キャンピングカー・車中泊情報Webマガジン - DRIMO(ドリモ)

スポット

スポット

【福島】自宅を引き払い車上生活する58歳がリピートするいわき市と大熊町の車中泊スポット

自宅を引き払い車上生活する58歳がリピートするいわき市と大熊町の車中泊スポット

東日本大震災・福島第一原発事故から14年。

私は普段、関東各地で車中泊生活を送っていますが、震災以降、縁あって福島を訪れる機会が増えました。

ここ数年は、その時々のタイミングを見て、ふらりと福島へ車中泊の旅へ出かけています。

今回は、そんな旅の中で特に気に入っている、福島の車中泊スポット2カ所をご紹介したいと思います。

週末から始まった車上生活


福島の海岸風景

都内で夜勤の仕事をしながら、週末は車中泊旅を楽しんでいたところ、いつの間にかアパートに帰らなくなり、思い切ってアパートを引き払って、軽自動車での車上生活を始めて約2年が経ちます。

普段は、品川~横浜の臨海エリアをメインに、三浦半島や丹沢エリア、時には千葉など、夜勤のない日はどこかで車中泊暮らしをしています。

一方で、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)以降、福島の浜通りとのご縁もあり、車中泊旅を始めた2019年頃からは、毎年1~2回は福島を訪れるようになりました。

【福島県いわき市】個人的にお気に入り。四倉海水浴場駐車場


四倉海水浴場駐車場の風景

この公営駐車場は、道の駅「よつくら港」のすぐ隣にあるのですが、なぜか私はこの駐車場の方が好きなんです。

道の駅とは小道一本挟んで隣接していて、こちらは海水浴場の駐車場として整備されています。

古い感じですが、とても広々。

冬場でもサーフィンを楽しむ人が多く、長距離トラックのドライバーも昼夜問わず利用しているため、常に活気があります

整備状況でいえば、もちろん道の駅の方が上なのですが、なんでしょうか、、、開放感があるのです。

特にサーファーの方たちが駐車場内で準備をしたり、仲間同士で談笑していたりと、リラックスした雰囲気が心地いいんですよね。

そのため、福島に来たときは、まずはこの四倉海水浴場駐車場に立ち寄り、のんびりと車中泊しています。

ほぼ毎年訪れていて、5~6回は利用しているお気に入りの場所です。

四倉海水浴場駐車場のおすすめポイント


四倉海水浴場駐車場のトイレ

トイレは新しくありませんが、使用時にはしっかり清掃されており、汚れが気になるようなことはなかったです。

洋式トイレでウォシュレットも完備されているため、快適でした。

トイレの横には海水浴客用の水シャワーも設置されています。

駐車場からは防潮堤によって海が見えませんが、防潮堤を登れば太平洋を一望できる素晴らしい景色が広がっています。

四倉海水浴場駐車場から見える海岸

この場所は、茨城県内で最も長い海岸線をもつ海水浴場とのことです。

昼夜を問わずトラックが出入りをしており、深夜には若者たちがスケートボードを楽しんだり、おしゃべりしていたりしますが、荒れた雰囲気はなく、治安面での不安は感じませんでした。

また、朝早くからはサーファーの方々がワイワイと準備をしていて、静けさとは少し違いますが、活気のある雰囲気が僕は気に入っています。

お風呂は、近隣にあるホテル併設の日帰り温泉施設がおすすめです。

いわき湯本エリアまで足を伸ばせば、泉質の良い温泉をリーズナブルに楽しむことができますので、立ち寄ってからこの場所で車中泊をする流れが快適です。

四倉海水浴場駐車場
住所:福島県いわき市四倉町東4丁目
アクセス:国道6号線沿い
料金:無料
営業時間:24時間
駐車可能台数:240台
トイレ:洋式ウォシュレット完備
詳細はこちら▷いわき市観光サイト



おすすめの周辺スポット:大川魚店


四倉海岸からJR四倉方面に向かうと、商店がちらほら見られますが、飲食店はあまり多くありません。

曜日や時間帯によっては(平日の夕方は、どこも閉まっていました)、外食が難しく、車中飯が選択肢になることも。

せっかく四倉港のある海辺の町に来たのなら、地元の鮮魚店で新鮮なお刺身を買って、車内でゆっくり味わってみてはどうでしょうか?

