【かーいんてりあ高橋】neo-EURO Slide Out(ネオユーロ スライドアウト)
【かーいんてりあ高橋】neo-EURO Slide Out
今回の記事ではキャンピングカービルダー”かーいんてりあ高橋”の『ネオユーロスライドアウト』を紹介する。
ネオユーロはトヨタのタウンエースをベース車とし、軽キャンピングカーよりも大きく、ハイエースよりも取り回しが良い絶妙なサイズ感で人気のシリーズだが、そこに新たに『ネオユーロスライドアウト』が加わった。
ネオユーロスライドアウトの最大の特徴は名前の通り、車幅を30cmスライドアウトすることができる点だ。
タウンエースベースの車はスリムなボディなので運転がしやすいというメリットがあるが、ネオユーロスライドアウトは運転のしやすさにプラスして、停車時の車内空間を拡張し、居住スペースの設備を充実させることに成功している。
また、このサイズのキャンピングカーのバンクベッドは子供用であったり、荷物を置けるスペースとして使われることも多いが、ネオユーロスライドアウトのバンクベッドは広めに作られており、大人でもメインのベッドとして使用することが十分可能になっている。
このように、ネオユーロスライドアウトは大型のキャブコンを様々な工夫によってコンパクトにまとめられたようなデザインを持つ、非常にキャンピングカーらしい一台と言えるだろう。
neo-EURO Slide Out(ネオユーロ スライドアウト)
ビルダー:かーいんてりあ高橋
タイプ:キャブコン
ベース車両:トヨタ タウンエース
価格:¥3,718,000~
乗車人数:6名
就寝人数:4名
全長:4,490mm
全幅:1,720mm(スライドアウト時 2,020mm)
全高:2,580mm
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外装
見た目的にも前述したスライドアウトが目を引く作りになっているが、なぜネオユーロスライドアウトはシェルの幅をシンプルに拡張するわけではなくスライド式にしたのだろうか?
その答えはかーいんてりあ高橋のキャンピングカーの走行性能へのこだわりにある。
キャブコンタイプのキャンピングカーは、走行時における前方からの風の抵抗や重量の影響で走行時の安定性が低くなり、ボディをワイド化することによりその影響はより強くなると言われることが多い。
そのため、走行時の安定性をなるべく損なわないように、ベース車のボディサイズはそのままで、キャブ部分も拡張しないという方法を取ってきたのがネオユーロで、今回のネオユーロスライドアウトもその考えを踏襲しているのだ。
シェルのフレームには重量の軽いアルミ素材が使用され、車への負担を減らしているほか、キャンピングカーとしては珍しく吊り戸棚が設置されていない。これも車の重心を低く保つためのこだわりの現れだろう。
内装
基本的な内装はネオユーロと同じでエントランスが車後方になっているので、ダイネット部分が広々としているのが特徴だ。
また、ライトキャブコンとしては珍しくマルチルームも用意されているのでトイレを設置することも可能。
ダイネット
ネオユーロと比べて変わったのが、スライドアウトによって車幅が30cm広がったことと、それによって運転席後方にキャビネットが新設された点だろう。写真だけでは分かりにくいが、車内における幅30cmは実際に中に入ると開放感が大きく違う。
運転席と助手席以外で前向きに乗車可能なシートがない点には注意が必要だが、これだけ広々としているので居住空間としては使い勝手は良い。
また、新設されたキャビネットについてだが、助手席側にはオプションで49Lの冷蔵庫が設置することができるようになり、車での長旅もしやすくなった。
一方、運転席側のキャビネットは収納として使うことができ重宝するだろう。今までのネオユーロでは車の総重量の関係からあまり収納が多くなかったが、ネオユーロスライドアウトはその辺りにも配慮された進化を遂げている。
そして、スライドアウトによって広がったダイネットはベッドマットをはめ込み、車幅いっぱいの快適なフロアベッドとして使用することもできる。
スライドアウト時には2.020mmとなるので、そのまま寝られる人も多いだろうし、少し身体を斜めにすれば長身の方でも十分ここで眠ることが可能だ。
道の駅の駐車場など他の人に迷惑をかけてしまう可能性がある場所では、マナー的にスライドアウト出来ないこともあるが、スライドせずとも1,600mmのベッド展開はできるので、周りの環境によって臨機応変に対応可能。
バンクベッド
ネオユーロスライドアウトには1950mm×1500mmサイズのバンクベッドが標準装備されている。家庭用のダブルベッドを超える広さなので、大人2人でも余裕を持って快適に就寝することが可能だ。
スライド式になっているので使用しないときは収納することで、車内空間を圧迫することもない。
ギャレー
エントランスから入ってすぐ右手にギャレーは設置されている。この位置にギャレーがあると後ろのシートを気にする必要がないので、調理するときのスペースを確保しやすい。
シンクや作業台も特別大きいわけではないが、ちょっとした料理をするには十分で、上部のキャビネットに調味料などを入れておけば導線的にも悪くない。
マルチルーム
使用用途はオーナーによって異なるが、あると便利なのがマルチルーム。
外からもアクセス可能な作りになっているので、アウトドアレジャーで使う道具を入れておくのにも便利だろうし、もちろん上の写真のようにカセットトイレを設置することも可能だ。
防水加工されているので、外で濡れたり汚れたりした荷物を一時的に置いておくこともできる。
電装系
105Aのサブバッテリーや350Wのインバーター、走行充電システムなどが標準装備されている。
必要であれば、バッテリーの増設や1500Wインバーターへの変更もオプションで可能だが、注意していただきたいのが100Vの外部電源からの入力もオプションになっている点。
秋〜冬にかけての車旅を考えている方は、冬の車旅に必須とも言われるFFヒーター(オプション)も申し込んでいた方がいいかもしれない。
まとめ
今回は”かーいんてりあ高橋”のネオユーロシリーズの新ラインナップ『ネオユーロスライドアウト』を紹介した。
走行時の安定性と快適な居住空間を両立させるために考案されたスライドアウトなど、斬新なアイディアや工夫が詰まったライトキャブコンになっている。
気になった方はぜひキャンピングカーショーなどで直接チェックしてみて欲しい。