夏こそFFヒーターのメンテナンスをしよう!簡単なお手入れで故障を激減!

夏こそFFヒーターのメンテナンスをしよう!簡単なお手入れで故障を激減!



最も関心の高いキャンピングカーの装備とは

キャンピングカーは「移動できる家」と言われることもあるほど、車内で快適に過ごすためのさまざまなアイテムが販売されています。中でもFFヒーターは日本RV協会の調べによると関心度が高いキャンピングカーの装備第1位です。

関心度が高いキャンピングカーの装備 グラフ

引用:日本RV協会WEBサイト

FFヒーターとは名前の通り、キャンピングカー用に作られた暖房設備で、寒い季節のキャンピングカー生活には欠かせない装備です。その暖房能力とお手軽さは家で使用するストーブを凌駕していると言っても過言ではありません。

家でストーブをつけると一定時間ごとに換気を促されますが、FFヒーターは排気口が車外に設置されているので、車内で換気を意識する必要はありません。つまり、どんな寒い日でも暖かい車内で過ごせます。

キャンピングカー 雪

実は我が家の愛車は元々FFヒーターが搭載されていなかったのですが、周りのキャンピングカー乗りの先輩方に強く勧められて追加搭載しました。

冬の時期に東北地方のマイナス10℃の世界で過ごしましたが、FFヒーターがあったおかげで車内を暖かい温度に保つことができ、雪国観光を快適に楽しむことができました。

幅広い季節に使えるFFヒーター

FFヒーター

キャンピングカーを購入するときは「ヒーターを使うのはせいぜい冬の4か月だけだろう」とコスパを考えて不要と判断しました。しかし、家と違いキャンピングカーは基本的に常に野外に車があるわけですから、思っている以上に車内は冷え込みます。

秋は9月から春は6月ぐらいまで夜間は冷え込むことも多く、私の場合FFヒーターを導入してからは、完全に使わないのは年間通して2カ月だけでした。

特に小さなお子さんやご年配の方がいらっしゃるご家庭は、FFヒーターを搭載される事をオススメします。あればあったで使います。それくらい手軽に気軽に使えるのが、FFヒーターの利点です。

FFヒーターのメリット

FFヒーター吹き出し口(車内) 風の威力の様子

エンジンを止めてもFFヒーターは稼働する

昨今大人気の車中泊ですがアイドリングし続けるのはマナー違反です。夜間どんなに寒くてもエンジンをつけっぱなしには出来ません。しかしFFヒーターはエンジン関係なく単独で稼働しているので、エンジンを止めても車内を温められます。

さらにスイッチ1つで簡単に点火するので非常に簡単で安全です。また、アイドリングのような騒音を響かせる心配もありません。

車内の換気に気を使わなくて良い

長時間アイドリングをしていると、一酸化炭素中毒を起こす可能性があります。特に冬場は就寝中に排気口が雪に埋もれて、車内で一酸化炭素中毒で亡くなって発見されるという痛ましい事故も起きています。

しかしFFヒーターは車外の空気を取り込み燃焼し、微量の排気ガスはマフラーから車外に排出される為、一酸化炭素中毒の心配がありません。就寝時でもつけたまま安心して安全に使用出来ます。

低燃費

よくキャンピングカーショーなどで販売元に確認する方をお見掛けしますが、我が家も同様でした。たいていのメーカーさんが「一晩つけても燃料約1L分くらい」と返答されます。

ちなみに我が家のべバスト製のFFヒーターの場合「1時間で最大0.27L使用。夜間8時間稼働すると2.16L使用で、ガソリンが1Lあたり140円であれば、約300円程度使用することになる」との説明でした。

しかしこれはあくまでも最大値です。最大温度は真冬でも灼熱地獄に感じるほどの高温設定です。この温度で車内で生活する方はまずいないと思うくらいの高温です。なので、人が生活するのに心地いい温度設定で使用すれば、燃費はもっとよくなると思います。

操作が簡単

FFヒーターのスイッチは数種類あり、ダイヤルを回すタイプで明確に「〇℃」という設定は出来ないが安価なタイプ、ベバコンというデジタル画面で温度設定が出来るタイプ、マルチコントロールというロータリーダイヤルを回すタイプ、コンビネーションタイマーという予約機能まで搭載されたタイプの物まであります。

我が家は一番安価なダイヤル式を搭載しておりますが、細かい温度設定は出来ないものの慣れてくれば「大体このダイヤルの位置でこのくらいの暖かさ」というのがわかってくるので大きな問題はありません。

いずれのタイプにしてもスイッチ1つで簡単に点火でき、温度調節も簡単です。

FFヒーターのデメリット

FFヒーターのデメリットは適切なメンテナンスを定期的に行わないと故障しやすい点です。我が家がお世話になるキャンピングカー販売元では、秋口に入るSOSの電話のほとんどがFFヒーターの不調の内容だそうです。症状としては「動かない」という、何ともどうしようもない状態ですね。

FFヒーターが故障する原因

ではなぜ多くの方がFFヒーターのトラブルに遭ってしまうのか。それは長時間稼働させないことで、排気口にススが溜まって適正な燃焼を得られないからです。燃焼の3要素は「可燃物(燃料)」「点火源(スイッチ)」「酸素供給(酸素)」です。ススが溜まる事で酸素供給がされず、不完全燃焼に陥りFFヒーターが稼働しないという仕組みです。

FFヒーターのツーステップメンテナンス方法

それではFFヒーターの故障を減らすメンテナンス方法について解説していきましょう。解説とは言いましたが、FFヒーターのメンテナンス方法はいたって簡単です。「普段FFヒーターを使わない季節でも稼働させる」これだけです。

具体的には2ステップ手順があります。

完全燃焼させる

FFヒーターのダイヤルを最大限に設定し、完全燃焼させます。しばらくすると送風口から冷たい風が出て、温度設定が落ち着き、徐々に暖かい風に切り替わります。

燃焼が安定すると一定の送風量になります。そうしたら徐々に温度を下げていきます。一気に温度を下げると不完全燃焼が起こりやすくなるので、徐々に下げていくのがポイントです。

ダイヤルを回し稼働開始してから約10分経てば燃焼は安定します。このとき送風口がかなり高温になって吹き出す温風もかなり熱いので、火傷に気を付けましょう。火傷だけでなく、送風口に荷物を置かないようにしましょう。

メンテナンスの頻度についてですが、月に2回、1回あたり30分以上の稼働が最も故障しにくいそうです。メーカーによっては「月に1度程度の稼働を」と謳っていますが、秋口に故障・トラブルで旅行の予定を狂わせたくない方は、月2稼働がオススメです。

ちなみに我が家は冬は毎日稼働、春秋は夜間数時間は暖房として通常稼働した上で、気温の高い時期は月に2回40分目安に稼働しており不具合なく順調に能力を発揮してくれています。

空気の取り入れ口の掃除

2ステップ目は熱風の吹き出し口とは反対側に注目です。いわゆるFFヒーター本体の空気取り入れ口です。ここは風を吸い込んだ時にホコリがたまるので、掃除機で吸うかタオルでホコリを拭き取りましょう。

まとめ

たったこれだけの手間で、FFヒーターの不具合が起こる可能性を減らすことができます。修理出来る故障だったら修理代だけで済みますが、万が一修理も出来ない程の故障の場合FFヒーター本体の交換になります。そうすると時間も出費も掛かります。

FFヒーターを通常稼働させない季節の毎月のこまめな簡単なお手入れで快適なキャンピングカーライフをお過ごし下さい。