ワンボックスカーのメリットは?ミニバンやSUVとの違いや人気車種
目次
ワンボックスカーのメリット
ワンボックスカーには、ミニバンやSUVにはないメリットがあります。
以下にあげるメリットに魅力を感じて、ワンボックスカーを選ぶ方も少なくありません。
積載性が高い
ミニバンやSUVとくらべて、ワンボックスカーは積載性に優れます。
フロントシートが車両の前寄りに位置するため、2列目のシートから後ろの空間が広く、大量の荷物を積むことができます。
ミニバンやSUVも高い積載性を有しますが、商用車ベースのワンボックスカーには敵いません。
大人数で乗れる
ワンボックスカーの乗用モデルには4列シート車が多く、ロングボディのワゴンで10人乗りとなっています。
これに対して、ミニバンの乗車定員は最大8名、SUVは最大7名です。
スポーツチームで移動するようなシーンでは、ワンボックスカーの乗用モデルが役立つでしょう。
運転がしやすい
ワンボックスカーは車両感覚がつかみやすく、運転しやすいカージャンルです。
ミニバンやSUVより運転席の位置が高いうえに、ボンネットを持たないため視界がよく、大柄な車種ながら楽に運転することができます。
ホビーユースに適する
ワンボックスカーにはユーティリティナットを備えるモデルが多く、バーやフックなどを取り付けて、ホビーユース仕様に荷室をアレンジできます。
また、荷室の広さを活かして、ミニバンやSUVには置けないサイズのベッドシステムを設置することも可能です。
ワンボックスカーのデメリット
快適性が低い
ミニバンやSUVとくらべると、ワンボックスカーは車内の快適性に劣ります。
ワンボックスカーはフロントシート下にエンジンを置くため、車内に侵入するノイズや振動が他車種より大きくなります。
また、運転席の位置が高いため、急カーブではドライバーの上体が横に強く振られます。
車内装備が簡素
商用車をベースとするワンボックスカーは、ミニバンやSUVとくらべて車内装備が簡素です。
インテリアは実用性重視のテイストとなっており、高級感や上質感に欠けます。
また、ワンボックスカーの多くは、ミニバンのような多彩なシートアレンジができません。
後席をスライドできないモデルもあるため、使い方によっては不便が生じます。
後輪が空転しやすい
ワンボックスカーはボディの長さから車体後部が軽く、かつFRレイアウトのため、走行シーンによっては容易に後輪が空転します。
上り坂での急カーブや雪道では特に注意が必要です。
これに対して、FF車であるミニバンやSUVは、前輪で車体を引っ張る仕組みのため、同様のシーンでも比較的安全に走行できます。
人気の普通車ワンボックスカー5選
トヨタ ハイエースは、初代登場より50年以上の歴史を持つワンボックスカーです。
現行は5代目で、2〜9人乗りのバン、10人乗りのワゴン、および14人乗りのコミューター(2ナンバー車)がラインナップされています。
ボディの種類も豊富で、多数のグレードから用途に合うものを選択することが可能です。
装備の充実度もハイエースの魅力で、パワースライドドアやイージークローザー(半ドアを自動で全閉する装置)などが備わっています(一部装備はオプション)。
日産 キャラバン/NV350キャラバン
日産 キャラバンは、1973年に初代モデルが登場したワンボックスカーです。
現行は5代目で、ガソリン車のキャラバンと、ディーゼル車のNV350キャラバンの2系統に分かれています。
キャラバンではバン、ワゴン、マイクロバス(2ナンバー車)を選択可能。NV350キャラバンにはバンのみが設定されています。
各系統のバンモデルでは、標準装備のユーティリティナットを使っての荷室アレンジが可能です。
また、キャラバン(ガソリン車)のプレミアムグレードはインテリアの質感が高く、プライベート用に違和感なく使用できます。
トヨタ タウンエース
トヨタ タウンエースは、1976年に初代モデルがデビューしたワンボックスカーです。
現行は4代目で、短いボンネットがあるセミキャブオーバー型のボディを採用しています(エンジン位置はフロントシート下)。
ラインナップはバンのみとなっており、乗用モデルは設定されていません。
タウンエースのボディは乗用車でいう5ナンバーサイズで、全高以外はトヨタ ノアよりコンパクトです。
最小回転半径4.9m(2WD車)と小まわり性能も優れているため、ワンボックスカー初心者でも無理なく運転できます。
マツダ ボンゴブローニイバン
マツダ ボンゴブローニイバンはトヨタ ハイエース(バン)のOEMモデルで、名称のとおり貨物用のバンのみをラインナップしています。
ボディサイズは幅が標準仕様の標準ルーフ車のみとなっており、ハイエースにあるワイドボディやハイルーフなどは選べません。
また、インテリアはごくシンプルで、ビジネス用途に割り切った仕様となっています。
ダイハツ グランマックス カーゴ
ダイハツ グランマックス カーゴは、トヨタ タウンエースの兄弟車にあたるモデルです。
開発と生産はダイハツが行っているため、こちらがオリジナル版となります。
性能や機能はグランマックス カーゴとタウンエースで変わりません。
ただし、2グレードを用意するタウンエースに対して、グランマックス カーゴのグレードは上級仕様の「GL」のみとなっています。
人気の軽ワンボックスカー3選
スズキ エブリイ/エブリイワゴン
スズキ エブリイは、キャリイバンの進化版として1982年に登場した軽ワンボックスカーです。
現行は6代目で、商用バンのエブリイと乗用のエブリイワゴンに分かれています。
エブリイは積載性が高く、2名乗車時でも床面長1,955mm、幅1,385mmの荷室スペースを確保できます。
一方、エブリイワゴンのリアシートは前後180mmのスライドができ、折りたたみ収納も可能と、機能性で軽ハイトワゴンに劣りません。
また、荷室にはユーティリティナットを備えており、自在な空間アレンジを楽しめます。
ダイハツ ハイゼット カーゴ/アトレー
ダイハツ ハイゼット カーゴは、1960年から続くハイゼットシリーズのバンモデルです。
現行は通算11代目(カーゴとしては3代目)で、乗用バージョンは別車種アトレーとして販売されています。
ハイゼット カーゴの荷室は、2名乗車時で床面長1,965mm、幅1,410mmと軽バントップクラスの広さです。
一方、アトレーの荷室はホビーユース向けの仕様となっており、床面に防水素材を採用。壁面に12Vのアクセサリーソケットを装備しています。
マツダ スクラムバン/スクラムワゴン
マツダ スクラムは、スズキ エブリイのOEMシリーズ。商用バンのスクラムバンと、乗用のスクラムワゴン(エブリイワゴンのOEM車)に分かれています。
エブリイシリーズとの主な違いは、グレード数やカラーバリエーションおよびエンブレムで、基本機能や装備は共通しています。
ライター:加藤 貴之
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