ヨーロッパ車中泊旅で世界が変わった!もう一度行きたい車中泊スポット7選
目次
無料なのに設備が全て揃っている快適すぎる車中泊スポット2選
ヨーロッパには、RVパークやオートキャンプ場と同等、もしくはそれ以上の設備を備えた、無料で利用できるキャンピングカー専用施設がいくつかあります。
これらは自治体や観光協会などによって提供されており、低予算で旅をする人々にとって非常にありがたい存在です。
ただし、すべての施設に完璧な設備が揃っているわけではなく、セルフ式のため管理や清掃が行き届いていない残念なスポットに出会うこともあります。
それでも中には、「ここ本当に無料?!」と驚くほど、設備が充実していて眺めも素晴らしい車中泊スポットも存在します。
そんな場所に出会えた時は居心地の良さに惹かれ、ついつい長期滞在してしまうことも。
中世の要塞を望む絶景車中泊スポット
紹介するのは、イタリアのエミリア・ロマーナ州の小さな町「モンテーゼ」にあるキャンピングカー専用RVパークです。
人口約3,000人のこの町には、給水、排水処理、トイレ処理、外部AC電源など、すべての設備が無料で利用でき、さらに大型キャンピングカー8台分の駐車可能な広々としたスペースが完備されています。
最大の魅力は、ここからの絶景です。
モンテーゼの町は緑豊かな自然に囲まれた小高い丘の上にあり、中世の歴史を感じられる、古い建物や教会、城が点在しています。
特に、「ロッカ・ディ・モンテーゼ」と呼ばれる、中世の要塞の城壁や塔がそのまま残されており、車中泊スポットからもその壮観な姿を眺めることができます。
無料で充実した設備が整う上、都会の喧騒から離れた静かな環境で、リラックスした時間を過ごせるとても素敵な場所です。
フランスのワイナリー農場でのんびりと車中泊
フランスのボルドー地方と言えば、世界的に有名なワインの産地。
ブドウ畑や醸造所の見学、ワインの試飲が楽しめるワイナリーが数多くあります。
そんな中、私たちが見つけたのが、Château Bertinerie(シャトー・ベルティネリ)というワイナリー農場です。
このワイナリーにはキャンピングカー専用の駐車場があり、無料で給水、排水処理、外部電源を利用できるという、なんとも素晴らしい場所です!
目の前には広大なブドウ畑が広がり、車中泊をしながらのどかなひとときを堪能できます。
また、ワイナリー内の醸造所を見学することで、ワイン作りの工程を学ぶことができ、試飲を通じてその土地の個性を味わえるのも魅力の一つ。
まさに心に残る貴重な体験となりました。
さらに、見学ツアーに参加しなくても、キャンピングカースペースは無料で利用可能。
ギフトショップでワインだけを購入することもできます。
「絶景!」と思わず息を呑んだ場所3選
設備が整った車中泊スポットは便利で快適ですが、やはり一番心に残るのは、自然の中で楽しむワイルドキャンプです。
絶景の中で過ごす時間は格別で、夜は満天の星空の下、静寂に包まれながら眠り、朝は美しい日の出とともに目覚める。
自然と一体になるような感覚を味わえるのは、まさに「車中泊だからこそできる!」素晴らしい体験です。
壮大なマッターホルンを目の前に車中泊
マッターホルンはヨーロッパを代表する名峰の一つで、標高は4,478m。
特徴的なピラミッド型の形状が特徴的です。
イタリアのチェルビニアはスキーリゾート地としても有名で、マッターホルンの壮大な景色を間近で楽しめる人気のスポットです。
このエリアにはキャンピングカー専用の広々とした車中泊スペースが完備されており、絶景を眺めながら車中泊を楽しむことができます。
料金は1泊€8.50(約1,300円)で、冬でも利用可能な水場と排水場も備わっており便利です。
周囲は雪に覆われた白銀の世界。目の前には雄大なマッターホルンが広がり、その美しさに思わず言葉を失うほどでした。
日中はスノーハイキング、雪遊びを楽しみ、夜になると静寂に包まれた中で、満天の星空を満喫しました。
夜の気温は氷点下12°Cにまで下がり、極寒の車中泊となりましたが、寒さ対策を万全にしていたおかげで、車内でも暖かく快適に過ごすことができました。
厳しい寒さの中ではありましたが、雪景色に囲まれた雄大な自然の中での車中泊は、まさに貴重で特別な体験となりました。
車中泊の凍結・寒さ対策を紹介している記事はこちら▷氷点下で車中泊経験をしてきたからわかる!真冬の車中泊は車も人間も寒さ対策が必要!
