【インディアナRV】エメロード406Vエディション・プレミアム

【インディアナRV】エメロード406Vエディション・プレミアム



インディアナRV「エメロード406Vエディション・プレミアム」


インディアナRV エメロード406Vエディション・プレミアム

出典:インディアナRV



キャンピングトレーラーを日本に根付かせた第一人者といえばインディアナRVである。まだ日本にキャンピングカーというものが知られていない時代から、試行錯誤を繰り返し粘り強く輸入車を販売、日本にも受け入れられるように尽力してきた。そして今では日本のトレーラーショップの代表的な存在になっている。

同社ではフランスの大手販売社トリガノやドイツのクナウス・ダバートなどのトレーラーを取り扱っている。その中から今回紹介するのは「エメロード406Vエディション・プレミアム」である。同社の「エメロード406Vエディション」からさらに進化を遂げたトレーラーだ。

重量が750kg以下なのでけん引免許は必要なく、日本で使いやすい様にあらゆる工夫が加えられている。また、防災シェルターとして使うことも念頭に置かれており、バッテリーやソーラーパネルが標準装備されている。アウトドアだけでなく自然災害時にも頼りになる存在だ。

外装


日本仕様のトレーラー


インディアナRV エメロード406Vエディション・プレミアム 外観

このトレーラーの特徴のひとつに、日本の通行帯に合わせて左側エントランスとなっている点がある。日本の場合、右エントランスだと人の出入りが車道側になり危険な場合がある。使いやすさだけではなく安全面も考慮されているのだ。

また、入口のドアにはセキュリティーハンドルがついている。こちらは出入りする時の手すりとして使えるのはもちろん、ドアの上に倒し鍵をかけることで出入口をダブルロックできる。トレーラーは保管時など、ヘッド防犯面で心配だという方もいるがこれなら心強い。他にも、スライド式のステップがついているので、子どもやお年寄りの乗り降りもしやすい。

ちなみに靴は入口ドアの内側にひっかけるようにして収納できる。

脱プロパンと北欧断熱


インディアナRV エメロード406Vエディション・プレミアム 外観

インディアナRVではどこよりも早く「脱プロパン宣言」をしている。従来から海外製のトレーラーなどで使用されてきたプロパンガスは、日本では年々充填が難しくなっており、またフェリーではプロパンは危険物扱いになり、積載車両の乗船を拒否されてしまう場合もある。

このような状況から、インディアナRVのトレーラーではプロパンの代わりにカセットガス供給器を使用している。

コンロや冷蔵庫に使用するガスは、コンビニなどでも手に入るカセットガスタイプを使用しているので、旅先での補充がしやすいというメリットがある。

暖房でもガスを使用しない灯油式のFFヒーターを装備。ガスよりも灯油の方が安価で安全である。万一のために一酸化炭素警報機もついている。

他にも、床の断熱材にXPS素材を使用することで、従来のものよりも車内の断熱効果が20%アップしているという。それまでも寒冷地用の断熱材を使用していたが、今ではさらにグレードアップした「北欧断熱」である。

エクステリアと連結部分


インディアナRV エメロード406Vエディション・プレミアム エクステリア

先にも述べたように、バッテリー、バッテリー充電用ソーラーパネルが標準でつけられている。外部電源が取れない場所や災害時にライフラインが断たれた場合でも、数日間は過ごせそうだ。

エメロード406Vエディション・プレミアム 連結部分

連結部分は上の写真のようになっている。標準的なものなので経験のある方なら問題なく使用できるだろう。

ヘッドの連結部と重ね合わせレバーをクルクルと回すだけなのだが、初心者は手順を覚えるまでは少し大変かもしれない。事前に練習してから使用すると良いだろう。

インディアナRV エメロード406Vエディション・プレミアム

外部シャワーも標準装備だ。シャワーホースとフックは取り外し可能で使用時に取り付ける仕様だ。こちらは水のみとなっているが、外でのアクティビティーやペットの散歩から帰った時などには重宝するだろう。

シャワー隣の扉から前方ダイネットのソファー下収納庫へアクセスができ、外遊びの道具などの出し入れはここからすると車内を汚さずに済み便利だ。

運転のコツ


トレーラーをつけた場合のヘッド車の運転について、未経験の方は不安を覚えることもあるだろう。いくつかコツがあるのでここで紹介しておきたい。

まず右左折時について。右左折する時には普段の運転時よりも少し車を前に進めてからハンドルを切るのがコツである。トレーラーの車輪の位置をドアミラーで確認しながら進めると安全に曲がることができる。

