【実体験】大阪~九州間の長距離車旅でわかったフェリー利用のメリットとデメリット
目次
九州までの移動ルート
東京から九州までの移動では、以前は高速道路だけを使っていましたが、最近は東京~大阪間を高速道路、大阪~九州間をフェリーで移動する方法を選んでいます。
特に大阪からは夜行フェリーを利用することで、寝ている時間を有効に使えるようになりました。
陸路だけで天草まで行く場合
まず、フェリーを使わず陸路だけで行く場合、新名神・山陽道・中国道・九州道を通れば休憩なしの最短時間で12時間ほど。
ただし仮眠や食事、渋滞などを考慮すると、実際には1泊2日かけて移動します。
車中泊する場合は宿泊費が無料で済みますが、道中にはコインシャワーの設備が少なく、ホテルを取れば宿泊費が発生するのが難点です。
移動距離はトータルで1,200〜1,300kmほどになります。
その間の高速料金は2〜3万円ほどで、途中2〜3回は給油が必要です。
高速道路で給油することが多いため、燃料代は2万〜2万3,000円ほど。
飛行機より時間はかかるものの、費用は約半分まで抑えられる計算です。
途中でフェリーを利用する場合
まず東京から大阪まで東名高速や第二京阪道路などを経由して約500km走ります。
東京→大阪を高速道路で8〜9時間、大阪→新門司港をフェリーで12時間半(大阪南港発 19:50 → 新門司港着 翌8:30)、新門司港→天草を高速道路と一般道で3時間強。
総移動距離はかなりのものですが、フェリーを挟むことで夜間の移動がそのまま睡眠時間となり、体力的にも大幅にラクになりました。
船内には大浴場やレストラン、売店もそろっています。
効率よく移動しながら休息を取れるので、最近はこの方法をよく利用しています。
フェリーは乗船日の2カ月前から予約でき、繁忙期でなければ「ツーリスト+車両」の基本料金は夫婦2人で2万5,910円〜。
コンフォートの部屋だと29,760円ほどになります。
私は食事付きプランを選ぶこともありますが、夕食・朝食セットで一人2,400円とリーズナブル。
私のハイエース(ディーゼル、実燃費約10km/L)だと途中1度の給油が必要で、高速料金(ETC)は約1万3940円。
休憩や食事を挟みながら8時間ほどかけて移動します。
実際の移動ルートと費用の詳細はこちら
■東京~大阪間(約500km)
使用道路:東名高速道路←→伊勢湾岸道路←→新名神高速道路←→京滋バイパス←→第二京阪道路←→阪神高速
所要時間:約8時間(休憩・食事込み)
高速料金(ETC料金):13940円 × 2
■大阪~門司間(フェリー)
往路(コンフォート):29,760円
復路(ツーリスト):25,910円
■新門司港~天草間(約180km)
使用道路:九州自動車道
所要時間:約3時間強
高速料金:4710円(ETC料金:4710円) ×2
■燃料代
東京~大阪間の給油:7,771円
天草での給油:5,165円
大阪~東京間の給油:7,358円
途中フェリー利用と陸路のみ。費用を比較すると
フェリーの乗船料+車両運賃、そして燃料代などをあわせると、往復で合計11万円ほどかかりました。
陸路のみと比べて2万円ほど高くなりますが、フェリー料金には宿泊代も含まれているため、長距離運転の疲労や腰痛リスクを大幅に軽減できると考えれば妥当な出費だと感じています。
途中フェリー利用と陸路のみ。それぞれのメリット・デメリット
あらためて、途中フェリー利用と陸路のみ、それぞれのメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
途中フェリー利用のメリット
長時間の運転による疲労は、年齢とともに深刻な問題となっています。
特に長時間の運転では腰への負担も大きく、SA/PAでの仮眠だけでは十分な休息を取ることができません。
その結果、翌日まで疲労が残り、運転時の集中力低下という安全面での懸念も生じていました。
ホテルでの宿泊で対策することも可能ですが、追加のコストがかかります。
長距離運転での身体的な負担を軽減するためには、シャワーなどのリフレッシュ設備も重要です。
しかし、現状ではコインシャワー設備のあるSA/PAは限られており、十分とは言えない状況です。
フェリーでの移動は、これらの課題を一気に解決してくれました。
フェリーは個室を利用しなくても、ロビーや相部屋で十分に休めます。
さらに、ビュッフェ形式の食事で好みの料理を楽しむことができました。
その日の運転がないため、お酒を楽しむこともできます。
大浴場でゆっくりと温まれることも、疲労回復の大きなポイントです。
こうした“移動しながら休める”という点が、年齢を重ねるほど魅力的に感じます。
途中フェリー利用のデメリット
ただし、フェリーにも課題はあります。船上で携帯電話が圏外になりやすく、船内Wi-Fiは時間制限があったり速度が遅かったりするため、インターネットの利用には一工夫が必要です。
船内で動画や電子書籍を楽しむならは事前ダウンロードが無難でしょう。
また、荒天時には船が大きく揺れるリスクや、最悪の場合は欠航になる可能性もあるため、日程に余裕をもって計画する必要があります。
陸路のみルートのメリット
一方、高速だけで九州へ向かう方法にも利点はあります。
出発時間やルートを自由に変更しやすく、好きな観光地に立ち寄れるのは大きな魅力です。
天候の影響を受けにくく、直前に旅程を組む場合も柔軟に対応できます。
陸路のみルートのデメリット
ただし、長距離運転による疲労は避けられません。
腰痛や肩こりに悩まされる場合、SA/PAだけでは十分休めず、翌日まで疲れが残ることも。
コインシャワーが設置されているSA/PAも多くはなく、ホテルに泊まれば費用がかさみます。
季節による燃費の悪化や寒さ・暑さ対策も必要なため、総合的な体力と計画が求められます。
まとめ:ベストなルートは
陸路のみvs途中フェリーという観点で言えば、私のおすすめは「行きと帰りでルートを変える」方法です。
行きは高速メインでゆっくり観光しながら進み、帰りは夜行フェリーを利用して一気に戻る、といった組み合わせをすると、疲労軽減と旅行の楽しさを両立しやすくなります。
私自身、「フェリーは割高かも」というイメージを持っていましたが、実際に利用してみると宿泊費や疲労度の軽減、スケジュールの組みやすさなど、多くのメリットを感じました。
長距離運転の車旅を頻繁に行う方や、高齢者を乗せて移動する方には特におすすめしたい手段です。
何より、状況に応じて最適なルートを選ぶことが大切だと実感しました。
今後も私は行き帰りでルートを変えつつ、疲れをためずに実家への帰省と仕事を両立していきたいと思っています。