冬も終盤! これからでもやるべき車のメンテナンス&必須アイテム

冬も終盤! これからでもやるべき車のメンテナンス&必須アイテム



今回は、冬に行うべき車のメンテナンスと寒さ対策に必須のアイテムを紹介します。

これまで、冬ならではのメンテナンス知識がなかった方は、ぜひ参考にしてください。

冬のメンテナンスは重要!

キャンピングカーメンテナンス アイテム

冬は気温が大きく下がるため、車にも悪影響が出ます。

例えば、ワイパーのゴムが硬化したり、ウォッシャー液が凍るなどのほか、エンジンがかかりにくくなるなど、寒さによる影響は、意外と大きいものです。

また、冬は路面が積雪している場合や、凍結している時間帯もあるので、走行中にスリップしたり、雪道の轍にスタックするなどといった事故に至る可能性もあります。

ただ、事前にしっかりと準備をしておけば、トラブルの程度も小さくすむはずですし、なにより安心してウインタードライブを楽しむことができます。

では、メンテナンスをそれぞれご紹介いたします。

いずれも冬に起こりがちなトラブルを避けるために必要なものなので、ぜひ参考にしてください。

タイヤのチェック

キャンピングカーメンテナンス スタッドレスタイヤ

本格的な冬が始まる前に、雪道に備えサマータイヤからスタッドレスタイヤに履き替えた人は多いはずです。だからといって安心は禁物。

タイヤが本来のポテンシャルを発揮できるかどうかのチェックは、事故を未然に防ぎ、安全に冬道を走る上で非常に重要な項目となります。

ポイントは2つ、「溝の深さ」「空気圧」です。

まず、スタッドレスタイヤは、溝の深さが新品の状態から50%摩耗すると、氷上でのブレーキ性能悪化や積雪路面での走行でスリップの可能性が高まります。

しかし、新品時の溝の深さを測っておかないと、どれくらい減ったかを知る方法はありません。その場合に便利なのが、ほぼすべてのタイヤに付けられている「プラットホーム」呼ばれる交換サインです。

スタッドレスタイヤ プラットホーム

出典:ブリヂストン

プラットホームは新品タイヤが50%摩耗したことを示す段差で、プラットホームが出ていたり、もう少しで出そうな場合は、なるべく早めの交換をオススメします。

また、気温が下がる冬は、夏に比べてタイヤの空気圧が下がりやすくなります。

空気圧は、車種によって決めれらた数値(適正値)があり、それより高すぎても低すぎてもタイヤ本来のポテンシャルを発揮できません。

なので、スタッドレスタイヤの空気圧チェックは、サマータイヤよりもこまめに行い、常に適正値にしておく必要があります。

ボディや下周りの洗浄

キャンピングカーメンテナンス 錆

冬は、ボディの下回り洗浄をこまめに行うことをオススメします。

その理由は、高速道路などでよく撒かれる融雪剤の付着を取り除くためです。(高速道路では雪が降らない地域でも凍結防止のために融雪剤を撒くことがある)

融雪剤は凍結防止のためによく使われますが、成分の中に金属を錆びさせる塩化カルシウムが含まれています。

特に下回りは走行時に融雪剤がかかりやすく、普段目にする機会が少ないため、気づかずに放置してしまうと錆が進行してしまいます。

雪が降る地域を走った後はもちろん、高速道路を走った後は、なるべく早めに洗浄を行うことをオススメします。

洗浄の方法は、普段の洗車方法と大きく変わる点はありませんが、できれば高圧ホースを使い、白いものが付着していないかを自分の目でチェックしながら、隅々まで洗い流すほうがいいでしょう。その際、車の下回りはいつもより重点的に行ってください。

バッテリーのチェック

キャンピングカーメンテナンス バッテリー

バッテリーの能力は、気温の変化に影響されます。つまり、気温と比例してバッテリーのパワーも下がると覚えておきましょう。

なので、バッテリーのチェックは、夏よりも冬のほうが大事なのです。

ポイントは3つ、「寿命」「液の量」「電圧」です。

まず、車のバッテリーは、それなりに大きくはありますが、仕組みは乾電池とほぼ同じです。つまり、寿命が切れると電池切れ、スイッチを入れても電球が点かないと同じように、エンジンがかからなくなります。

そのため、寿命がいつごろなのかを把握しておくことが大事です。寿命を確認する方法は、バッテリーの上部や側面に製造年月が打刻されている場合やシールが貼られている場合が多いです。製品によって異なりますがリーズナブルなものだと2年、高性能のものだと5年以上といったものもあるようですので、一度確認しておくことをオススメします。

2つ目、液の量のチェックは、バッテリーに入っている液の残量を確認するためのものです。一般のバッテリーには側面に目盛りがあり、液が下のラインよりも減っている場合はバッテリー用の補充液を足します。

なお、高性能のものや「メンテナンスフリー」と記載されているものは、液が減らない構造になっているため、補充はできませんので、もし減っている場合は交換となります。

3つ目、電圧のチェックを行うには専用の機械(テスター)が必要になりますので、所有していない場合は購入する必要があります。なので、まずはカー用品店や車検を依頼した整備工場などでプロに測定してもらうほうが正確かつ手軽にすむのでおススメです。

なお、バッテリーのチェックは初冬に限らず、季節の変わり目に行う習慣を付けておくといいですね。

ウィンドウォッシャー液濃度を高める

ウィンドウウォッシャー液

寒冷地ではウォッシャー液の濃度が低いと、凍結してしまうことがあります。

ウォッシャー液とは、フロントガラスの汚れを洗い流すための液体で、リアガラスにワイパーが付いている車種には、タンクが前後2箇所に装備されています。

ウォッシャー液の主成分であるエタノール(アルコール)が凍結防止の役割を果たしており、その濃度が高いほど、凍結する温度は下がります。冬にはその濃度がとても重要です。

