「“ぜんぶ雪のせい”では済まされない」間一髪で助かった、雪道での思いがけないヒヤリハット
雪国での初運転でまさかのホワイトアウト
普段雪の降らない場所で暮らしている人にとって、「豪雪地での運転」はまったく未知のものでしょう。
しかし、どうしても運転しなければいけない状況が、人生のなかでやってこないともかぎりません。
「実家が秋田なのですが、豪雪地帯なので冬にはあまり帰らないようにしていました。しかし、法要で1月に行くことになり、現地でレンタカーを借りたんです。
ですが法要を終えたあと、ホテルへの帰り道で猛吹雪に遭い、視界が真っ白になりました。はじめて経験するホワイトアウトにパニックになり、これは進めたもんじゃないとウインカーを点灯させ、その場に停止したんです。
しかしその直後、後ろから『ガンッ』という音とともに身体に大きな衝撃が走りました。追突されてしまったんです。しばらく放心状態のようになり、しかしすぐに『相手の状態を確認しなければ』とドアを開けたのですが……。
外に出た途端、猛吹雪で数秒のうちに服が真っ白になり、『これは早く済ませないと命に関わる』と思いゾッとしましたね。
その場で警察に連絡しましたが、吹雪で場所を伝えることが難しく、しかたがないので署まで来るようにいわれました。雪の様子を見ながらどうにか向かい、結局解放されたのは3時間後。生きてきて一番疲れた日だったかもしれません」(50代男性)
ホワイトアウトは吹雪により視界が真っ白になる現象であり、わずか数十センチ先の状況すらわからなくなることもあります。
慌てて急ブレーキを踏みたくなるところですが、後続車による追突のリスクもあるため、なるべく緩やかに減速することが望ましいでしょう。
またそのような状況では、周囲からの視認性を高めるため、ヘッドライトやウインカー、フォグランプ(装備されている場合)を点灯させたうえで、できるかぎり道路の端に停車させることが推奨されます。
このように、雪道は車の挙動のほか、周囲の交通主体の動きにも影響を及ぼし、さらにはドライバーの視界を著しく制限することもあります。
帰省や旅行で「普段と違うエリア」を通行する場合はとくに、天気予報や凍結情報を事前に確認し、「万が一」を想定しながら計画を立てたいところです。
ライター:鹿間羊市
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