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「車が欠かせない地域にEVは向かない」って聞くけど…実際どうですか?EVオーナーへ直撃!EVとの「うまい付き合い方」が見えた



外出先で頻繁に充電する場合は…

EV 電気自動車 使い勝手

©rockstarpictures/stock.adobe.com

上のお話にもあるように、EVは現状でも「近距離移動がメイン」「遠出は年に数回」といったスタイルであればストレスを感じにくく、むしろ燃料を使わないメリットが大きく感じられるようです。

一方で、EVで年間2万km以上走行しているというオーナーからは次のような意見も聞かれました。

「昔から新しいものが好きなので、3年ほど前にテスラのモデル3を買いました。この辺りでEVに乗っている人はなかなかいませんから、今でも珍しがられますね。

車というよりはスマートデバイスみたいな感じで、買ったときは感動だらけでしたね。ただやっぱりメインの車として使っていると、充電スポットの少なさなど不満なところも出てきます。

自宅で充電できるので、近所にスポットが少ないのはいいんですけど、旅行先とかはある程度考えなきゃいけないですね。スポット自体があっても24時間はやっていなかったりするので、下調べは必須ですし。

充電待ちの渋滞にはさほど遭遇していませんが、やっぱり連休とかだとそれなりに待つことはありますね。なので混雑しそうな日は、ある程度ルートや充電タイミングを考えて動いています。

地味に面倒なのが、施設ごとに充電時の認証システムが違ったりすることです。充電カードがあればスムーズですけど、施設によってはそのカードに対応していなかったりするので、そうなると認証作業がいちいち面倒なんですよね。

ちょうど、キャッシュレス決済のイメージに近いと思います。たとえばSuicaで大抵支払えるけど、たまに対応していないところがある、みたいな。まぁ、1枚のカードでもほとんどのスポットはカバーできるので、そういう不便もこれまで2回か3回くらいでしたけど。

これまでの車と比べると、自宅周辺での普段使いには便利ですが、どんな場面でもストレスなく使えるかという点では、まだ改善点があるのかなと思いますね」(40代男性、千葉県南部)

不特定多数のユーザーによる充電が想定される充電スポットでは、基本的に利用者を特定するための認証作業が必要になります。

この際、認証作業を簡易化してくれるのが「充電カード」です。

たとえば利用者の多いe-Mobility Powerカードであれば、大部分の充電スポットをカバーしてはいるものの、現状のところ少数ながら非対応の施設もあり、また所持にあたっては月額費用が発生します。

一方で、これらの充電カードをもたないデメリットとしては、「ビジター料金」として充電費用がやや割高になることや、認証作業がその都度必要になるといった点が挙げられるようです。

ここまでの話をふまえると、EVの普及が進まずにいる要因として、「充電スポットの数」といった問題のほかにも、上のような「認証作業や下調べの手間」などの問題もあるのかもしれません。

EVを「メインで使える車」として普及させていくうえでは、車両の性能向上や低価格化といった要素以上に、認証システムや充電規格といった面での「わかりやすさ」も期待されているのでしょう。

ライター:鹿間羊市
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