「飲んでないのに…」飲酒してないのに“酒気帯び”に?普段の朝食が原因で呼気から「アルコール分検出」となるおそれがある?
乗務前に蒸しパン食べ“アルコール分検出”、懲戒処分に
過去には、市営バスの運転手を務める40代男性の乗務前の呼気検査でアルコール分が検出されたとし、戒告の懲戒処分となったというニュースがありました。
この40代男性は2022年10月23日朝の乗務前検査で、呼気1リットル中に0.11ミリグラムのアルコール分が検出されたといいます。
なお、道交法で“酒気帯び”として定められている呼気中のアルコール濃度は、呼気1リットルあたり0.15ミリグラム以上ですが、高槻市では内規で0.07ミリグラムを基準としていました。
戒告の懲戒処分となった運転手の40代男性は、出勤途中の車内で蒸しパンを食べたと説明。
飲酒はしておらず、道交法上では酒気帯びにあたらない数値ではあるものの、蒸しパンが原因で呼気1リットル中に高槻市の内規を超えるアルコール分が検出されてしまったということになります。
毎朝口にするパンや味噌汁、洗口液…直後に呼気検査あるなら注意
前述の通り、お酒として販売されていない食品や飲み物を摂取したあとに、呼気中にアルコール分が検出されることがあります。
しかし、原材料にお酒を使っている場合であれば、アルコール分が検出されることは想像に容易いのですが、前述のような蒸しパンなどは問題がないように思う方は少なくないでしょう。
蒸しパンにもさまざまな種類があるため、40代男性が食べた蒸しパンに原材料にお酒が含まれていなかったと断言することはできませんが、発酵食品であるパンは、微量ながらアルコールを含んでいる場合があります。
パンのほか、味噌や漬物、チーズなどの発酵食品は、酵母と呼ばれる微生物のはたらきによって作られる食品です。
酵母は糖分を分解してアルコールと炭酸ガスを生み出すちからを持っているため、酒づくりに欠かせない微生物です。
そのため、お酒でなくとも、発酵食品などを食べた直後は呼気中にアルコール分が検出される場合があります。
また、口臭予防のスプレーや、洗口液、うがい薬といった医薬品にはアルコールの一種であるエタノールが含まれていることがあり、これらも使用直後は呼気検査でアルコール分が検出されることがあります。
パンや味噌汁、漬け物などを朝に食べるという人や、歯磨き後に洗口液を使うという人は多いのですが、呼気検査の直前にこれらを口にすると、呼気中にアルコール分が検出される場合があるため、検査等を控えている場合は注意しましょう。
ライター:MOBY編集部
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