キャンピングカー・車中泊情報Webマガジン - DRIMO(ドリモ)

ニュース

ニュース

キャンピングカーのトイファクトリーが挑む、もう一つの社会──新事業部『TFME』始動!

トイファクトリー新事業部TFME

自由な旅と暮らしを支えるキャンピングカー製造のパイオニア・トイファクトリーが、新たな一歩を踏み出しました。

その名も『TFME(ティーエフエムイー)事業部』。

次世代のモビリティとエネルギーの在り方を追求し、地域社会や環境問題といった“社会課題の解決”に挑む、まったく新しい事業部です。

※本記事は、トイファクトリー発表のプレスリリース内容をもとに編集部が構成しています。

キャンピングカー技術を社会課題へ応用する、新たな挑戦


TFMEの説明

岐阜県可児市を拠点とするトイファクトリーは、ハイエースベースのキャンピングカー製造台数で国内トップの実績を誇る企業。

車中泊ユーザーの間では、快適性・安全性・デザイン性に優れたキャンピングカーのメーカーとして広く知られています。

そのトイファクトリーが立ち上げた『TFME』は、「TOY FACTORY MOBILITY & ENERGY」の略。

これまで培ってきたキャンピングカー架装技術や車両インテリア設計、電装・断熱ノウハウを活かし、官公庁・自治体・企業・団体など、BtoB・BtoG領域に特化したソリューションを提供していきます。

すでに、防災対応車両や移動診療ユニット、地方の移動支援車両など、さまざまな用途で活用が始まっており、社会における“動くインフラ”としての役割を担い始めています。

これまで“個人の旅”を支えてきたトイファクトリーが、これからは“地域の暮らし”を動かす存在として、新たな挑戦をスタートさせました。

社会課題に応える“動く社会インフラ”──マルチパーパスモビリティ「MARU MOBI(マルモビ)」


マルモビの図

TFMEの展開を象徴するプロジェクトが、「MARU MOBI(マルモビ)」です。

「マルチパーパスモビリティ=多目的型移動ユニット」を意味し、キャンピングカーで培った設計・電装・空調・断熱技術などをベースに、社会課題に直接応える“動く社会インフラ”として活用されています。

マルモビは、脱着シートや脱着家具を用いることで、車内レイアウトを自在に切り替えられる構造となっており、目的に応じた多用途展開が可能です。

その特長を活かし、「動く、届ける、支える」をコンセプトに、以下のような分野で実際に活躍しています。

災害インフラ支援:断水時にも使える「ウォーターレストイレ」搭載車両


可搬型ウォーターレストイレ「clesana」搭載車両

断水などライフラインが停止した状況で活躍する、可搬型ウォーターレストイレ「clesana」搭載車両を開発。

令和6年能登半島地震でも使用され、避難所の衛生環境改善に大きく貢献しました。

過疎・高齢化への対応:地域の“足”をつくる


ライドシェアのマルモビ

高齢化や人口減少による交通空白地に対し、MARU MOBIは公共ライドシェアモビリティとして活用されています。

地域の移動手段を支えると同時に、地場の雇用創出にもつながっており、自治体との連携によって暮らしを支えるモデルづくりが進められています。

選挙×モビリティ:移動式期日前投票所としても活躍


選挙で使用されたマルモビ

例えば、岐阜県可児市では、公用車両として納入されたMARU MOBIが移動式期日前投票所として活用されました。

このときは「投票所モード」に車内を切り替え、18歳で初めて投票権を持つ高校生のために、高校内に期日前投票所を設置

柔軟な空間設計を活かし、政治参加を身近にする新たな試みとして実施されました。

災害時もイベント時も活用できる“動く救護スペース”




MARU MOBIは、脱着式シートや家具を活用して車内を「救護室モード」に切り替えることで、地域医療や災害時支援などへの柔軟な対応が可能です。

年々各地で猛暑日が増え、熱中症対策の重要性が高まる中、地域イベントでは移動式の救護室として実際に活用されました。

これらの取り組みは、単なる車両の応用にとどまらず、「地域の課題に応えるための社会インフラを、動かす」という、まったく新しい発想です。

キャンピングカー技術の可能性が、社会を変える力へと広がりつつあります。

詳細はこちら▷「MARU MOBI(マルモビ)」特設ページ

未来を見据えた5つの領域に挑戦


TFMEが目指す領域

TFMEが注力するのは、以下の5領域です。

1. 医療・福祉・防災・過疎など、地域の社会課題解決
2. エネルギー監視・管理システムの構築
3. 次世代EV向け技術開発
4. モビリティを軸としたグローバル展開
5. VTOL(垂直離着陸可能な空陸両用モビリティ)など、革新的な次世代モビリティの創出


これまでの“キャンピングカー”の枠を越え、社会インフラそのものを変革するビジョンが描かれています。

ロゴに込められた想い──信頼と革新の象徴として


TFMEのロゴ

TFMEのブランドロゴには、未来のモビリティに対するビジョンと意思が込められています。

ブランドを象徴する水色は、トイファクトリーの信頼と誠実さ、そして地域に根ざした丁寧なものづくりの姿勢を。

オレンジは、未来を切り拓くエネルギーと情熱、社会を前向きに動かすパワーを表しているとのことです。

また、このロゴには、テクノロジーの先にある“人のぬくもり”を大切にし、移動とエネルギーの未来にひとつの答えを描こうとする決意が込められているとしています。

そして、「いつかキャンピングカーが空を飛ぶような未来を目指して」──そんな挑戦と創造性への想いが、このロゴに託されています。

キャンピングカー技術が生む、動く社会インフラ


車中泊やバンライフという“自由な旅”を楽しむ読者にとっても、TFMEの取り組みは決して他人事ではありません。

災害時の避難支援、移動医療、地方の交通インフラ──

“動く生活空間”としてのキャンピングカーの価値は、旅の延長線上にある「社会を支える力」へと進化しつつあります。

TFMEオフィシャルサイトはこちら
トイファクトリーについてはこちら

DRIMO編集部

DRIMO編集部です。 キャンピングカーや車中泊の情報を中心に、バンライフなど車旅に関する情報をお届けします。