家を捨て車上生活57歳が愛用するポータブル電源の選び方と使い方
目次
ポータブル電源購入以前の状況
週末の趣味として車中泊を始めた当初は、ポータブル電源は持たずにプチ旅行を楽しんでいました。
1泊2泊程度であれば、スマホの充電はシガーソケットや、大容量のモバイルバッテリーで十分対応可能。
PCを使用する必要がある場合も、カフェやファミレスで電源を借りるなど、その場その場で工夫していました。
正直、ポータブル電源は便利そうだと感じつつも、高額なこともあり購入には踏み切れずにいました。
夜間に使う照明も、単三電池で使うランタンを活用していましたし、夏場の暑さ対策も扇風機はなく、ウチワで涼をとる程度でした。
そのため、暑すぎる季節は車中泊自体お休みすることもありました。また、車中泊をしに出かけても、夜の暑さで眠れずに、諦めて帰宅することも。
また、どうしても急ぎの仕事でPCを使いたい時に電池切れで慌てた経験もあり、次第に「ポータブル電源があればもっと快適になるのでは?」という気持ちが強くなっていきました。
筆者がポータブル電源に望んだもの
車中泊の頻度が増えてきた頃、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにテレワークの機会が増え、さまざまな打ち合わせや会議がオンラインに切り替わるようになりました。
その結果PCの電源確保が急務に。
特に、夜間のオンライン会議では、車内照明がないため、自分だけ真っ暗な中から参加することになりました。
そして、仕事の一貫でYouTubeを活用したトークのライブ配信を始めたこともあり、電力が是が非でも必要となったのでした。
筆者が選んだポータブル電源
僕は以前の記事でもDIYが苦手だと書きましたが、とても手先が不器用なのです。
寸法を測ったり、計算したりするのも大の苦手で、さらに電気関係についても疎いので、「ワットがどうの、アンペアがどうの」という話は、もう完全にトンチンカンなのです。
それでもポータブル電源を買うとなると、どのメーカーがいいのか、この電気製品にはどのくらいの容量が必要なのか、といったことも考えなければなりません。
でも、それがどうにも難しいので、とりあえず容量が大きいものを選べば間違いないだろうという結論に達しました。
そして、決め手になったのは、見た目の可愛さ。デザインが気に入ったので、Jackery ポータブル電源を購入することに。
YouTubeや旧Twitterを見ても、車中泊している人たちがJackeryを使っていて、カッコよく見えたのも背中を押してくれました。
最終的に、Jackery ポータブル電源 1000(278400mAh/1002Wh)ポータブルバッテリーを、139,800円で購入しました。
Jackery ポータブル電源 1000は、夏場に就寝時の扇風機を回しつつ、照明(LEDクリップライト)、スマホやPC、ポータブルWi-Fiなどを充電しても、2泊3日の車中泊には余裕で対応可能です。
さらに、遠出をして走行充電ができている場合は、「おっ、もう1泊いける?」と思えるほど電力が回復することもあります。
ただし、大容量ゆえの欠点として大きくて重いです。
サイズは幅33.2 × 奥行き 23.3 × 高さ24.3 cmで、重さは10.6 kgあります。
車内で位置を変える程度なら「よいしょ!」と動かせますが、駐車場から離れたキャンプサイトまで運ぶような場面では、手運びは厳しいかなって感じです。
車中泊サラリーマン流ポータブル電源の使い方
前述しましたが、ポータブル電源で稼働させている電気製品は僕の場合下記になります。
・ノートパソコン
・スマートホン
・ポータブルWi-Fi
・Bluetoothスピーカー
・クリップライト(LED)
・クリップ扇風機
これらは常時車に積んであり、かなり頻繁に使っています。
普通に使えば2泊3日は問題なく持ちますし、電力を節約すれば1週間弱は走行充電だけでなんとかやりくりできます(走行距離によりますが)。
一方、めったに使わないものとしては、IHクッキングヒーターやジャンプスターターがあります。
特にジャンプスターターは車のバッテリートラブル時に備えているものの、滅多に出番がありません。
そのため、車内の片隅に放置しておくことが多いのですが、気がついた時には放電していて、いざという時に使えない状態になっていることもあります。
以前、群馬の山奥の無料駐車場でスモールライトを消し忘れ、車のバッテリーが上がってしまったことがありました。
その場所は携帯の電波も届かず、徒歩圏内に人里もないという状況。
ロードサービスも呼ぶこともできず、途方に暮れかけましたが、ポータブル電源が救いでした。
ポータブル電源からジャンプスターターを充電し、そのジャンプスターターを使ってエンジンを再始動させることができ、事なきを得ました。
このときばかりは、ポータブル電源がなかったら、やばかったですね。
ポータブル電源の充電方法、残量0になったら?
