6カ月体験!話題の衛星インターネット・スターリンクをキャンピングカーで使ってみた【車中泊のインターネット】
目次
車中泊専用の「Starlink for RV」(ROAM)プラン
スターリンクにはさまざまなプランがあります。
⚫︎レジデンシャル(一軒家)
⚫︎ビジネス
⚫︎RV(キャンピングカーなどの車中泊向け)
⚫︎マリンタイム(船などの海上利用)
⚫︎アビエーション(飛行機での機内向け)
それぞれで価格や設定が少し異なりますが、個人が契約するとなるとレジデンシャルか、RVプランになるかと思います。
レジデンシャルプランは6,600円/月
RVプランは9,900円/月
それ以外に初期費用にスターリンクキットの購入(アンテナ、Wi-Fi ルーターなど接続に必要なものが含まれるキット)が必要です。
キット価格は73,000円が現在期間限定価格36,500円とお得に購入可能になっています。(2023年5月30日現在)
私たちが使用しているのが車中泊に向いているとされる「Starlink for RV」(ROAM)プランです。
車にアンテナを設置し、ルーターに接続して電源を入れればアプリで簡単に操作可能です。
携帯電話の電波が届かない山間部エリアでも、空が開けていて、木などの障害がない場所であれば設定後、瞬時に高速のインターネットが利用可能です。
人里離れた自然の中でゆっくりと車中泊アウトドアを楽しみつつ、インターネットにはしっかり接続していたい方にはピッタリ!
さらに車中泊向けのモバイルプランだと地域プランとグローバルプランが選択可能になります。
●地域プランは注文した大陸内でのみ利用(日本国内のみ)
●グローバルプランはスターリンクのサービス提供地域であれば、世界中のあらゆる陸上の場所でご利用可能
つまり日本でスターリンクを使って車中泊旅を楽しめるだけでなく、海外の旅行先にスターリンクを持っていき、高速ネットワークを利用しながら海外での車中泊旅も可能なんです。
利用しない月はサービスを一時停止するオプションも付いているので、来月は車中泊しないだろうなというときはサービスの一時停止もできます。
使った月だけ課金されるので、休暇だけの車中泊を楽しまれる方にはうれしいサービス。
サービスの一時停止、プラン変更などはホームページのアカウントページからいつでも可能です。
車中泊に最適?スターリンクの気になる速度と容量は?
データ量は車中泊用のモバイルプランだと無制限にモバイルデータが使えます。
気になる速度は、地域や周辺にアンテナの電波をさまたげる障害物があるかにもよりますが、下り速度が100Mbps〜200Mbps、上りの速度が10Mbps〜20Mbpsほどです。
スマホの電波が届かない圏外エリアでスターリンクのインターネット回線の速度を計測してみたところ、下り速度が162Mbps、上り速度が21Mbpsでした。
動画視聴や、容量の大きいデータのダウンロードやアップロードでも問題なく使えました。
スターリンク!車中泊でのメリット、デメリット、注意点は?
それでは、実際にスターリンクを車中泊で使う際の、メリットやデメリット、注意点を紹介しましょう。
【メリット】
⚫︎山間部などのケータイの電波の届かないエリアでも、空が開けている場所であればどこでもインターネットに接続可能
⚫︎車中泊しながら光回線並みの高速インターネットが使える
⚫︎災害や天候の影響を受けにくい
【デメリット】
⚫︎初期費用、月々の費用が高額
⚫︎アンテナとルーターが大きく、使う度に設置と片付けの手間がある
【注意点】
⚫︎車運転時はアンテナを使えない
⚫︎アンテナとWi-Fiルーター用に電力を確保する必要があるため、車内にバッテリーとインバーターもしくは、ポータブルバッテリーが必要
実際に6カ月スターリンクを車中泊で使ってみた!
