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「駐車場は硬くて平らならなんでもOK」ではない!アスファルトとコンクリート、車へのダメージが全然違う理由



アスファルトの駐車場はボディに思わぬダメージが

アスファルト コンクリート 駐車場

©Anna/stock.adobe.com

では駐車場に使用する場合は、アスファルトとコンクリートどちらの材質がよいのでしょうか。

その解説をする前に、あるお客様のエピソードをご紹介します。

筆者が営む整備工場に「車体に付着した黒い点を取って欲しい」と来店されたお客様がいました。

その黒い点というのは、長年アスファルトで舗装された駐車場に車を停めていたために付着したものだったのです。

夏の暑さで溶けたアスファルトは、柔らかくなります。そこを車が走るとアスファルトから出たコールタールが車体に付着し、それを放置した結果、黒い点となっていたのです。

コールタールには油分が含まれているため、付着するとすぐに除去しなければ染み込んでしまいます。

アスファルトは、柔軟性があり地震の多い地域にとって耐久性に優れた素材です。

しかし、暑さには弱く、直射日光のあたる場所では劣化が早いため、車を長期間保管するのであれば、このお客様のように、ボディやタイヤにシミやキズがついてしまうリスクを伴います。

一方、コンクリートはアスファルトに比べると予算は高くなりますが、車に優しい素材といえます。

車を綺麗に保管したいならコンクリートの駐車場が安心

アスファルト コンクリート 駐車場

©moonrise/stock.adobe.com

このお客様には、付着したコールタールを長年放置したため、自力での除去は難しいことを伝えました。

相談した結果、車をお預かりして黒い点を専用クリーナーを散布して汚れを浮かせた後、手洗いで除去、その後ボディ全体を磨いてからタイヤに傷や穴がないかチェックをして納車しました。

コールタールによる小さな汚れや時間が経っていない汚れであれば、ホームセンターやカー用品店で販売されているカークリーナーや専用の粘土を使えば落とすことも可能です。

自分で落とす場合には、泥や砂、ホコリを洗い流した後、クリーナーや粘土を使って落としましょう。

最後に、しっかりとクリーナーをすすぎ流すことが必須です。かなり時間と手間のかかる作業なので、根気強く行うことが大切です。

こうした汚れの付着が、アスファルトでは気になるところになります。

愛車を長く綺麗な状態で保管したい場合は、アスファルトで作られた駐車場を避ける必要も出てきます。

駐車場選びの際にはもちろん気をつけたいところですが、愛車を長く綺麗な状態で保管したい場合、アスファルトの駐車場を長時間利用する際は、コールタール汚れが付着していないかこまめにチェックするのがよいでしょう。

ライター:河野みゆき
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