ハイエースを車中泊仕様に!快適な車中泊を追求した装備とDIYカスタム紹介
この車を選択した理由
このハイエースの仕様を選んだ理由は、なんといってもその「広さ」にあります。
家族全員で長期の車中泊旅行に出かけることを想定していたので、大きな車体と十分な積載力が必須でした。
また、家族の中にバイクレースが趣味の者がいるため、レース時のバイク運搬車(トランポ)としても使えることが魅力の一つでした。(最近はかなり車中泊仕様に寄せているので、トランポとしての利用はほぼありません)
さらに、「カスタマイズのしやすさ」も、この車種を選んだ大きな理由です。
内装が鉄板むき出しのDXバンタイプであるため、装備の追加や改造がしやすく、自由に自分たちの思い通りに作り変えられる点が、魅力的でした。
快適な車中泊を追求した装備とDIYカスタム紹介
車中泊を始めてから約3年が経ち、その間に子供も成長し、家族の車中泊スタイルも少しずつ変化してきました。
こうした家族の変化に合わせ、私たちはハイエースにはさまざまな装備を追加し、収納方法の工夫やDIYカスタムを重ねてきました。
ここからは、私たちが実際に導入した装備やDIYカスタムをご紹介します。
収納力と荷物管理を両立する:イレクターパイプでDIYしたベッド
収納力を高めるために、私たちは二段構造のベッドをDIYしました。
ベッドの足場にはイレクターパイプを使用し、ベッド部分にはクッション入りの天板を設置。
二段目には荷物置き用の板を渡して、収納スペースを仕上げています。
また、ベッド部分は床から50cm底上げしているため、その下には荷物を収納できる十分なスペースを確保しています。
クッション入りの天板はナローボディ用のジャンク品をヤフオクで購入して再利用しましたが、幅がワイドサイズの車体には少し足りなかったため、ベニヤ板を追加して補い、小物が落ちないように工夫しています。
ベッドのサイズは幅160センチ、奥行は180センチで、二段目部分は幅160センチ、奥行は50センチです。
必要な材料として、イレクターパイプが約4,000円、メタルジョイントが約15,000円、ベッド天板が送料込みで約15,000円、二段目用のベニヤ板が約3,000円です。
組み立てに使用した道具は、パイプ切断用の器具と六角レンチだけで、シンプルな作業で完成しました。
収納力と荷物管理を両立する:サイドバーと天井ネットで空間の有効活用
車内の空間をさらに有効活用するために、DIYでサイドバーと天井ネット収納を追加しました。
サイドバーの取り付けは、ネットで紹介されている方法を参考にしました。
まず、天井の内張りを外し、内張りの穴にクリップナットというパーツを装着してネジ穴を作ります。
このネジ穴を使って、内張りの上からカーメイト社のロッドホルダーを固定し、そこにステンレスパイプを通してサイドバーの完成です。
天井収納として、レーシングネットとキャンプ用のハンギングチェーンをサイドバーに固定しています。
ここには、就寝時に使用するマットや枕、軽い上着などを収納でき、翌朝に着る服などを前日にセットしておくと、朝の準備がスムーズにできます。
さらに、ここにS字フックやカラビナを追加することで、吊り下げ収納としても活用しています。
材料はネットショップやホームセンターで揃え、ロッドホルダー約6,000円、クリップナット約2,000円、ステンレスパイプ約1,000円、天井収納用のネットが合わせて9,000円ほどでした。
快適な車中泊環境を目指した装備:天井ファンの設置
車中泊の際に重要なのが換気対策です。
夏場の暑さや調理時の換気を考慮し、Airxcel社の「MAXXFAN」を天井に取り付けました。
このファンはコンパクトですが、空気の排出力が高く、リアサイドウィンドウを少し開けるだけでしっかりと風が通ります。
設置には屋根に穴を開ける必要があったため、キャンピングカー改造の専門会社に依頼し、本体は約6万円、取り付け費用が約9万円かかりました。
このファンのおかげで、車内で調理をしても空気がこもらず快適に過ごせるようになり、寝るときも少し窓を開けてファンを回すだけで涼しく眠れます。
特に夏場の車中泊で活躍してくれています。
関連記事はこちら▷【自作】DIY車中泊仕様のハイエースで調理と食事するにはどんな工夫と設備が必要?