大川魚店の外観

おすすめは、大川魚店。

駐車場から徒歩約10分の場所にある、地元でも人気の大型鮮魚店です。

モダンな建物で、店内は広く清潔感があります。

大川魚店の店内

新鮮な魚介類はもちろん、干物や加工品なども充実していて、見ごたえたっぷり。

大川魚店で購入したご飯

創業100年を超える老舗の魚屋さんで、商品はすべて職人の目で厳選され、ひとつひとつ丁寧に手作業で作られているのも魅力です。

大川魚店 四倉本店
営業時間:9時30分〜18時
住所:福島県いわき市四倉町西3丁目6−8
TEL:0246-32-2916
詳細はこちら▷大川魚店



おすすめの周辺スポット:食事処くさの根


食事処くさの根の外観

駐車場から徒歩7分ほど、国道沿いを歩いた場所に「食事処くさの根」があります。

こちらは直売と食堂を兼ねているお店で、地元の味を気軽に楽しめる人気スポットです。

ただし、食堂の営業時間は14時30分まで(午後は17時から)と早めに終了するため、朝ごはんや早めのランチにおすすめです。

食事処くさの根の店内、食事が並んでいる様子

食堂はカウンターに並べられたおかずを自由に選ぶスタイルで、ご飯や味噌汁はセルフサービス。

焼き魚や唐揚げ、煮込み料理、漬物など、ボリュームのあるご飯が楽しめます。

食事処くさの根で選んだご飯

お店の方も「地元のお母さん」といった雰囲気の、気さくで温かい方ばかり。

アットホームな空間で、ほっこりした雰囲気で美味しくいただけます。

いわき 四倉 くさの根
営業時間:直売所8時〜20時、朝定食8時〜11時(ラストオーダー10時50分)、食堂11時〜14時30分(ラストオーダー14時30分)、17時〜20時(ラストオーダー17時30分)
定休日:月曜日※月曜日が祝日の場合営業、翌日休業
住所:福島県いわき市四倉町字東2丁目167−1
TEL:0246-32-6460
詳細はこちら▷いわき 四倉 くさの根



【福島県双葉郡大熊町】車中泊設備もある大熊町交流ゾーン


大熊町交流ゾーンの外観

浪江町や南相馬で知人と会った帰り道に、大熊町に初めて立ち寄ってみることにしました。

以前から「大熊町交流ゾーン」に興味があり、今回は珍しく有料のカーステイを予約して車中泊に挑戦。

「大熊町交流ゾーン」は、福島第一原発事故による被害が甚大かつ長期化している大熊町の復興拠点として、2021年に開設されました。

交流ゾーン内には、図書館やフリースペース、ホールやスタジオなどがある交流の中心施設「linkる大熊」。

大熊町交流ゾーンの店内

飲食店やコンビニ、コインランドリーなど日常生活を支える「おおくまーと」。

宿泊施設と温浴施設を備えた癒やしのエリア「ほっと大熊」の3エリアで構成されています。

今回利用したのは、「linkる大熊」の駐車場の一角を活用したカーステイエリア。

到着が遅かったため、飲食店の利用はできませんでしたが、コインランドリーで洗濯しながら温浴施設でゆったり汗を流し、フリースペースでのんびり調べ物をしたりと、快適な時間を過ごすことができました。

夜はとても静かで、深夜の静寂に包まれた空間で、心から落ち着けるひとときを堪能。

コンビニで調達した缶酎ハイを片手に、車内でまったりとした時間を楽しみました。

大熊町交流ゾーン
営業時間:linkる大熊9時〜21時、ほっと大熊10時〜10時、おおくまーと 各施設により異なる
住所:福島県大熊町大川原南平1207番1
アクセス:常磐自動車「常磐富岡IC」から2.0km(約5分)、常磐富岡IC 出口の信号を右折。ローソン富岡上手岡店が見える信号を右折し県道35号線に入る。次の信号を右折し大熊町役場本庁舎を過ぎるとすぐに右手。
詳細はこちら▷大熊町交流ゾーン



