海外バンライフで大人気の「ワイルドキャンプ」の魅力

海外で大人気!「ワイルドキャンプ」の魅力や注意点を紹介




ワイルドキャンピング(Wild Camping)とは?


ワイルドキャンプ 絶景 車中泊旅

ワイルドキャンプとは海外から広まったキャンプスタイルで、トイレや水場などの施設が充実しているキャンプ場やRVパークではなく、何もない自然の中でテントや車で楽しむキャンプのことです。

スポットは山の中や川辺、湖のほとり、ビーチ沿いなどと様々あり、駐車場でなくても自然の中で車が入れる広めの場所があればそこで車中泊をします。

水や必要最小限の物資だけでやりくりし不便さはありますが、より自然を身近に感じられるため、私たちが旅しているヨーロッパでも大人気で多くの方が楽しんでいます。

ワイルドキャンプ 絶景 車中泊旅

最大の魅力は無料で車中泊ができること、自然との距離が近いこと

車の通りや建築物がないため、騒音がなく、自然音に包まれた環境でゆったりと過ごすことが可能です。

朝日は目覚めとともに見られ、自然を感じながらハイキングやアウトドアアクティビティを楽しんで日中を過ごし、絶景の景色からオレンジ色に沈んでいく夕日を眺められます。

さらに、街灯や人家の灯りもないので、夜には満天の星空の下で眠りにつけるのも魅力です。

このように最高の車中泊体験をできるのがワイルドキャンプです。

海外だけでなく、日本でもすることは可能ですが、その場所が車中泊OKの場所か事前に確認をする必要があります。

また、近くにトイレや水場がない場所が多いため、ある程度水を車に溜めたり、ポータブルトイレなどの簡易トイレを用意しておくことが推奨されます。

その他にも、注意すべきポイントがいくつかありますので、以下で紹介していきます。

ワイルドキャンプの注意点


車中泊できるスポットか事前に確認


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自然の中だからといって、どこでも車中泊ができるわけではありません。

なかには私有地や、国立公園などの自然保護区域で車中泊が禁止されている場所もありますので事前にしっかり確認しましょう。

ヨーロッパでワイルドキャンプスポットを見つける際には「Park4night」というアプリがおすすめです。

このアプリで「Surrounded by nature(自然に囲まれた)」を選択して検索すると、周囲の車中泊ができるスポットが表示されます。

他の車中泊者のレビューや写真も確認ができるため、安心して車中泊スポットを探すことができます。

Park4nightアプリはこちらから

ゴミや汚れを残さない!排泄物はもってのほか!


ワイルドキャンプ 絶景 車中泊旅

ワイルドキャンプでは、水場もゴミ箱もない場所がほとんどです。

車中泊中に出たゴミは絶対にその場に捨てずにすべて持ち帰りましょう。

トイレも基本ないため、ポータブルトイレや携帯トイレなどを利用して、外でしないようにしてください。

残念ながら、排泄物やトイレットペーパーのゴミをそのまま残して、自然を汚すマナーの悪い車中泊者のせいで、こうしたスポットがどんどん禁止されています。

マナーをしっかり守り自然を綺麗に保ちましょう!

ソロの車中泊は控える


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ほとんどのスポットは民家もひと気もない森の中にあるので、不審者や野生動物が出没する可能性もあります。

事件や事故が起きた場合、通報や連絡が遅れる可能性もあるので、なひと気のない場所での車中泊はできるだけソロで行いわないようにしましょう。

他の車中泊者がいるスポットでは、いざという時に助け合えるので、初めてワイルドキャンプをする際は、周辺に他の車中泊者がいる場所を選ぶのがおすすめです。

天候に注意


自然との距離が近い分、天候の影響も受けやすくなります。

大雨や台風の影響で、土砂崩れや河川の増水などの危険性があるため、天気予報をチェックするのを忘れないようにしましょう。

山の場合、急な天候変化もあり得るので、川や斜面の近くは避けるようにし、雨の量が増えたり少しでも危険を感じたらすぐに避難してください。

私たちも登山口で車中泊中の夜中に天気が急変し、大嵐に遭遇してしまい、ひょうまで降ってきて身動きも取れず怖い思いをした体験があります。

天気には十分に注意しましょう。

バーベキューや焚き火に注意


森や山の中での焚き火は山火事が発生するケースが多いため、禁止されている地域が多いです。

焚き火をする際は、そのスポットが焚き火OKかしっかり確認し、火の取り扱いに注意しましょう。

アウトドアでの焚き火はキャンプの醍醐味ですが、火の不始末や燃え移りが原因で火災が起きる危険性もあります。

焚き火台を利用したり、落ち葉や枯れ木がある場所を避けたりして、火の後始末もしっかり行いましょう。

野生動物に注意


ワイルドキャンプ 絶景 車中泊旅

自然の中は野生動物の生息地です。

山の場合はクマやイノシシ、シカ、ニホンザルなど様々な野生動物に遭遇する可能性があり、危険でもあるので要注意!

