キャンピングカーの人気オプション!サイドオーニングの魅力と注意点
目次
サイドオーニングの欠点と注意点
あっという間にオープンエアのリビングができる便利な装備ですが、注意点もあります。
決して安くはないオプション品となるので、使い方をイメージしてから購入するのがおすすめです。
使用できない場所がある
テントやタープと同じように、サイドオーニングは定められた場所以外では展開しないのが基本です。
たとえば公共の駐車場や道の駅など、キャンプ行為が禁止されている場所では展開できません。
RVパークでも使用が禁じられている場合が多くあります。
サイドオーニングは「基本的にオートキャンプ場で使う装備」と考えておくのが安全です。
そのように考えると、サイドオーニングの価値は「年に何回くらいキャンプ場に行くか」に左右されます。
頻繁にキャンプを楽しむキャンパーなら、サイト設営の手間が大幅に軽減されるサイドオーニングは真価を発揮します。
逆に市街地のRVパークでの車中泊が中心なら、使用機会がなかなか訪れないということになるでしょう。
使用時にも注意点が
風にあおられて破損する恐れがあるため、強風時には使用できません。
飛んでくる火の粉への注意なども、タープと同じように必要です。
また、一度展開すると、車だけを切り離して移動するということができません。
買い出しや入浴など、車を移動させたい場合はサイドオーニングを完全に収納してから出かけることになります。
そのため、キャンプサイトに着いてから頻繁に車を出し入れしたい人には向きません。
取り付けは信頼できる業者に
故障につながるほどの悪影響はないと考えられていますが、車両の片側にだけ10kgから30kgの重量物が載ることになります。
バランスの変化など、走行中に少しでも異変を感じたらディーラーやビルダーに相談しましょう。
DIYをするユーザーもいますが、車体に穴を開ける工法となるケースも多いため、取り付けは信頼できる業者に依頼することをおすすめします。
固定が不十分だと落下の恐れがあるほか、コーキング剤の不足などから車内への水もれを起こすことがあります。
おすすめはFIAMMA「F45S」
国内で流通するサイドオーニングにはいくつかのブランドがありますが、定番はイタリアのFIAMMA(フィアマ)社。
キャンピングカー関連用品を扱う老舗で、バンライフのメッカである欧州で実績を積んだ機能性には定評があります。
日本でも多くのキャンピングカーに採用されている一般的な製品のため、入手や修理がしやすいのもメリットです。
補修パーツも国内で比較的容易に手に入ります。
サイズ展開が豊富であることも選ばれる理由。
「F45S」の場合、軽キャンパーにも装着できる190cmから、200、230、260、300……と多様なサイズが輸入されています。
サイズが大きくなるほど幕の横幅・出幅も大きくなります。
本体価格は200サイズで10万円ほど、400サイズで15万円ほど。
別途工賃がかかります。
機能を拡張するオプションパーツが豊富なのも同社製品の魅力です。
たとえば「オーニングハンガー」を購入すれば、LEDランタンなどを簡単に吊せます。
また、他社製品でも「FIAMMAに対応」と記載されたスクリーンやテントを購入すれば、カーサイドテントのように使うことができます。
FIAMMAのほかには、スウェーデンのDometic(ドメティック)やTHULE OMNISTOR(スーリー オムニスター)のサイドオーニングも、日本で比較的入手しやすい製品です。
オートキャンプの可能性は無限大
サイドオーニングは輸入品が主流であることから、日本車に対応させた適合車種一覧のようなものはなく、各社がケースバイケースで判断して取り付け実績を積んでいます。
ルーフの形状などから、安全に固定できることがもっとも重視されるでしょう。
サイドオーニングほど大がかりでなくとも……という場合は、冒頭に述べたカーサイドタープをはじめ、「バックドアテント」「カーサイドテント」「バックドアオーニング」など、車周りの空間を充実させるキャンプギアも多く販売されています。
オートキャンプ場を舞台に、車の機能を拡張して楽しむキャンプ。
可能性が無限大に広がりそうです。