LPGガス導入のメリットと費用を徹底解説

欧州キャンピングカーで話題!LPGガス導入のメリットと費用を徹底解説



ガソリンスタンドで簡単に補給ができる「LPGガス」とは?

LPGガス キャンピングカー LPガス

LPGガス(液化石油ガス)は、プロパンとブタンを混合させたガスです。

国によっては「GPLガス」と表記されることもあり、日本では「LPガス」の名称で知られています。

使用用途としては、家庭やキャンピングカーでのガスコンロや給湯器のほか、自動車の燃料(LPG車)としても使われています。

LPG車はガソリン車に比べて環境に優しく、クリーンなエネルギーとして扱われることもあります。

プロパンガスと同様に、LPGガスもさまざまなガス装備で使用できますが、キャンピングカーで利用するには、LPG専用のガスボンベへの切り替えが必要です。

ガスを扱う専門的な作業が伴うため、専門業者に依頼して取り付け工事をしてもらうことをおすすめします。

補給が簡単

LPGガスの一番のメリットは「ガソリンスタンドで簡単に補給できる」点です!

プロパンガスボンベの場合、ガス会社の営業所やガス専門の販売店で交換する必要があり、どこでも交換できるわけではないため、毎回場所を探すのに苦労していました。

しかし、LPGガスはガソリンスタンドで補給することができ、ヨーロッパのほとんどの国で比較的簡単に見つけることができます。

多くのキャンピングカーでこのシステムを導入し始めています。

さらに国ごとにボンベを交換をする必要がなく、ガスがなくなったらガソリンスタンドへ行き補給するだけなので、とても効率的です。

LPGガスを新しく導入してみた!気になる費用は?

LPGガス キャンピングカー LPガス

ガスの取り扱いは、ガス漏れや火災などが危険性があるため、専門の資格を持ったプロフェッショナルに依頼することが非常に重要です。

工事の流れや予約は事前にメールでやり取りし、当日は整備士の方が英語で丁寧にLPGガスの取り付け手順や注意点を説明してくれたため、安心して任せることができました。

小ガス専用の収納庫の構造

LPGガス キャンピングカー LPガス

キャンピングカーのガスボンベは車外の専用コンパートメントに設置されており、安全性を確保するため車内とは完全に隔離されています。

ガス収納スペースは外気との換気が十分に確保されており、万が一ガス漏れが発生した場合でも、車内にガスが充満しない構造です。

LPGガスボンベは26Lの容量ですが、安全上、約80%までしかガスを補充できない仕組みになっているため、実際に補充できるガス量は約22Lとなります。

ガスボンベには通常、10年の保証が付与されており、10年ごとに定期検査と再認証を受ける必要があります。

それ以外にも年に1回程度、ホースやバルブなどの点検をするのがおすすめです。

LPGガスの交換作業

LPGガス キャンピングカー LPガス

作業自体は約1時間半で完了しました。

作業はすべて外側から行われたため、その間は、キャンピングカーの中でパソコン作業をしながら待つことができ、とてもスムーズに進みました。

以前は、ガス収納スペースに10kgのプロパンガスボンベを2つ収納していましたが、今回は新しいLPGガスボンベとプロパンガスボンベそれぞれ1つずつ残すことにしました。

その理由は、LPGが手に入らない国もあるため、その場合にはプロパンガスを使用するためです。

交換費用

利便性の高いLPGガスシステムですが、工事費用が1000ユーロ〜(約16万円〜)となかなか高額なため、これまで導入をためらっていました。

しかし、バンライフ仲間の紹介で、ベルギーにて600ユーロ(約9万5千円)で取り付けてくれる整備工場があると聞き、そちらにお願いすることにしました。

今回の取り付け費用は工賃込みで、9万5千円でした。

高額な出費ではありましたが、ガス交換に関する悩みが解消されるため、結果的には非常に有益な投資だったと感じています。

また、他の整備工場より割安でできたので、大満足です!

セルフでLPGガスの補給に初挑戦!

LPGガス キャンピングカー LPガス

ヨーロッパの多くの国では、ガソリンスタンドにLPG用の専用ポンプが設置されており、セルフ式で補給を行うのが一般的です。

そのため、初めての補給の際は少しドキドキしました!

LPGガスは全てのガソリンスタンドに設置されているわけではないので、事前にGoogleマップのアプリで「LPG」もしくは「GPL」と検索して探し出します。

LPGガス補給方法

LPGガス キャンピングカー LPガス

1. 車両のLPG給油口を開け、専用の接続口アダプターを取り付けます。

LPGガス キャンピングカー LPガス

ここで注意点したいポイントですが、国によってLPGポンプノズルの接続口の形状が異なるため、正しいアダプターを使用する必要があります。

LPGガス キャンピングカー LPガス

アダプターは全部で4種類あり、ガスボンベとセットで付いてきました。

アダプターがないと補給ができないため、各国の規格に合った正しいアダプターを選んで使用するようにしましょう。

2. ポンプノズルをLPG給油口に挿入し、手元のレバーを引いてロックをかけます。

その後、給油ボタンを押したら補給が開始されます。

LPGガス キャンピングカー LPガス

3. ほとんどのLPGポンプには、タンクが満杯になると自動で停止する機能が備わっています。

補充が完了したらノズルを外し、給油口を閉じます。

LPGガス キャンピングカー LPガス

4. 支払いはガソリンスタンド内の支払いカウンターもしくは、クレジットカード対応の機械で支払いをして完了です。

補給料金

私たちは初めての補給で戸惑いましたが、店内のスタッフが親切に助けに来てくださり、補給の手順を教えてくれたおかげで、安心して作業を進めることができました。

慣れてしまえば、自動車の給油とほぼ同じで、5分以内で完了します。

今回の料金は22Lで18ユーロ(約2,800円)でした。

これまで使用していたプロパンガスは地域によって料金が異なり、10kgのボンベで20ユーロ〜38ユーロ(約3,000円〜6,000円)と高めでした。

そのため、LPGへの切り替えでガス料金を大幅に節約できた点も、交換を決めた理由の一つです。

LPGガスに変えて旅の自由度が大幅に変化

LPGガス キャンピングカー LPガス

その後、プロパンガスからLPGガスに切り替えた後も、キャンピングカー内の装備はこれまで通り問題なく起動し、大満足です。

LPGは価格が比較的安価で、各国のガソリンスタンドや専用施設で簡単に補給できるため、以前はガス消費の高いガスヒーターの使用を控えていましたが、今では気にせず使用できるようになり、冬場でも暖かく快適に過ごせています。

さらに、キャンピングカー旅の自由度が大幅に向上し、これまで行くのをためらっていた国にも安心して安心して足を運べるようになりました。

ヨーロッパ周遊の旅がさらに楽しみになり、LPGに取り替えて本当に良かったと思います。