ポータブル電源の充電方法は大きく分けて3つあります。
家庭のコンセントからの充電、車のシガーソケットを使った走行充電。
そして、太陽光パネルを使った充電です。
僕の場合は、家庭のコンセントとシガーソケットからの走行充電の2種類を使っています。
「自宅がないのに、どこで充電しているの?」って疑問を持つ方もいるかもしれませんが、テレワーク用に働いている事務所で充電しています。
具体的には、夜勤の際に事務所にポータブル電源を持っていき、一晩充電するのを週1回程度行っています。
太陽光パネルの導入については、ずっと悩んでいるのですが、価格が高いのと、車のルーフへの固定が難しそうなことから、塩漬け案件となっています。
本当はあったほうが良いのだとは思うのですが。
とはいえ、事務所充電や走行充電では充電タイミングが合わないことがあり、旅先でポータブル電源が充電0になってしまったこともあります。
その場合は確かに少し不便ですが、正直そこまで困りません(場面に寄るとは思いますが)。
スマホはシガーソケットから直接充電できますし、PCが必要な場合は電源が使えるファミレスに駆け込めば使えます。
不便ではあるものの、大きな問題にはなりません。
予備で購入したポータブル電源
とはいえ、車上生活をしている僕にとって、こうした不便さはストレスの元になるので予備としてJackery ポータブル電源 240を追加で購入しました。
メインのポータブル電源が充電0になったときの予備として購入しましたが、実際に手元に置いてみたら、これが便利なのです。
Jackery ポータブル電源 1000は比較的大型で持ち運びが大変ですが、240は重さは3.1kgで、サイズも幅230 × 奥行き133 × 高さ167mmとコンパクトです。
そのため、ちょいと車外の離れた場所でクリップライトが使いたいときや、公園のベンチや休憩所でPC作業をしたいときなど、気軽に持ち運ぶことができます。
さらに、価格も29,800円と手頃なので、ストレスフリーなバンライフを送りたい方には予備の電源としておすすめです。
ポータブル電源があっても、使用を回避している電化製品
車上生活を快適に保つためには、車内にモノを増やさないこと、可能な限り減らすことだと思っているので、ポータブル電源があっても電化製品は必要以上に増やさないように心がけています。
また予備の電源があるといっても、充電には限りがあるため、本当に必要なものだけを厳選して使用するのが無難でしょう。
これから寒い季節を迎えると、電気毛布など魅力的ですが、湯たんぽがあれば十分に代用できます。
また夏場には冷蔵庫が欲しいなと思ったり、電気ケトルがあると便利だよなと考えたりしましたが、実際のところ、折りたたみのクーラバッグと氷があれば、飲み物や食べ物を一晩くらい冷やすことができるし、カセットコンロがあればいつでも簡単にお湯も沸かせます。
便利にしすぎると、狭い車内のスペースが圧迫されてしまいます。
今後購入を検討しているもの
太陽光パネルについては、やはり真剣に検討したいと思っています。
常時必要はないものの、数日間移動しないで山中や海岸で過ごしたいときには走行充電ができないので必要ですよね。
また、カセットボンベ式の発電機も、小型化されて安価になったら、同じ場所での長期滞在時に欲しい気もします。
電化製品についても、プロジェクターがあったら誰もいない山中で映画鑑賞したり、ギター・アンプを持ち歩いて音楽を楽しんだりと、夢が広がります。
物欲は止めどないです。
しかし、モノが増えれば、当然ながらポータブル電源の容量も増やしたくなりますし、車内のスペースも圧迫されてしまいます。
軽バンではなくハイエースが欲しくなってしまうでしょう。
物欲退散を心がけて、シンプルな暮らしを目指したいですね。
困らない範囲で、便利さをそこそこに抑え、お気楽な車上生活を重くしないように。
まとめ
週末に車中泊を楽しむだけであれば、大容量のポータブル電源は必要ないかもしれません。
少し不便はあるかもしれませんが、小型の電源でも充分対応できるでしょう。
ただし、災害時の備えとして考える場合、大容量の電源を確保しておくことは「転ばぬ先の杖」となるでしょう。
長期間を車中泊を過ごす車上生活では、間違いなく大容量の電源は必要になります。
日常の不便はとてもストレスになりますから。