのはミライース、ムーブ、ムーヴキャンパスです。
さすがは、ダイハツの主力を担う車と言えるでしょう。
ウェイク、タフトは比較的偏りがなくバランス良く関心が向けられています。
趣味の傾向にある車種は、キャストとコペン。
キャストは、軽自動車でありながら、コンパクトでレトロシンプルな点が評価されているのかもしれません。
コペンについても、走行性はもちろん洋服のようにカスタムできる点で注目があつまっているようです。
軽自動車は「燃費」という概念をくつがえし、現在は趣味やインテリアにも注目するユーザーがいるということが分かるデータとなっていました。
ライター:MOBY編集部
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