絶景スポット溢れるサルディーニャ島
サルディーニャ島はイタリアの地中海に浮かぶ島で、透明度の高い海と白い砂浜が広がる、リゾート地として有名です。
夏のハイシーズンは観光客で混雑しますが、冬のオフシーズンは人も少なく、静かな環境でゆったりと観光を楽しむことができました。
この島には、息を呑むような絶景を眺められる車中泊スポットが数多く点在しています。
どの場所も魅力的で、一番を選ぶのが難しいほどです。
そんな中でも、最も美しかった車中泊スポットは、南西部にあるCapo Pecora(カポ・ペコラ)岬。
この岬は岩に囲まれた入り江となっており、観光地化が進んでいない手つかずの自然が多く残る、隠れ家的なスポットです。
キャンピングカーを停められる広々とした駐車場があり、私たちが訪れた3月にはほとんど人がおらず、貸切状態で過ごすことができました。
広がる草原と岩の地形、そして海の眺めが絶景!
特に夕陽の時間帯は最高で、静かに美しい海辺の景色を楽しめる、本当は内緒にしておきたい車中泊スポットです。
知る人ぞ知る!魅了の島ロフォーテン諸島
アウトドア好きの車中泊者の中で密かに人気を集めているのが、ノルウェー北部に位置する、ロフォーテン諸島です。
私たちも24年9月にこの最果ての島を訪れ、想像以上の自然の濃密さを感じる体験をしてきました。
海と山が織りなす美しい風景はどこを切り取っても絵になり、まるで映画のワンシーンにいるような感覚を味わうことができました。
島全体が「5つ星ホテル顔負けの絶景車中泊スポット」と言えるほど魅力的な場所で溢れており、毎日移動しながら「今日の庭先はどこにしよう?」と新しい車中泊スポットを探す時間がワクワクの連続でした。
さらに、夜には美しいオーロラが広がる幻想的な光景も楽しむことができました。
「遠いけど、また絶対戻りたい!」と思わせてくれる素敵な場所になりました。
一風変わった車中泊スポット2選
ノルウェーの北極線の真上で車中泊
ノルウェー本土を北極圏を分ける位置にある、Arctic Circle Station(北極線ステーション)は、なんとも珍しい場所で車中泊をすることが可能です。
北極ステーションは、観光スポットとしてギフトショップがある他、極地の環境や生態系の変化を監視するための観測拠点として利用されています。
周囲は大自然に囲まれ、広大な草原が広がっており、北極圏ならではの静寂と自然との一体感を深く味わうことができました。
また、キャンピングカーの中から、この地域でしか生息しないトナカイの群れや、ムース(ヘラジカ)も見ることができ、非常に貴重な時間を過ごすことができました。
「鐘の音を聴きながら目覚める」教会の車中泊スポット
ヨーロッパでは、教会の敷地内や目の前の駐車場で車中泊できる場所が時折あり、日本ではなかなか味わえない、ユニークな体験ができます。
ゴシック様式やルネサンス様式など、教会によって異なる建築様式でできており、時代背景や地域の文化などを感じることができます。
特に印象深かった教会は、ノルウェーの木造の教会。
なんとも珍しい黒い教会で、木材を保護し、長持ちさせるために屋根や外壁に黒い塗料が厚く塗られているそうです。
バイキング時代から続く伝統を色濃く残しており、歴史の重みや神秘的な空気に包まれるようでした。
夜になるとミステリアスな雰囲気が漂い、他の車中泊の車もいたものの、少し緊張しながらなんとか眠りにつきました。
なお、ヨーロッパの教会では、朝7時から夜の9時頃まで1時間ごとに鐘が鳴る習慣があります。
鐘の音が心地良いと感じる人もいれば、音が絶えられない!と言う人もいるので、近くで車中泊する場合は注意しましょう。
ヨーロッパで感じる、唯一無二の車中泊体験
家のような設備が整っているキャンピングカーなら、どこでも快適な車中泊ができるのが最大の魅力です。
ヨーロッパには多彩な車中泊スポットがあり、自分のスタイルに合った場所を選べます。
お金をかけずに利用できる無料の施設も豊富で、実際に私たちもこの1年間で有料の施設を利用したのはわずか5回ほどで、その他はすべて無料のスポットを活用しました。
特に、自然の中過ごす「ワイルドキャンプ」スタイルが好きで、一味違った自然と一体になれる体験ができ、自由を存分に楽しめます。
ヨーロッパの四季折々を感じながら、自分だけの車中泊体験を楽しんでみてください。