日本で導入されたばかりのスターリンクをいち早く、6カ月間の車中泊生活で試してみました。
まず私たちがスターリンクを契約した経緯ですが、キャンピングカーでヨーロッパを周遊しながらリモートワークでお仕事をしているので、インターネットは必須です。
ポケットWi-Fiやテザリングだと電波が悪く繋がらない地域があったり、容量制限になったりと仕事に支障が出ていました。
スターリンクは初期コストと月々の費用が結構かかりますが、どこでも高速のインターネットを利用できるので、キャンピングカーで旅をしながら仕事をする私たちにはメリットしかありませんでした。
6カ月間ほぼ毎日使ってみましたが、問題なく毎回高速のインターネットに接続できました。
一度だけ使えなかったのが、標高の高い山と山の間の、谷底の木々が多いしげる森の中で使おうとした時。
日中でも日の光があまり入らないような場所だったので、さすがに宇宙衛星からの電波をキャッチできなかったみたいです。
しかし、それ以外は問題なくインターネットに接続でき、自由に好きな場所でサクサクとリモートワークでお仕事ができました。
私たちは運転時にはアンテナを車内に収納しておいて、宿泊場所を見つけたら車のルーフにアンテナを設置してすぐ使用可能な状態にしています。
キャンピングカーに天窓が付いており、そこから簡単に出し入れ可能です。
最初はアンテナが結構大きいので毎回の設置と片付けで大変でしたが、慣れると1分以内に終わらせられ、車中泊でのルーティーンの一部となりました。
さらに、アンテナは防水で雪を溶かす機能も付いているので、雨なども気にせず夜間でも車のルーフに設置したまま車中泊が可能です。
車中泊で使える他のインターネットサービスと比較
バンライフなどの車中泊をしながら旅をする方がよく使っているインターネットサービスとスターリンクを比較してみました。
⚫︎iPhone、スマホのテザリング
スマホのモバイルデータ通信をテザリングでWi-Fiのルーター代わりにして、パソコンやタブレットでもインターネットを使う方法です。
一番簡単でコストも低いのが魅力的です。
当初は私たちもこの方法を使っていましたが、ちょっと人里離れた山間部に入ると圏外になってしまったり、データ通信量が限られていたり、速度も遅いのでパソコン業務の内容によってはリモートワークで使うには向いていないかもしれません。
動画視聴やメール、マップなど普段使いで使う分には支障がないかと思います。
⚫︎モバイルWi-Fiルーター
モバイルWi-Fiルーターは持ち運び可能なポケットルーターです。
データ量無制限のプランなどもあり、電波の届くところであれば室外でも利用できるので車中泊にはもってこい。
ただしこちらも都市部以外はスマホと同じく電波が入りにくく、インターネットが利用できなくなる場合があるのが欠点です。
⚫︎現地のお店やFree Wi-Fiを使う
最近では道の駅やカフェ、ファミレスなどFreeWi-Fiがある施設がたくさんあります。
こちらはタダで使える分、登録やパスワードが必要で面倒だったり、暗号化されていないためセキュリティが弱かったりします。
施設の中でしか使えないので自由があまりきかないのが難点です。
実際に多くのバンライファーやキャンピングカーユーザー、車中泊をしている人が使っている3つのインターネットサービスと比較してみましたが、一番の難点はやっぱり電波が届かないエリアでは全くインターネットが使えないという点でした。
車中泊でのリモートワークには相性抜群の「スターリンク」
せっかく自由度の高いキャンピングカー生活や車中泊生活をしていても、絶景の自然スポットではインターネットが使えないから車中泊できない、などと言った体験談も耳にしていました。
どこでも自由にインターネットが使えるスターリンクはやっぱり車中泊と相性バッチリだなと思いました。
スターリンクの衛星インターネットサービスはまだまだ最近提供が始まったばかりで、料金もやや高めですが、未来のネット環境を大きく変える可能性を秘めています。
自分の車中泊スタイルに合うか。
メリット、デメリットをしっかり見極めて試してみるのはいかがでしょうか?
スターリンクの詳細は公式ホームページから