トラキャンのシェル脱着方法を紹介!



トラキャンとはピックアップトラックの荷台に、居住用キャンパーシェル(以後シェルと呼ぶ)を積載したキャンピングカーのことです。

トラキャンの魅力はなんと言っても、シェルを使うときは積載させて、使わないときは外せる、その汎用性の高さだと思います。

今回は、シェルの脱着方法と、「実際にどれくらいの手間がかかるのか?」また、「誰でもできるのか?」というところを解説していきたいと思います。

トラキャンの脱着方法

シェルの取り外し方と注意点

まずはシェルの外し方を解説していきます。

① ターンバックル4本(車体とシェルを繋いでいる金具)と電気コネクターを外す

ターンバックルが繋がっている車体

ターンバックルを外すには、特殊な工具を使うことはないです。

片手で回すには少し硬いですが、両手でしたら女性でも回すことができるくらいの硬さです。

ターンバックル4本

外された4本のターンバックル

② ジャッキ(シェルを支える4本の足)を下げる

我が家の場合は、ジャッキを上げ下げするのは電動式。リモコン操作でジャッキの足を地面に向け下げていきます。

ジャッキを下げる様子

ここはなるべく水平な場所で作業することがポイントですが、我が家の駐車場は手作りの為、地面が真っ平ではありません。

そのため、一括操作で平行にシェルを上げることは難しく、地面のある程度近くまでジャッキを下げる操作をし、地面近くにきてからは1本ずつ調整をしながら下げていきます。

ジャッキにかかる負担はバンクベットがある分フロント側が大きいため、フロントジャッキから操作し、次にリアジャッキを操作しましょう

4本の足が地面に着いたくらいから、4本同時に下げていきます。

この時、シェルが前傾姿勢にならないように注意してください。フロント側2本が少し上がり気味になるようにします。

③ ゆっくりと車を前進させる

車を前進させる様子

車をシェルから離せば、シェルの取り外しは完了です。

④シェルがなるべく低位置になるようにジャッキを操作する

シェルだけ低位置

最後に、シェルが不安定にならないよう、なるべく低位置になるようにジャッキを操作しましょう。

シェルだけを保管する場合は、強風がふいても安定するように、なるべく低位置に固定しています。

この作業も、なるべく平らな場所で行ってください。地面が真っ平でない場合でも、少しずつ高さを微調整していけば大丈夫です。

シェルの取り外し作業は夫が一人で行っていますが、いつも大体10〜15分くらいで完了しています。

我が家の場合は電動ジャッキですが、手動の場合でも30分くらいあれば出来るでしょう。

私も、初めてシェルを取り外すときは、ターンバックルのねじをとるのに少し時間がかかってしまいましたが、2回目からはスムーズに出来ました。

また、大人一人でも作業はできますが、ジャッキの操作時など、確認のためにも二人で作業したほうがスムーズかもしれません。

シェルの取り着け方と注意点

シェルの取り着けの様子

シェルの取り付けは、簡単に言えば”外し方の逆”をすれば良いのですが、「バックで車体をシェルの下にきっちり入れることができるだろうか?」と初めての方は思うかもしれません。

バックが苦手、後方の確認はできるのだろうか・・・など、一見難しそうに思えますが、意外に慣れれば問題なくできますよ。

それでは、シェルの取り付けの説明をしていきます。

① シェルを車両の床面から8㎝以上の高さまでジャッキアップする

② シェルの下に何も無いことを確認する

③ ゆっくりと車をバックし、車をシェルの下まで移動させる

この時、車両荷台後方とシェル前方の黄色い線を目印にして調整していきます。

荷台前方の黄色い線

荷台前方とトラック後方の黄色い線

車両荷台の前部とシェルのゴムバンパー部は、少し隙間を空けて車両を止めましょう。

④ シェルを下ろす

この時も、フロント側が大きいのでリアジャッキから操作し、次にフロントジャッキを操作して、車両の床とシェルが平行になるようにします。

(シェルは床まで下ろさず、床から1〜2㎝浮いた状態にします。)