おすすめポイントその①車中泊用駐車場がある


大熊町交流ゾーンのカーステイ

カーステイが可能な場所は、トイレから少し離れた建物の裏手にあったため、やや不便でしたが、間に合わない距離ではなかったです。

Wi-Fiは完全に圏外ではないものの、距離があるため接続はやや不安定。

そのため、私はスマホのテザリングでインターネットを利用しました。

ただし、駐車スペースは車2台分と広めで、車外にイスやテーブルを出してのんびり過ごすことも可能。

大型のキャンピングカーでも利用可能とのことです。

今回は電源なしエリアを利用しましたが、電源ありエリアも用意されています。

そちらは建物の表側に位置しており、トイレも近く、確認はしていませんがWi-Fiが届きやすいと思われます。

次回は電源ありサイトを利用してみたいと思っています。

今回はあいにくの雨模様で短時間の滞在でしたが、次回は電源付きサイトで二泊くらいして、ゆっくり滞在を楽しみたいと思います。

とても気に入った場所でした。

P1駐車場(AC電源あり)
2,500円 / 1泊
駐車可能台数:2台
1台あたりの駐車スペース:長さ 6.5m・幅 4.8m・高さ 制限なし
P3駐車場(AC電源なし)
2,000円 / 1泊
駐車可能台数:2台
1台あたりの駐車スペース:長さ 6.5m・幅 4.8m・高さ 制限なし
詳細はこちら▷大熊交流ゾーン



おすすめポイントその②温浴施設なのでお風呂が大充実


大熊町交流ゾーンの温浴施設

ほっと大熊エリアには、宿泊・温浴施設になっています。

温浴施設は小規模ながらも新しく、清潔感があってとても快適でした。

大浴場とサウナのみのシンプルな造りですが、旅の疲れを癒やし、汗を流すには十分な設備です。

休憩コーナーにはイスも用意されており、のんびりとくつろげそうな雰囲気でした。

私が訪れたのは、平日の遅めの時間だったため、空いていて静かに過ごせましたが、週末や祝祭日は混雑する可能性もありそうです。

日帰り大浴場
料金:大人500円、小人300円、未就学児 無料(消費税込)
営業時間:10時〜21時(最終入場は20時30分)
詳細はこちら▷大熊交流ゾーン



おすすめポイントその③ほかにも車中泊にも便利な設備が


駐車場の様子

のんびりと長時間過ごしたいと思った理由は、図書館が併設されていることと、施設内でWi-Fiがしっかり使えることでした。

ノートパソコンでじっくり作業するのにも最適ですね。

とてもキレイな施設なので、平日であればゆったりとワーケションにもぴったりだと思います。

さらに、コインランドリーが併設されている点もありがたいです。

みんな福島に旅してみよう


震災からの復興が進む中、なかなか進まない原発事故の処理。

それでも福島を故郷とし、暮らし続ける人たちがいて、さまざまな営みが息づいています。

そして何より、自然豊かで穏やかな気候、グルメや温泉も楽しめる福島浜通りエリアは、復興による新しさと、昔ながらの懐かしさが共存するとても癒やされる土地です。

僕自身も、年に一度程度しか訪れることができませんが、そんな福島をぜひ訪れてほしいと思います。

また機会があれば、楢葉町や南相馬での車中泊体験についてもお伝えしたいと思います。

二代目穴熊寅造

趣味の週末車中泊旅&キャンプをこじらせて2023年4月13日にアパートを引き払い、車上生活メインの暮らしにシフト。車中泊で行った知らない街での呑み歩き、浜辺や河原でのアウトドア呑みを楽しみながら、おもに関東をフラフラしています。DIYやガチキャンプは苦手ですが、少しづつチャレンジしようかと画策中。