長期旅でキャンピングカーが故障!修理は大変?ヨーロッパでの緊急時対処法とコツ
目次
海外車中泊旅でキャンピングカーの故障を恐れる理由
英語が通じないことも。言葉の壁
海外で言葉が通じないのが不安のひとつです。
英語があれば通じるだろうと思われるかもしれませんが、ヨーロッパは各国で独自の言語がある国が多く、英語がまったく通じなかったりする場合がほとんどです。
スマホの翻訳機能もありますが、車の専門用語が正しく翻訳されないことも多々ありました。
車のどこの部分が悪いのか、どう修理すれば良いのかなどとコミュニケーションを取るのに毎回一苦労しています。
整備工場への信頼関係
土地勘もない、知り合いもいない旅先での故障のため、信頼できる整備工場を見つけるのが大変です。
キャンピングカーは普通の車とは違う部分も多いため、専門業者に預けるのが一番。
本来なら信頼できる業者や紹介された整備工場、ディーラーなどが良いのですが、旅先だとどの業者へ依頼すれば良いのかわからず、仕方なく毎回Googleマップで検索して口コミなどを見ていくようにしています。
それでも正しい修理をしてくれるのだろうか、愛車を安全に預けられるのかと心配になってしまいます。
高額な修理費「さらに、料金をぼったくられる!?」
キャンピングカーの修理は特殊な技術が必要だったり、海外からの部品を取り寄せたりと、高額な修理費になってしまうだけでなく、海外ではぼったくりに合う危険性もあります。
言葉が通じない、そして車の知識もない外国人の私たちは料金をぼったくるのに格好の餌食になってしまうことがあるのです。
キャンピングカーを購入してまもなくのこと、整備工場で最初に口頭で言われた修理費よりも多く請求されました。
これはおかしいと反論しようとしたのですが、言葉もなかなか通じず、相手に上手く言いくるめられてしまい、渋々払った経験があります。
旅をしはじめたばかりでわからないことだらけでしたが、このようなことが起きないように整備工場をしっかり選んで、事前にきちんと金額を提示してもらうようにしています。
長期の修理になると寝る場所がなくなる
私たちは「車が家」なので1日以上の長期修理になる場合は、寝る場所がなくなってしまいます。
代わりにホテルなどへ宿泊しなければならなくなるので、なるべく1日で修理が終わるように交渉することもあります。
整備業者の予約が取りにくい
キャンピングカーの出回っている数に対して、信頼できるハイクオリティーの整備業者が少ないのです。
ちょっとした修理でも予約が1ヶ月後と言われるのはよくあることなので、フルタイムで旅をしている私たちにとっては足止めやルート変更などをする羽目になってしまいます。
このように、キャンピングカーで海外長期車中泊旅での車の故障は、大きな悩みの種になりうるポイントが多いので、常に「トラブルが起きませんように!」と願いながら旅をしている日々です。
今まで起きたキャンピングカーの故障やトラブル
突然冷えなくなった!冷蔵庫の故障
私たちのキャンピングカーの冷蔵庫はガス、外部AC電源、走行時の12Vと3つの方法で冷却が可能です。
12Vは車の走行中のみ、そして外部AC電源はどこでもあるわけではないので、基本的にガスをメインに冷蔵庫を冷却しています。
イタリアのトスカーナ地方を旅していたある日、なんの前触れもなくいきなりガスでの冷却ができなくなってしまったのです。
冷蔵庫の中は冷凍や生ものでいっぱいだったので、ダメになってしまう前に急遽キャンピングカー専用の整備工場を探すことに。
Googleマップで検索したところ30分ほどの距離に、レビューがとても良い整備工場を発見し、予約なしで行ってみることにしました。
オーナーがとても親切な方で、予約なしでもその場で引き受けてくれることに。
冷蔵庫とガスの接続を継なぐ部品が劣化から壊れてしまったようで、3時間近く修理で無事に直り旅を続けられることができたのです。
修理料金は50ユーロ(約8,400円)かかり、予想していたよりも低い値段で安心しました。
もし、冷蔵庫全体の故障で買い替えとなったら3000ユーロ(約50万円)の費用がかかってしまうので小さい故障でホッとしました。
飛び石でフロントガラスにヒビ
イタリア、ミラノの郊外を走行中にフロントガラスのヒビに気づきました。
2cmほどの小さいヒビで、おそらく飛び石からできた傷のようでした。
今まで道路整備されていないデコボコの山道をなん度も通ってきたのに、よりによって道路がキレイにされている大都市ミラノで飛び石をもらってしまいました。
小さい傷でしたが、運転手側だったので修理へ持って行くことに。
契約している自動車保険の担当者に連絡し、速やかに交換のできる店舗を予約してくれ、店舗でも特に言葉を交わす事なく、スムーズに取り替え作業が完了しました。
嬉しいことに車両保険が適用され、フロントガラスの取り替え費用はタダに!
