キャンピングカーの燃費は本当に悪いのか?



こんにちは、キャブコンセレンゲティーのオーナー、Tanisanです。

今回は、キャンピングカーの”燃費”についてお話ししたいと思います。

キャンピングカーは車体が大きいだけに、燃費が悪いといった印象をもたれている方が多いようです。

ですが、それだけの理由でキャンピングカーの購入を諦めてしまうのはもったいない!

キャンピングカーはそれ以上に、私たちの生活に素晴らしい体験をもたらしてくれるのです。

キャンピングカーのオーナーになって7年の私が、実際の燃費はどれほどのものなのか、また、燃費を上げるために工夫していることなどについて紹介していきます。

キャンピングカーの燃費って、思っているほど悪いのか?

「いやぁ、すごい車だね。一体どれくらい走るんだい?」

「リッターあたり、6、7、8、9くらいですかねぇ」

「意外と走るんだね!」

今までこのやりとりは、もう数え切れないほどしてきました。

それから続いて、「いくらするんだい?」というのも定番の質問。

「新車だと800万くらいですかね」と答えると、「ひぇー!そんな高い車は買えない!」と驚かれる方も多いです。

キャンピングカーに興味はあるけれど、あまり詳しくない方に話を聞いてみると、リッターあたり4キロくらい走ると思っている方が多いようです。

ということは、私のキャンピングカーは、多くの方が想像されている倍くらい走れることになりますね。意外にも、キャンピングカーの燃費は思っているほど悪くはないのかもしれません。

ちなみに、私のセレンゲティーは2700ccのガソリンエンジン、4WD仕様です。

少しでも燃費を稼ごうとディーゼルエンジンも考えたのですが、ベース車両が気に入ったのでガソリン車にしました。

燃費のことは考えすぎない方が楽しめる!

確かに、キャンピングカーのガソリン消費量は普通車に比べたら多いです。

しかし、キャンピングカーは基本は『遊びの車』。

遊ぶ時にお金のことを考え過ぎたら、楽しさも半減してしまいますよね。なのでここは、キャンピングカーにしたことで多少増えるガソリンの出費は遊ぶためのチケット代、くらいに考えてみてはいかがでしょうか。

まして、「今日の宿」が確保されているわけですし、家族でどこかに宿泊することを考えたら、逆に安くつくかもしれません。

また、家に車が一台しかなくて、全てをキャンピングカーでまかなうとなると、確かにガソリン代は気になるかと思います。

ですが、私が以前乗っていたミニバンも、リッターあたり8キロ弱でしたのでそれほど変わらないです。

ガソリン代は多少割高だけど、そこは気にしすぎず、逆にキャンピングカーでできるようになったことを楽しんでいきましょう。

燃費を上げるために気をつけていること

「お金のことは気にしすぎない!」と言っても、少しでも節約できないかと思うこともありますよね。

もちろん私も、燃費を少しでもよくするために工夫していること、気をつけていることがいくつかあります。

使わないものは積みっぱなしにしない

キャンピングカーの積載量ってすごいです。収納性も高いので、荷物をどんどん積むことができてしまいます。

その結果、「あったら便利だよね」と、必要無いものまで積み込んでしまうこともしばしば・・・。

たまに大掃除をすると、「必要と思い積んだけれど、結局登場回数ゼロ」というグッズがけっこう出てきます。

キャンピングカーはただでさえ車体自体が重いです。そこに人が乗り、生活雑貨をはじめ、食材や水まで積み込んで走ります。

ここに不要な物まで載せると、燃費は悪くなる一方です。

ということで、断捨離をしましょう!

