ハイエースのバンコンで車旅中のオーナーさんにインタビュー!



中古で購入して以来、一度もトラブルに見舞われたことがないというタフな愛車で、長距離の車旅もノンストレスで楽しんでいるのが、千葉県出身のタマスケさんだ。

自身のフットワークの軽さとも相まって、休日、気が向けばすぐにでも愛車のエンジンをかけて出かけるという生活を満喫している。

今回はそんなタマスケさんに、愛車との出会いからライフスタイルの変化、あらかじめ知っておきたい不自由な点、購入を迷っている人へのアドバイスなどを、たっぷりお聞きした。

ミスティック ウィンピュアJ's

タマスケさん(45歳)千葉県

愛車:ウィンピュアJ’s(ミスティック)

キャンピングカー歴:9年(このクルマが1台目)

9年間トラブル知らず。破格の中古キャンピングカー


―キャンピングカー歴と愛車との出会いを教えてください。

キャンピングカー歴は9年くらい。この車が初めてのキャンピングカーです。

友人がキャンピングカーの製造・販売をされているミスティック社をよく知っていたので、その関係から乗り始めました。

偶然の出会いでしたが、性能と設備、価格がちょうど良い車体だったので。

最初はトラックの荷台に居住スペースを載せるキャンピングカー、いわゆるトラキャンに憧れていたのですが、トラック本体がウン百万、荷室でさらに200万円が追加になるのもザラなので、ちょっと手が届きませんでした。

憧れの人と実際に付き合う人は違う、といったところでしょうか(笑)

―愛車のニックネームとスペックも教えていただけますか。

愛車のニックネームですか。

特に考えていなかったのですが……そうですね、私がタマスケなので、「tama号」とでも呼んでいただければ。

車体はミスティック社のウィンピュアJ’sで、ハイエースの車体はレジアスエース。

クルーズコントロールは無し、4速ATで2700㏄のガソリン車です。燃費は街乗り8km/L、高速10km/Lくらいですかね。

ミスティック社 ウィンピュアJ's 外観

運転がまったく苦にならないところは、さすがハイエースと言うべきでしょうか。

この安心感が購入の大きな決め手になりましたね。普段乗りもある程度できますし。

平成18年製ですから、購入当時は3年落ち。ワンオーナーで走行距離は約2万キロでした。

中古価格は、370万円という破格!当時はキャンピングカーがまだそこまで流行っていなかったから、ここまで安く買えたのだと思います。

車体にこだわりはなかったので、もしも出会ったのがバンコンじゃなかったら、今この愛車には乗っていなかったかもしれません。

人も車も、出会いって大切ですね。

―中古車とのことですが、トラブルはありませんか。

もう9年も乗っていますが、なんと一度も不調はありません!だから、ビルダー持ち込みの経験は一度もないんです。

さすがに3,000回転以上だと燃費が悪くなりますが、車部分も荷室部分も、トラブル知らず。優秀な相棒です。

ベースがハイエースだから良いのか、ミスティック社製だから良いのか。

いずれにしても、乗りつぶすまで乗り続けますよ!

ちなみに、車検はユーザー車検。タイヤの履き替えも自分でしてしまいます。車好きだから、そういうことが苦にならないんですよね。

翌日の疲れを気にせずフットワーク軽く車旅に出られるのが魅力


―キャンピングカーを購入されて良かったことは何ですか。

走るのも出かけるのも元々好きで、フットワークも軽い方なんですが、キャンピングカーだと車内に小さな家をつくれるから、今まで以上に気軽に車旅を楽しめるようになりました。

県をまたいで知人に会いに行くのは余裕ですね。

ゲームのチャットで仲間がどこそこにいると発言して、それがたまたま愛車で行ける範囲だったりすると、「じゃあ今から行こうかな」となるくらい(笑)