⑤ 車とシェルの間にウインドブーツ(シェルと車体の間に挟むクッション)を挟む

ウインドブーツ

ウインドブーツ

⑥ 車両を荷台とシェルのバンパーゴムが当たるまでゆっくりとバックさせる

⑦ シェルを完全に床まで降ろす

⑧ ターンバックルを4本、コネクターを接続し、ウインドブーツを正位置に調整する

ターンバックルは工具は使わず手で回せるくらいのきつさで装着しますが、緩むようなことはありません。

⑨ シェルのライト類が正常に作動するのを確認する

以上で完了です。

車両とシェルを正しい位置に合わせるのが難しそうに感じますが、一気に合わせようとせず、完全にピッタリと合わせなくてもいいので、大体のところで一回止め、シェルを下ろすときにシェルの前や後ろを押したりして微調整していきます。

何回かこなし慣れてくれば、自動車免許を持っている人なら問題なくできると思います。

ただ、後方が見えにくいので、慣れるまでは運転する人と後方確認をする人の二人で作業するのが良いでしょう。

後方確認のみならず、車とシェルの間のウインドブーツを挟むときなどにも、運転者以外にもう一人いたほうがスムーズです。

トラキャンならではの家での駐車の仕方

少し間が空いている様子

我が家の場合は車のみで使用することが多いので、基本的にはシェルは安定させたまま家の駐車場に下ろして置き、車と離した状態で駐車しています。

ジャッキは垂直重に対しては十分に耐えられますが、横からの力には強くありません。

ですから長期間シェルをはずしたままにする場合は、シェルを下げた状態で、シェルの下にビール瓶の空き箱を置いて固定しています。

(シェルとビール瓶の空き箱の間は2〜3㎝くらい開けた状態でジャッキを下げています。)

こうすることにより、非常に安定しています。

トラキャン駐車

車のみの使用でも、キャングピングカーとしての使用でもすぐに出発できる状態で保管しているので、脱着の手間を感じることは全くありません。

トラックのみのこんな使い方

トラックのみ駐車

ここからは参考までにですが、トラキャンならではの使い方として、トラックのみを使用したときのお話をしたいと思います。

我が家のトラックはアメ車で、全長5m55cmと、前にも後ろにも長いので、慣れるまでには少しだけ日数がかかりました。

日本車のトラックでしたらそこまで車体の長さがないので、また違った感想になるかもしれませんが、私の場合は何回か運転したらすぐに慣れましたし、街中の広くはない駐車場でも、駐車に困ったことはありません。

荷物もたくさん積めます。

我が家では荷台に大きめのクーラーボックスを置いておき、買い物で座席部分に入りきらなかったものや、濡らしたくないものはここに入れて帰ります。

トラック荷台

その他、大きな荷物や海水浴のあとなどの、車内には入れたくない砂の付いたものなどは荷台にそのまま載せることができます。

あとはシェルを積んでまで行く必要がないというとき、広い公園やゆとりのある外の駐車場で、テイクアウトした食べ物を荷台の上でクーラーボックスをテーブル代わりにし、100円ショップの小さな椅子に座って、飲食をしたりしています。

新型コロナウイルスの影響で店内の飲食を避けるため、テイクアウトを最近は利用しますが、家に持ち帰って食べるより、出来立ての食べ物を景色のいいところで食べるというのは、トラックならではの使い方だと思います。

日本では普段使いのトラックはあまり需要がないようですが、アメリカでは「一家に一台トラックがある」と言っても過言ではないくらい使われているそうですよ。

脱着も難しくない!一台二役のトラキャンはやっぱりおすすめ!

トラキャンの最大の魅力はやはり、キャンピングカーとしても普段使いの車単体としても使用できるところ、まさに一台二役です!

大きい車を運転したことがない方や、細かい作業が苦手な方でも、シェルの脱着は慣れれば手間に感じる事はないと思いますし、作業自体もほんの数十分でできます。

ですので、「キャンピングカーが欲しいけれど使用頻度が分からない」「キャンピングカーともう一台ないと不便ではないか」などという理由で、キャンピングカーの購入を迷っている方にも「トラキャン」はおすすめしたい一台です。