まずは、接触を避ける対策が必要です。生ゴミや食べ物を車の外に出したままにせず、テーブルやイスなども使い終わったら就寝前に必ず片付けましょう

調理時の匂いが動物を寄せ付けてしまう可能性もあるので、できれば車内で調理するのが良いです。

もし遭遇してしまったら、絶対に近づかず、エサを与えないようにし、動物を驚かさないようにしながら車の中などの安全な場所へ避難しましょう。

携帯の電波がない


山の中のワイルドキャンプスポットでは、携帯電話の電波が届かない場所も多いです。

もし何かあった時に救助の連絡が取れない可能性があるため、事前に電波の状況をしっかり確認しましょう。

今までこんなスポットでワイルドキャンプしてきました!


ヨーロッパは雄大な自然が広がっていて、絶景の車中泊スポットも豊富です。

今まで訪れた中でも最高だったワイルドキャンプスポットTOP3を紹介します。

No.1 サルディーニャ島の数歩で海に飛び込めちゃうスポット


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サルディーニャ島はイタリアの地中海に浮かぶ島で、白い砂浜とエメラルドグリーンに輝く海の広がる高級リゾート地です。

この島はキャンピングカー旅をするのに最適で、絶景の海の景色が見えるワイルドキャンプスポットがだくさんあります!

特に私たちが気に入ったのは、島西部のMari Ermi(マリ・エルミ)というビーチでした。

海から数歩の場所に車を停めることができ、周囲は何もない大自然と、目の前に広がる絶景の海がすばらしかったです。

他にも2〜3台のキャンピングカーが宿泊しており、私たちも2泊ここで過ごし、海水浴やビーチを思いっきり楽しみました。

また、この場所は野生のピンクのフラミンゴの生息地でもあり、運が良ければ出会えるかもしれません。

No.2 雄大なアルプス山脈が並ぶドロミテで絶景車中泊!


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ドロミテはイタリア北部に位置し、アルプス山脈の一部を成す広大な山岳地帯です。

この地域は3つの州にまたがり、多くのハイキング愛好家にとって聖地と呼ばれているほど人気のスポットです。

私たちはこの地域に約2ヶ月滞在し、ほとんどをワイルドキャンプで過ごしました。

ソーラーパネルを利用し、太陽のエネルギーでバッテリーを充電し、給水や排水処理のために有料のRVパークなどを利用しましたが、その他は大自然の中で過ごし、毎日登山を楽しみとても充実していました。

困った点は、山岳地帯(ハイキングリゾート地)だったため、大きなスーパーなどがなく、小さなマーケットで食材を購入する必要があったことで、少し割高になってしまったことでした。

お得な大型スーパーで食材を数日分まとめ買いしてから、ワイルドキャンプをするのがおすすめです。

No.3 幻想的な大理石の山並みを一望できる車中泊スポット


ワイルドキャンプ 絶景 車中泊旅

イタリアのピサの斜塔から車で1時間半の場所に位置するのが、大理石の山、カッラーラ山です。

カッラーラは大理石の採石場と知られており、その山を一望できる展望台の駐車場で一夜を過ごしました。

車内から眺めると、まさに幻想的な真っ白な山々とその奥に広がる地中海の海が見える絶景のスポット!

私たち以外に車中泊者はいなく、静かな夜を過ごすことができました。周りに街灯もなく、下の街がキラキラ輝く夜景と、満点の星空を楽しむことができ、素敵な体験でした。

一番大変だったのは、展望台の駐車場までの道のりです。

狭く曲がりくねった山道で、大型のキャンピングカーがやっと通るような道で、対向車がきたらどうしよう!とヒヤヒヤしました。

この経験から、ワイルドキャンプする際は、事前に大型車でも通れるかどうかを、グーグルマップのストリートビュー写真などでチェックしてから向かうようにしています。

自然の中で「不便な環境」を楽しむワイルドキャンプ


ワイルドキャンプは確かに多くの注意点がありますが、自然の中で素敵なひとときを過ごすことができます。

その分、マナーを守って自然環境保護に配慮することが大切です。

RVパークやキャンプ場のようにトイレや水場、売店などの施設がなく、セキュリティ完備もされていないので、車中泊するのに不便を感じるかと思いますが、施設が整っている環境では味わえない絶景や自然を間近に感じられる一味違った車中泊体験ができます。

より自然を感じられるワイルドキャンピングに挑戦してみてはいかがでしょうか。