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                        いまさら聞けない「スタッドレスタイヤ」の基礎知識!履き替え始めるタイミングは?ブレーキの効きが弱くなる?
                            冬の季節になると、よく耳にする「スタッドレスタイヤ」。特に雪道での安全運転には欠かせない存在だ。
この記事では、スタッドレスタイヤの特徴や、どんなタイミングで履き替えるべきか、運転時の注意点などをわかりやすく紹介していく。
雪道で活躍するスタッドレスタイヤとは?

スタッドレスタイヤは、雪や氷の上でもしっかりとグリップ(タイヤが地面にしっかりとくっついて滑らないこと)できるように設計された特別なタイヤだ。
通常のタイヤは、温かい時期や乾いた道では優れた性能を発揮するが、寒い場所や雪道では固くなってしまい、滑りやすくなる。
一方で、スタッドレスタイヤは特別なゴムを使っており、寒い環境でもゴムが柔らかいままでいる。
この柔らかさが、雪や氷の上でもタイヤがしっかりと路面に食い込んで、滑りにくくする仕組みだ。
また、スタッドレスタイヤの表面には細かい溝(これを「サイプ」と呼ぶ)がたくさんあり、これが雪や氷の上でのグリップ力をさらに高めてくれる。
スタッドレスタイヤの選び方

スタッドレスタイヤを選ぶ際には、いくつかのポイントがある。
まず、タイヤのサイズはクルマに合ったものを選ぶことが基本だ。
また、タイヤの製造年を確認しよう。
ゴムは経年劣化するため、新しいタイヤほど性能が良い。
できれば製造から3年以内のものを選ぶのが理想だ。
加えて、住んでいる地域の気候も重要だ。
雪がよく降る地域ならば、氷上性能に優れたタイヤを選ぶと良いが、そこまで雪が降らない地域では、耐摩耗性(使ってもすり減りにくいこと)が優れたタイヤを選ぶと良い。
ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるタイミング

スタッドレスタイヤへの履き替えは、気温が下がってくる11月〜12月頃が目安だ。
具体的には、気温が7度を下回ると、通常のタイヤは固くなって滑りやすくなるので、この時期を目安に早めに交換することが大切だ。
雪がなければスタッドレスタイヤを履く必要はないの?一年中履いていても大丈夫?

「雪が降らないからスタッドレスは必要ないのでは?」と思うかもしれない。
しかし、たとえ雪がなくても、寒い環境ではスタッドレスタイヤが活躍する。
また、「交換が面倒だから、スタッドレスを一年中履きっぱなしにしても大丈夫?」という疑問もよくあるが、これは避けた方が良い。
スタッドレスタイヤは通常のタイヤに比べて柔らかいため、温かい季節や乾いた路面ではすり減りが早く、性能も落ちてしまうからだ。
スタッドレスタイヤは冬の間だけ使用し、春先になったらノーマルタイヤに戻すのが理想だ。
スタッドレスタイヤを履いたとき、運転で注意すること

スタッドレスタイヤを履いたからといって、完全に安心して良いわけではない。
雪道ではスリップ(滑ってしまうこと)のリスクが完全になくなるわけではないので、スピードを出しすぎないことが大事だ。
また、急ブレーキや急ハンドルは避け、ゆっくりとした操作を心がけると良い。
具体的に注意するポイントは以下の5つだ。
スピードを控えめに
スタッドレスタイヤは柔らかいゴムで作られているため、特に乾いた路面ではグリップ力が弱く感じられることがある。
高速で走行すると、タイヤの摩耗が進みやすいほか、制動距離(ブレーキをかけてから停止するまでの距離)が長くなる場合がある。
そのため、普段よりもスピードを控えめにして運転することが大事だ。
急ブレーキや急ハンドルを避ける
柔らかいゴムのスタッドレスタイヤは、通常のタイヤよりも安定感が劣る場合がある。
特に乾いた路面や温かい気温では、急ブレーキや急ハンドルを切るとスリップしやすくなる可能性がある。
雪道ではもちろんのこと、通常の道路でも、穏やかで滑らかな運転を心がけることが重要だ。
タイヤの摩耗に注意
スタッドレスタイヤは柔らかいため、通常のタイヤに比べて摩耗が早い。
特に乾いた路面や温かい気候で使い続けると、ゴムがどんどんすり減ってしまい、雪道でのグリップ力が低下する。
このため、雪が解けて道路が乾燥する春先には、速やかにノーマルタイヤに履き替えることをお勧めする。
ドライ路面での性能に注意
スタッドレスタイヤは雪や氷の上での性能に特化しているため、ドライ(乾燥した)路面や雨天時のウェット路面では、通常のタイヤほど高いグリップ力を発揮しないことがある。
特にカーブや急な坂道では、タイヤが滑りやすい可能性があるため、慎重に運転することが求められる。
空気圧のチェック
スタッドレスタイヤの性能を最大限に引き出すためには、タイヤの空気圧を適正に保つことが重要だ。
特に柔らかいゴムを使っているスタッドレスタイヤでは、空気圧が低くなるとグリップ力がさらに低下する可能性がある。
定期的に空気圧をチェックし、適正値を維持することが安全な運転に繋がる。
まとめ

スタッドレスタイヤは、雪道での安全運転に欠かせない重要なアイテムだ。
通常のタイヤとの違いを理解し、タイミングよく履き替えることで、冬のドライブを安全に楽しむことができる。タイヤ選びから運転のコツまで押さえて、冬の道路をしっかりと走り抜けよう。
ライター:MOBY編集部
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