また、駐車やバックの時にも覚えておくべきことがある。ヘッド車のハンドルを右に切るとトレーラーは左に、左にハンドルを切るとトレーラーは右に行く。慣れるまで少し大変かもしれないが、焦らずゆっくりと習得していこう。

内装


ダブルダイネット


エメロード406Vエディション・プレミアム ダブルダイネット

ダイネットは前部と後部に分かれているダブルダイネットタイプだ。二つに分かれたダイネットはインディアナRVでは人気のスタイルである。まずは前方ダイネットから紹介する。

インディアナRV エメロード406Vエディション・プレミアム ダイネット前部

前方はU字型ダイネットを採用。大型トレーラーではよく採用される形だが、このサイズのトレーラーでは初の試みとなる。しかし、この試みが成功したおかげでより多くの人数がゆったりと団らんできるスペースが実現した。

エメロード406Vエディション・プレミアム 後部ダイネット

入り口正面の後部ダイネットは2名が対面で座るレイアウト。後ほど紹介するが、こちらはなんと二段ベッドに展開ができるようになっている。

どちらのダイネットにも頭上収納がしっかりとついており、ファミリー使用でも十分な収納スペースが確保されている。ギャレーの向かい側にはクローゼットも設置されている。

エメロード406Vエディション・プレミアム ルーフウィンドウ

また、通路上部にはルーフウィンドウが装備され、外からの太陽光をたっぷりと取り入れることができ、車内はとても明るい印象。網戸がついているので換気ができ、シェードを閉めれば外の明るさに影響されることなく快適に就寝できるだろう。

他にも、タッチ式・調光性のLED間接照明は、室内を広く見せ、圧迫感を軽減する視覚効果を発揮している。普段の快適性はもちろん、緊急時など車内に長時間滞在する必要がある場合でもストレスをできるだけ軽減できるよう工夫されている。

ベッド


ベッドはダイネットを展開して使用する。前方ダイネットはダブルベッドとなり大人2名、後部ダイネットは二段ベッドになりこちらも2名の就寝が可能だ。

ダイネット展開のベッドでは珍しい二段ベッドだが、上段はダイネットの窓側に収納されている。それを引き出して上段の土台を作り、ソファーに収納されているベッドマットを敷くことで完成する。転落防止の板もつけられているので、子ども用ベッドにする際も安心だ。

ダイネットが二つあるので、片方で子どもを寝かせた後に夫婦で晩酌の時間をとるなど、各自の時間がしっかりと確保できる。

ギャレー


エメロード406Vエディション・プレミアム ギャレー

ギャレーは入口すぐ左に設置されている。3口コンロとシンク、調理スペースからなり、サイドには跳ね上げ式の補助テーブルもある。3口コンロはキャンピングカーでもなかなか見かけることはないが、これだけしっかりしたギャレーであれば調理の幅がかなり広がりそうだ。

標準装備の冷蔵庫はギャレー下にビルドインされている。収納も充実しており、引き出し収納はカトラリーを入れるのに便利だ。

エメロード406Vエディション・プレミアム ギャレー全体

ボディーに給水口があり、外からタンクに給水はできる。排水タンクは床下にがあり、外の排水レバーをひねれば排水できる。

サニタリールーム(マルチルーム)


エメロード406Vエディション・プレミアム マルチルーム

マルチルームにはポータブルトイレ、シャワー、鏡、シンクが全て標準でついている。

トイレは必要がなければ外すことも可能。シャワールームにすることや、濡れものの収納に使うこともできる。

まとめ


トレーラーを日本で見かける機会はまだ少ないが、実は近年利用者は増え続けている。最近のアウトドアブームもあり、自走式のキャンピングカーだけでなくトレーラーという選択をする人も増えているようだ。

また、価格も同サイズの自走式のキャンピングカーに比べて半額以下で購入できる場合もある。居住スペースも広がり良いこと尽くしなのである。

けん引となるとまだ敷居が高そうなイメージがあるが、今回紹介した「エメロード406Vエディション・プレミアム」であれば、けん引免許も必要なく日本でも使いやすい仕様になっているので、初めてのトレーラーを探している方にはぜひこちらをオススメしたい。