車中泊
【初心者向け体験談】最低限の装備で中古ハイエースを快適車中泊仕様に!後悔ポイントも

車中泊というと、「特別な装備がたくさん必要なのでは?」と感じる人もいると思います。
しかし実際は、自宅にあるもので気軽に誰でも始められます。
この記事では、ハイエースに最低限の装備を載せるだけで車中泊を楽しんでいるわが家のリアルな実例を紹介します。
きっと初心者でもこれならできそうと思える装備です。
また、実際に使ってみて後悔したポイントも、正直にお話ししていきます。
車中泊に興味はあるけれど、「どこから始めればいいかわからない」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
わが家の愛車紹介|車中泊の相棒はハイエース!

わが家の車は、トヨタ・ハイエース(H18年式)のバン。
走行距離15万キロ超えの中古車を約280万円で2024年の春に購入しました。
車両サイズは全長約4,695mm、全幅約1,695mm、全高約2,100mm。
いわゆる標準ボディです。
排気量は2754ccで、雪が降る東北地方に住んでいるので4WDは必須でした。
車中泊をするに当たって、様々な車を検討しましたが、シンプルな内装で自由にDIYができるところや、サイズやボディのバリエーションが豊富で家族構成や使用目的に合わせて好みの車を選べることなど考慮した結果、ハイエースの購入に至りました。
さらに、いつか子どもが大きくなり車中泊しなくなって売却を考えたとき、ハイエースは人気車種であるためリセールに強い点も魅力的でした。
外観には年式なりのキズやへこみがありますが、それもまた味だと考えれば愛着が湧きます。
キャンピングカーのような設備はないけれど、その分、自分で必要な装備だけをそろえる自由さがあります。
ハイエースはシンプルな車内構造だからこそ、マットレスを敷くだけでフラットな寝床が作れたり、DIYで棚や収納を追加できたりと、まさに車中泊仕様にカスタムするベース車として優秀です。
手を加えながら、自分たちのスタイルに合わせた車中泊仕様へと育てていけるのが魅力だと感じています。
わが家の車中泊スタイル
わが家の旅スタイルは、「手軽な非日常」を家族で味わうことを大切にしています。夫婦と6歳・3歳・1歳の子どもです。
まだまだ手がかかる年齢の子どもたちですが、だからこそ周りを気にせず、家族だけで過ごせる空間として、車中泊はぴったりでした。
出かけるのは主に週末。
月に1〜2回のペースで、1〜2泊の小さな旅を繰り返しています。
遠くまで行かなくても、近くの道の駅や海辺の公園、無料のキャンプ場などを巡るだけで、子どもたちは目を輝かせます。
時間や予定に縛られず、自然の中でのびのびと過ごすひととき。
夜は車の中で川の音を聞きながら眠り、朝は鳥の声で目覚める。
そんな体験が、家族にとってかけがえのない思い出になります。
特別な装備がなくても、遠出をしなくても楽しめるのが、車中泊にハマったいちばんの理由です。
基本的な車中泊装備は3つ

「必要最低限」で本当に大丈夫?と思うかもしれませんが、わが家はたった3つの装備で1年間ハイエースで車中泊をしてきて困ったことはありませんでした。
基本的なアイテムはマットレスとタオル、ベッドキットだけです。
車中泊の快適さは睡眠の質に左右されるといっても過言ではありません。
ハイエースを購入する前はトヨタのノアに乗っていて、家族4人で車中泊を5年してきました。
その頃は就寝時のシートの凸凹対策としてColemanのキャンパーインフレーターマットハイピークダブルを楽天で購入。
価格は17,590円でした。
さらにその上に敷き布団を敷いて寝ていました。
寝心地は良かったものの、チャイルドシートを外したり、エアマットを広げたり荷物を端に寄せたりと、寝るスペースを作るのが大変でした。
ハイエースにしてからは、荷物はベッドキットの下に収納でき、チャイルドシートを外さなくてもよくなり、ベッドキットがあるおかげでエアマットも不要になりと、寝るまでの準備がラクになりました。
ベッドキットはハイエースを購入した販売店で装備してもらいました。
子ども3人が横向きに、妻が子どもの足元に縦に、私は助手席をフラットにして寝ています。
まだ子どもが小さいので、ゆったり寝ることができています。
子どもがもう少し大きくなったら、子どもの足元にコットを置いて、妻がそこで寝る予定です。
タオルは窓に挟んで、外から車内が見えないよう目隠しとして使用します。家にあるバスタオルでも大丈夫。
わが家も最初の1年間は自宅のバスタオルをシェードやカーテンの代わりにしていました。
Coleman(コールマン)
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基本的な車中泊アイテムに加えて購入したもの

