キャンピングカーにキッチンやトイレって要るの? 使えるの?
結局、水回りの設備は必要か。
さて、前置きが長くなりましたが上記を踏まえた上で本題「水回りって要るの?使えるの?」」の問いにお答えします。
ズバリ、水回りは使えるものなら絶対にあった方がよいです。
逆に、水回りに期待を寄せるなら設備の内容をしっかり調べて本当に使えるか?を調べて購入するようにしましょう。
まず、給排水の量は10リットルとかのミニマムでは殆ど使えません。
2リットルのペットボトル5本分です。
これぐらいなら、ポリタンクに電動ポンプ付けて持ち歩いた方がよっぽど便利です。
私もモーターホーム(ほぼ住宅と同じ設備をコンパクトにして搭載した欧米式のキャンピングカー)以外の車ではこの方式で水を持ち歩いています。
手を洗ったり、サーフィンの後で水をかぶったりします。
食器を洗ったりするならシンクと排水設備が必要になってきます。
ただ、給水も排水も少量ではまともに食器など洗えません。
ではどの位の量を積めればよいのか?
それは、シンクだけの場合と「トイレやシャワー」の設備があるかないかで変わってきます。
「トイレとシャワーって要るの?」というご意見もよく耳にします。
これも「使える仕様」になっていれば絶対にあった方がよいと思います。
両方付いているのに使ったことがないという方のほとんどは、「使うことによるデメリット」を感じるから使わないのだと思います。
トイレを使ったら手入れをしなくてはいけないとか、シャワーを使うのにいろいろとややこしいセッティングが必要になるなど。
キッチン周りもそうですが、使うたびに展開して終わったら片づけてという作業が多くなると、必然的に使わなくなる傾向です。
冷蔵庫やコンロも同じですね。
給排水タンクは何リットルあれば足りる?
私が所有しているモーターホームの場合、給水タンク200リットル、生活排水(グレータンク)100リットル、汚水タンク(ブラックタンク)100リットルの給排水で、深型シンク、混合栓(お湯と水)、ボイラー、圧力ポンプ(スイッチを入れておけば蛇口を開けば水が出ます)、水洗トイレ、シャワー(中と車体の外側にも)が搭載されています。
使い勝手は?というと、節水を心がけるのは当たり前という前提ですが数日間これらの設備をすべて使うことが可能です。
容量としてはモーターホームの中でも最大級を誇ると思います。
食器なら4人分の食事で出た陶器の食器類や調理道具も快適に洗うことができるシンク。
お湯も出るので油汚れも安心。1年中温かいシャワーを浴びることができます。
外シャワーは海へ行った時など本当に大活躍。
お湯も出るので真冬でもOK。
私は犬がいるので思い切り遊ばせて汚れた場合は、外で足湯のシャワーで綺麗に洗っちゃいます。
これが素晴らしく便利です。
トイレは最も気に入っている設備。車の中にトイレがあるなんて、本当に家と同じ感覚で寛ぐことができます。
トイレやシャワーが使いたいなら最低でも給排水は共に100リットルは必要だと思います。
シンクだけなら50リットル程度でもOK。
タンクは給水や排水が楽にできることが最低条件。
トイレに関してはカセット式よりはアメリカ式のマリントイレの方がより使いやすいと思います。
マリントイレとはプレジャーボートやヨットなどと同じ水洗トイレで、ブラックタンク(汚水タンク)に貯めてホースで下水に排水するタイプです。
あとがき
話が前後しますが、「キャンピング車」の定義にある、「車室内に居住してキャンプをすることを目的とした自動車」という概念。
数回にわたり改定がなされており、つい先日も要件の改定がありました。
しかし、今現在キャンピングカーといっても構造は多種多様。
使い方も多岐にわたるので、全てのレクリエーションビークル(RV)を画一的に括るには無理があるかなと思います。
車内で就寝する「就寝車」とか、「レクリエーション車」などとして、細かな規定を見直したらよいのではないかと思います。
そもそも税制優遇はとっくの昔に廃止されていますしね。
車で旅する上で車内の居住環境はとても大切です。
特に公共のパーキングなどを利用する際に車外で過ごすことは避けなければなりません。
それには適正な車内空間と水回り設備が整っている車両を選択してほしいと筆者は切に願います。
快適に過ごせる設備があることで、旅の質は見違えるほど向上しますし、プライベート空間の中での「自由さ」を実感できると思います。