車両保険は高いし、キャンピングカーでは保証されている箇所が限られていますが、いざという時に補償を受けられるので入っていると安心です。
標高の高い山を上り下りしブレーキに負担が
去年の夏のシーズンは約2ヶ月間イタリアのアルプス山脈地帯のドロミテに滞在し、登山やキャンプなどのアウトドアを思いっきり楽しみましたが、標高2000mの山々を毎日重いキャンピングカーで上ったり下りたりしたせいでブレーキに不具合が!
「キーキー」という異音がするようになってしまいました。
最初は不定期に鳴っていたのが、定期的に続けて鳴るようになってしまい、急遽キャンピングカー専門店へ持っていきました。
予約が1週間後しか取れず、付近で車中泊しながら待つことになりました。
原因はブレーキの減りだったようです。
ブレーキを新しくして1年も経っていませんでしたが、山道で使いすぎたようで、ディスクローターとブレーキバッドを全部交換することになりました。
修理費用は700ユーロ(約11万7,000円)かかってしまい、予想していなかった大きな出費に結構な痛手!ですが、交換したおかげで異音もなくなり安全に旅が続けられました。
キャンピングカーは重量が重く、毎日運転や山道などを上り下りすると、平均的な交換時期よりも減りや消耗が早い場合もあるので、定期的に点検して重大な事故を回避させるのが大事です。
(1ユーロ=168円/2024年5月12日現在)
海外で修理場をどうやって見つけるのか
海外での旅中に車の故障は起きてほしくない大きなトラブルのひとつですよね。
しかし、起きてしまったら慌てずGoogleマップで付近の車屋や業者、ロードサービスなどを検索して、お店に連絡しましょう。
ヨーロッパにはキャンピングカー専門店が結構あるので、いざという時は駆け込むのも1つの手です。
キャンピングカーの「家」の部分の故障はキャンピングカー専門店になりますが、エンジンなどの「車」の部分の故障は普通の車屋でも対応してくれます。
また、時には近隣住民に助けを求めて、信頼できる車の修理工場を紹介してもらうのも良いでしょう。
旅先の現地の方に助けを求めて親切にしてもらったバンライファーの方をたくさん知っているので、言葉の通じない海外でも助け合いの精神が大事だと学びました。
これまでの故障経験を踏まえて注意していること
今回は1年半の旅の中で起きた3つの車トラブルを紹介しましたが、これ以外にも大小様々な故障や不具合に遭遇しました。
常に移動しながらの旅なのでいつどこで何が起きるかわかりません。さらに、キャンピングカーは「移動する家」なので、振動からくる故障や不具合も多いです。
ちょっとでも異変を感じたら車を止めロードサービスや修理業者に連絡するのが大切です。
そして、自動車保険への加入と定期的なメンテナンスや専門業者への点検をしっかり行い、安全で安心なキャンピングカー旅を楽しみましょう。