基本的な車中泊アイテムを3つ紹介しました。
これらだけでも実際に車中泊できましたが、より便利に快適にするために、ぜひあるといいと考えるアイテムも紹介しておきます。
カーテンを自作

JAF Mate Onlineの「愛車で車中泊を楽しむための基本テクニック」では、遮光カーテンやサンシェードによるプライバシー確保が推奨されています。
前述しましたが、わが家では車中泊を始めて1年間は窓にタオルを引っ掛けたり、後ろの窓には段ボールを立てかけたりと、家にあったもので目隠しをしていました。
タオルや段ボールでも、事足りていましたが、もう少しちゃんとした目隠しが欲しいということで、カーテンを自作。
生地はニトリのアウトレット商品の中から、遮光レベル1級のものを選んで、約6,000円で購入。
100円ショップで買った強力磁石と瞬間接着剤で、カーテンを車体に付けました。
カーテンをしっかり付けるために、強力磁石はトータルで2,200円分購入したと思います。
磁石だと、カーテンレールより費用が安く、作業も簡単です。
窓の大きさに合わせてカットしてもほつれてこないし、光をしっかり遮ることができるため、おすすめです。
フロントガラスの目隠しには、夏場に使用しているサンシェードがそのまま代用できます。
DIYが苦手でも、いろいろな車種に適合するサイズの遮光カーテンやサンシェードがネット通販で売られているので、簡単に手に入るはず。
遮光カーテンやサンシェードはプライバシーの確保はもちろん、睡眠の質向上にも役立ちます。
街灯や周囲の車の明かりを遮断できて、冬は保温効果もあります。
収納ボックス

収納ボックスもあると便利。
車中泊ではどうしても荷物が多くなりがちです。
百円ショップのものを車中泊用に買っても、自宅にある収納ボックスを使いまわしてもいいので、ぜひおすすめ。
わが家ではダイソーの300円商品の収納ボックスを使っています。
サイズは38×26×23cm。
ベッドキットの下にちょうど5つピッタリ入るサイズです。
硬い箱ではないため、多少容量オーバーに詰め込んでもなんとか入るので重宝します。
割と乱暴に物を詰め込んでいますが、約6年使用した現在も壊れることはないです。
わが家ではお風呂道具と洗面用品、おむつ、子どもの服、大人の服、洗い物と、5つのケースに分けてベッドキットの下に収納しています。
荷物を分けて入れられる収納がない場合、特に連泊時は、どこに何を置いたかわからなくなり、探すのにも一苦労。
車中泊を始めるなら収納ボックスはぜひ使うことをおすすめします。
夏や冬でも快適に車中泊する工夫と装備