出かける際は旅行目的に合わせたグッズを積んで走り、帰ってきたら不要な物はできる限りキャンピングカーから下ろしておくことが大切です。

人一人が降りただけで、走りにずいぶんと違いが出ますから、「軽くする工夫」は大事だと思います。

ちょっとの工夫でも、燃費は変わりますよ。

不必要なアイドリングをやめる

ガソリンを無駄に消費するアイドリングは最低限にしたいところ。

夏場の暑い盛りなどはエアコンの関係で致し方ないところもありますが、停車中のアイドリングはガソリンを消費しますから、少なくするに越したことはありません。

スタッドレスタイヤの使用は短期間に

冬のスタッドレスタイヤはガソリンを食います。リッターあたり1キロくらいは落ち込みます。

私の住む北海道は、春先や秋口でも、夜間や峠を走ると雪やアイスバーンに遭遇することが多いので、どうしてもスタッドレスタイヤの使用期間は長くなります。

そして、ついつい面倒になりタイヤの交換時期を延ばしがちなんてことも・・・。

安全のためにも必要な時期にはスタッドレスタイヤにするべきですが、燃費の面からみても、いたずらに装着時期を延ばすことは避けた方が良いです。

こまめなオイル交換をする

キャンピングカーのエンジンも、車体重量が大きい関係で負担がかかりがちです。

私は5000kmでオイル交換をするようにしています。

どれだけの効果があるか定かではありませんが、一般的に見ても「オイル交換は大切なメンテナンス」と考えて継続しています。

キャンピングカーは気軽に買い換える事ができるものではないので、大切にしています。

FFヒーターの影響も少しはある

北海道の冬は、車内に暖房がなければ死んでしまいます。

私はFFヒーターを使っていますが、これは素晴らしい暖房システムだと思います。一晩付けっぱなしでもメーターでの落ち込みはわからないほどで、それでいて車内はポカポカです。

エンジンをかけっぱなしのアイドリングではないので、とてもエコですし、音もあまり大きくはありません。

ただし、まったくガソリンを消費しないわけではありません。FFヒーターに関しては、燃費と言うより、単純にガソリン消費として計画的に使用したいものです。

速さを追求する車じゃないからゆっくり走ろう

車道

キャンピングカーは峠を攻めるとか、最高速度は何キロ出るとか、高速道路をガンガン走るといった車ではないので、ゆったりと走りたいものです。

キャブコンタイプのキャンピングカーはとくに、横風や向かい風の影響を受けやすい形状をしていますから、無理して走ると燃費はさらに悪くなる一方。

急加速、高速運転は避け、マイルドな運転を心がけましょう。

北海道のガソリン事情

給油はお早めに!

北海道の景色

最後に、私が住んでいる北海道のガソリン事情について少しお話ししたいと思います。

キャンピングカー旅行でも人気の北海道ですが、初めて訪れる方は注意していただきたい点が3つあります。

それは、「北海道は広い」「思っているほど距離が進まない」「ガソリンスタンドが少ない」ということです。

高速道路が多くなってきた北海道ではありますが、本当に北海道は広いのです。なかなか目的の町にたどり着けません。

私は1km進むのに、1分強かかると計算しています。(長年北海道を走っているので、大体合っていると思います。)

ちなみに札幌市から釧路市まで一般道で行く場合は、およそ330キロを休憩なしで約7時間かかるため、できれば途中で1泊したいくらいです。

そしてガソリンスタンドが「無い」のです。

海と山に挟まれた道路を延々と走る、周りに民家も店も何もない林の中の道路を走り続ける。そして、ガソリンがどんどん減り、「次のガソリンスタンドはどこだろう」と冷や汗ものでたどり着いたら、「休業中!!」

「えぇっ!次って?次の町までは50キロもある!」

こんなことがよくあるのが、北海道のガソリン事情です。

なので、私はメーターが半分になったら必ず給油をするようにしています。特に北海道の田舎に行ったら、ガソリンスタンドを選んでいる余裕はないのです。

高速道路内にもガソリンスタンドは多くないので、ガス欠には注意が必要です。

私のセレンゲティーの場合、メーター4分の1で走れるのは、夏場で「120キロ弱」くらいです。

概ね400キロ走ったら、メーターで4分の1を切ることになります。

それでも、ガソリンスタンドがないために走り続け、次に来るのは「給油警告灯の点灯」。

給油警告ランプ

これが点灯するということは、「残りはガソリンタンクの20%を切りました」いうことを意味します。

セレンゲティーは65リットルタンクです。65×0.2×7km=91kmは走ることができる計算になるのですが、気持ちはそうではない。

この距離の間にガソリンスタンドがある保証がない北海道では、これは「結構な冷や汗もの」となります。隣に乗っている奥さんからも、「だからさっきの場所で入れれば良かったんだよぉ!」と非難されても、どうすることもできないなんて事を何度か経験しています。

実際は90kmくらい走れるから大丈夫なのですが、精神的にはけっこう焦ることになるので、北海道では給油はできる時にしておくことをおすすめします。

出費以上に楽しみがあるキャンピングカーライフ!

今回は、燃費のことについてお話しました。

キャンピングカーは基本、『遊びの車』であり、趣味の世界だと私は考えています。

確かに、キャンピングカーは普通車に比べて多少出費はかさみます。ですが、趣味はお金がかかるものでもあります。

それより私は、「素晴らしい楽しみを与えてくれるこの環境」に感謝して、キャンピングカーライフを続けていきたいと思っています。

持つ前の予想以上に、持ってからが楽しいのがキャンピングカーです。

皆さんもぜひ、私たちの仲間になってみてはいかがでしょうか。