快適な車中泊環境を目指した装備:車載クーラーの導入
真夏の車中泊旅行を快適に楽しめるように、ホワイトハウスキャンパー社の「COOL STAR」というDC12V駆動の車載専用エアコンを設置しました。
こちらも大掛かりな施工が必要だったため、天井ファンを取り付けてもらったのと同じキャンピングカー改造専門の会社に設置を依頼しました。
費用は車載クーラー本体と配線・設置費用込みで約70万円ほど。
また、後述するサブバッテリーシステムと併せて、車を2週間ほど預けて施工してもらいました。
実際に、夏の車中泊旅行でこのエアコンを使用してみたところ、就寝時でも非常に快適に過ごせました。
特に後部のベッド周りには冷気がしっかりと届き、気温が高い夜でも毛布が必要になるほど涼しくなりました。
さらに、小型のサーキュレーターを併用して、車内全体に冷風を循環させたことで、車内前方でも快適な温度が保てました。
快適な車中泊環境を目指した装備:車外収納用のヒッチメンバー
長期の車中泊旅行でスキーや海水浴に出かける際、濡れたり汚れたりした荷物を車内に置くのが難点でした。
そこで、外部収納を可能にするためにヒッチメンバーを取り付けました。
これにより、汚れや濡れを気にすることなく荷物を運べるようになり、車内を清潔で快適に保つことができるようになりました。
特に良かったのが、旅行中に出るゴミの一時保管場所として外部収納が活用できたことです。
夏場はごみをなるべく車内に置きたくなかったので、非常に助かりました。
ヒッチメンバーの取り付けはパーツ・工賃合わせて18万円ほどかかりました。
こちらもキャンピングカー改造専門の会社にお願いしました。ヒッチカーゴ本体は6万円程度だったと思います。
電源に困らないシステム構築:サブバッテリーシステムとコントロールパネル
長期間の車中泊では、電源確保が大きな課題になります。
私たちは、安定した電力を確保するために、サブバッテリーとしてのリチウムイオンバッテリー(200Ah)とCTEK社の走行充電システムを導入しました。
このシステムにより、移動しながら常にバッテリーを充電できるようになり、電源付きのキャンプ場やRVパークに頼らず、長期旅行ができるようになりました。
前述の車載クーラーも、このシステムから電力を供給しています。
また、CTEK社のDC/ACインバーターも導入しているため、家庭用の電化製品も使用可能です。
このおかげで、車内で電子レンジや炊飯器を気兼ねなく使用できるようになりました。
導入費用は、部品代が45万円、工賃が約30万円ほどで、こちらもキャンピングカー改造専門の会社にお願いしました。
配線や操作パネルもきれいに施工してもらい、とても使いやすく仕上がっています。
電源に困らないシステム構築:太陽光パネル設置
電源確保手段の強化として、天井ファン設置と同じタイミングで200Wの太陽光パネルも追加で取り付けました。
通常は、サブバッテリーへの走行充電で必要電力を十分まかなえるのですが、真夏の夜に車載クーラーを使用すると、電力残量がかなり心もとなくなることがありました。
太陽光パネルを取り付けたことで、昼間に駐車中でも太陽光発電で充電できるようになり、真夏の旅行中の電力不安に対する不安が解消されました。
かかった費用は、太陽光パネルと周辺部品が約10万円、取り付け工賃が約35,000円でした。
雪道対策として足回りにデフロッカーを追加
冬の旅行で雪山やスキー場に行く際、雪道での安定した走行は必須です。
そこで、足回り強化としてOS技研のデフロッカーを装備しました。
デフロッカーとは、悪路や雪道でタイヤの空転を防ぎ、滑りやすい路面でも安定した走行を可能にする装置です。
デフロッカーの取り付けは車の整備工場に依頼し、部品代と工賃を合わせて約18万円ほどでした。
実際に冬のスキー旅行で雪道を走行した際には、坂道や凍結した路面でデフロッカーが作動しているのがわかりました。運転者としては非常に心強い装備です。
特に気に入っている車の特長
この車の魅力は、最初に書いたように、その広さと積載力にあります。
車内に十分な高さと幅があるため、大量の荷物を積み込んでも、ゆとりをもってくつろげるスペースを確保でき、車内の移動もスムーズです。
ベッドを展開したまま走行できるため、宿泊地に到着してからの就寝準備がとても簡単です。
また、こだわりの詰まった外装もお気に入りポイントの一つです。
中古でハイエースを購入した際に、板金工場に依頼してオリジナルカラーでオールペイントをしてもらい、その後少しずつステッカーで装飾をしていきました。
今では、遠くからでも一目でわが家の車だとわかるデザインになっています。
まとめ
このように、私たちのハイエースは、充実した装備とDIYカスタムで家族が快適に過ごせる車中泊仕様に仕上がっています。
今後も改善を重ねて、さらに快適な旅ができるようにしていくつもりです。
キャンピングカーの購入やDIYカスタムを考えている方々にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。