季節を問わず車中泊するなら、特に暑さ、寒さ対策は必須です。
夏の車中泊は「標高」がカギ
まず、夏の車中泊は標高が高いところがおすすめ。
標高が100m高くなるごとに気温が0,6℃下がると言われています。
わが家は真夏でも子どもと5人で車中泊をしていますが、車中泊用クーラーはなく、就寝中は車のクーラーももちろん使用しません。
それでも、標高が高い場所を選ぶだけで、真夏でも快適に車中泊できています。
例えば2024年の9月に車中泊しに行った長野県の「道の駅 美ヶ原高原」。
ここは標高1,934mで地表より11℃も温度が下がるため、窓を開けて充電式の扇風機を使えば車内に居ても十分涼しく、むしろ朝方は少し肌寒く感じるくらいでした。
充電式扇風機で手軽に涼しく
充電式の扇風機は1,980円のものを楽天で2つ購入。
両手に収まるサイズ感で値段も手頃、ライトも付いている2wayタイプです。
冬は重ねる+温める装備で快適に
一方、冬は百円ショップでも手に入るアルミ保温シートをベッドキットの上に広げてから、敷き布団と30℃で設定した電気毛布、さらにその上に敷きパッドを敷いて寝ています。
掛け布団は普段家で使っている羽毛布団を車内に持ち込んでいます。
この装備で冬の東北圏内を何回も車中泊してきましたが、十分暖かく眠れています。
電気毛布は楽天で7,800円で購入しました。
188×130cmと大判サイズで、30〜50℃と幅広く温度設定でき、タイマー付きで丸洗いできることが購入の決め手でした。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
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ポータブル電源で冬も安心
電気毛布や扇風機用にポータブル電源も導入。
Jackeryのポータブル電源 1000 Proを公式サイトから買いました。
メーカー希望小売価格149,800円ですが、セールのときに安く購入できました。
バッテリー容量は1,002Wh。
電気毛布を30℃設定で就寝時のみ使用すると3泊分は使用できました。
連泊するときは万が一に備えもう一つtama’sのポータブル電源も積んでいきます。
こちらはセカンドストリートで中古品を10,000円以下で購入しました。
前所有者の使用歴などの詳細はわかりませんでしたが、携帯の充電や、扇風機の充電など、こまごまとした充電に使っています。
Jackery
¥65,800
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真冬日の車中泊は避けるのがベター
ただし、特に初心者は1日の最高気温が0℃未満の真冬日の車中泊は極力避けた方が懸命です。
JAFが、外気温がマイナス10℃のときは車内温度がマイナス7℃まで下がることもあると発表している通り、真冬日はかなり車内温度が下がります。
だからといって、ヒーターを使うためにエンジンをかけたままでは一酸化炭素中毒のリスクがあります。
マナー違反でもあるのでエンジンをかけたままの車中泊は絶対にやめましょう。
無理は禁物。車中泊場所の予想気温を事前に調べて、あまりにも寒くなるようなら予定変更することをおすすめします。
後悔ポイント&今後見直したい装備
ハイエースでの車中泊をし始めて2年になるわが家ですが、後悔しているポイントが1つだけあります。
それはカーテンレールを付けなかったことです。
カーテンはなるべくコストを下げようと、磁石と遮光生地を買って自作しました。
しかし、磁石のみで付けているので子どもが車内でふざけるとカーテンがズレて落ちてしまいます。
また、カーテンレールに比べたら開けたり閉めたりも手間がかかります。
今後、カーテンレールは付けたい装備です。
まず自宅の駐車場で車中泊してみよう
わが家も車中泊する前はなかなか初めの一歩を踏み出せず、いろいろ情報収集するばかりでした。
もちろん情報を集めるだけで楽しいし、役にも立ちます。
でも実際にやってみないとわからないこともあると考えて、思い切って自宅の駐車場で車中泊したのが最初でした。
それでも子どもはすごく喜んで、「毎日車中泊したい!」と言っていました。
車中泊グッズは、「最初まとめて買いそろえるより、使いながら必要なものを見つけていく」ほうが失敗が少ないです。
これから車中泊を始めようと思っている人は、最低限の装備からスタートして、自分なりのスタイルを見つけていくのが一番おすすめです!
まずは布団とタオルを積んで自宅の駐車場で車中泊してみましょう!
きっとそれだけで、いつもの車が特別な空間になります。