気温が下がる季節に入る前には、冬用のウォッシャー液を原液で継ぎ足すなど濃度を調節して、凍結を防ぎましょう。

エタノールが10%ぐらいのウォッシャー液の場合、冬以外なら原液1:水1ぐらいの割合が標準ですが、この濃度だと−2度ぐらいで凍結してしまいます。しかし、これを原液100%で入れれば、−6度ぐらいまで凍結温度が下がります。

また、冬用のウォッシャー液(メタノール濃度40〜45%)を水で1:1に希釈すると−12度前後、原液で使用すると−30度の極寒でも凍結しないようになります。

使い分けは、主に車を使う地域によりますが、スキーなどウィンタースポーツに出かける予定がある場合は、あらかじめ原液で満たしておくほうが安心です。

ワイパー

キャンピングカーメンテナンス 冬用ワイパー

降雪の多い地域では冬用のワイパー(ウィンターブレード・スノーブレード)に交換する必要がります。

理由は、夏用のワイパーは暑さに強く寒さに弱いという特性があるからです。つまり、冬に夏用のワイパーを使用すると、条件によっては硬化してクリアな視界を確保できなくなる可能性があるのです。

夏用と比較して冬用のワイパーは、ブレードがゴムで覆われているものが多く、またゴムの素材や厚みなど低温時でも凍結しにくい構造になっています。

たかがワイパー、と思うかもしれませんが、もし使えなくなると視界が確保できず安全運転ができなくなる可能性が生じるのです。

ウォッシャー液を交換するタイミングに合わせて、ワイパーもぜひ交換しておきましょう。

トラブル対応のチェック

雪道でスリップして事故、轍にハマって脱輪など…。トラブルが走行中に発生したら、誰もがパニックに陥りがちなものです。そうならないために、トラブル対応のチェックを事前に行っておきましょう。

まず、任意保険への加入は、ドライバーにとって、もはや常識です。補償内容については多種多様なので、ここでは細かく触れませんが、便利なのがロードサービスです。

レッカー代金や代車、移動の際の交通費や宿泊代を補償してくれる特約もあるので、自分がどういう内容の保険に入っているかを、あらかじめ把握しておきましょう。

また、JAF(日本自動車連盟)に入会しておくのもいいでしょう。到着が保険会社のロードサービスよりも早く、レッカー移動の距離も保険会社のロードサービスにプラスすることができるので、運べる距離が伸びるというメリットがあります。

いずれも緊急時の連絡先がすぐに分かるようにしておくことが重要です。

冬に装備しておきたいアイテム

ここからは、冬のトラブルに備えて準備しておきたいアイテムを紹介します。

寒冷地など、積雪の多い地域では必ずと言って良いほど使う機会が多いアイテムなので、ぜひ用意しておきましょう。

スノーブラシ

キャンピングカーメンテナンス スノーブラシ

積雪の多い地域だと、雪があっという間に車に積もってしまいます。また、雪以外でも水分がフロントガラスで氷になり貼り付いてしまうこともあります。

そういう時に役立つのが「スノーブラシ」です。

視界を確保し、安全運転を行うためにも必ず積んでおくべきアイテムです。

解氷スプレー

キャンピングカーメンテナンス 

フロントガラスにこびりついた氷が、スノーブラシでも取れない場合は、「氷解スプレー」が役立ちます。

吹きかけるだけで、氷があっという間に溶けクリアな視界が復活します。特に、吹雪などで長時間車外に出られない状況下では、より頼もしい味方となります。

ジャンプスターター

キャンピングカーメンテナンス ジャンプスターター

バッテリーのチェックやメンテナンスは行ったのに、エンジンが突然かからなくなってしまった…。気温が下がる冬は、そういうケースもあるはずです。

そういう時に便利なのが「ジャンプスターター」です。

低気温によって一時的にバッテリーの性能が落ちている場合は、ジャンプスターターを繋ぐだけでエンジンを始動させることができます。

ただ、原因がバッテリー以外にある可能性もあるので、自走できるうちに整備工場で点検してもらうことをオススメします。

牽引ロープ

冬の路面を走行する場合、タイヤが雪でスタックしてしまい、身動きが取れなくなる場合があります。

そういう時に役立つのが「牽引ロープ」です。これを備えておくと他の車に引っ張り出してもらうことができます。また、スタックしている車を発見した際には救援できるという、自分にも他人にもメリットがあるアイテムなので、ぜひ装備しておきましょう。

タイヤチェーン

積雪の少ない地域では、冬でもサマータイヤで走行する車も数多くいます。しかし、そういう場合でも、突然の雪に備えて「タイヤチェーン」を用意しておきましょう。

タイヤチェーンを装着した状態では低速走行しかできませんが、勾配のある道や新雪状態の路面で高いグリップ力を発揮してます。

なお、タイヤチェーンの脱着方法は製品により異なりますので、いざ使用する際にスムーズな取り付けができるよう、事前に練習しておくことをオススメします。

まとめ

冬も終盤! これからでもやるべき車のメンテナンス&必須アイテム

今回は、冬に行うべき車のメンテナンスと寒さ対策に必須のアイテムを紹介しました。

冬は、夏に比べて車のトラブルが発生しやすく、雪が原因の事故もよく起こります。

寒冷地や降雪の多い地域以外の方にとっては、無関係に思われがちですが、ドライブなど旅行先で、突然の降雪に見舞われ動けなくなったというケースもよくあります。

ただ、事前に備えをしておけば、被害を最小限に抑えられたり、防げるトラブルもあるはず。

ぜひ、いざという時の備えとしてぜひ参考にしてください。