ミスティックウィンピュアJ's 室内

女性が直立できるほどの室内高



もちろん、長期休みは基本いつでも車旅。前もって計画を立てるのも楽しいんです。

金曜日の夜、仕事を終えてから家で深夜まで仮眠して、道の空いている夜中に移動するんですが、連休をフルに楽しめている感じがしますね。

突発的な休みのときも、スイスイ遊びに行けるのでうれしいです。

時間とお金さえあればいつでも動けるのが、キャンピングカーならではの強みだと思います。

―今まで一番長く車旅をされたのはどこですか。

一番距離を走ったのは、千葉から北海道北端かな。

まずは新潟まで走って、そこからフェリーで小樽へ。そこから最北端まで一気に行きましたね。

千葉から宮崎も行きました。あれ、北海道と九州だったら、どっちが遠いんでしたっけ(笑)

もともと運転が大好きだから、長距離を走るのも全く苦にならないんですよね。走り屋がキャンピングカー乗りになったというだけで。

期間でいうと、北海道の実家に帰省するときに、ゆっくり1カ月ほどかけて車旅をしたのが最長ですね。

いつか沖縄まで足を延ばす予定。

飛行機では行ったことがあるんですが、愛車と一緒にゆっくり滞在して、あの素敵な雰囲気を堪能したいですね。

―愛車の気に入っているポイントを教えてください。

もちろん、全部です!

でも、そう言ってしまうと話が進まないので、具体的にピックアップしますね(笑)

まず、FFヒーター、バッテリー、冷蔵庫、ベンチレーター、電子レンジが搭載されているところでしょうか。

キャンピングカーの操作パネル

操作パネル



室内の操作も簡単です。

全体的にDIYいらずで、快適に過ごせていますよ。

キャンピングカーの下駄箱

唯一DIYした箇所は、下駄箱の板の上に鉄板を載せて、磁石を付けた小物入れが走行中でも落下しないようにした点。



車内 テレビ

退屈しのぎに、家から30インチのTVやゲームを旅のおともに連れて行くこともあります。

ウィンピュアJ's ベッド大きさ

大人2人で寝ても狭くないくらい、ベッドが広々としているのも気に入っています。

キャンピングカーを購入する前は、移動中に仮眠をすることはあっても、車の中でしっかり寝ることはなかったので。

荷物を積めますし、疲れたらすぐに寝られることもあって、今まで敬遠していたキャンプも始めました。

驚かれることもあるのですが、寝るときは必ずFFヒーターを消しています。

北海道出身だからというのもあるかもしれませんが、あらかじめ車内を温めておけば、持ち込んだ家の布団でぐっすり眠れるんです。

よっぽど寒いときは毛布を使いますけど、寝袋も使ったことがありません。

逆に夏場は、窓を開けて、ベンチレーターと扇風機をまわして、ヒヤッとする接触冷感のシーツを敷いて……と、何かと工夫しています。

ウィンピュアJ's 天井窓

夏は暑くて熟睡できず、「ああ、夜明けだ」と感じることもしばしば。昼に寝るなんてもってのほかですね。日中は車内にいること自体が無理ですから。

天気が悪い日は、雨や雪の音を聞きながら寝ています。基本、外がうるさくても寝られるんですが、音が気になったら耳栓をしています。

キャンプのときは、少しでも平坦な場所を探すようにしていますが、どうしても傾斜がある場合、地面が高い方を頭にして寝ていますね。

車体の長さゆえ、駐車や洗車はやや不自由なことも


―愛車の「もっとこうなら良いのに」と思うポイントや、今後導入を考えている設備はありますか。

クーラーがないのは困りものですね。

先ほどもお話しましたが、夏はとても寝苦しいんです。防犯面からも、窓を開けっぱなしにするのは気になりますし。

そして、これはどうしようもないですが、スーパーロングの車体で5400mmと車長が長いため、都会では駐車場が見つからなくて困ることも。

都会や繁華街に滞在するときに利用するコインパーキングも、スーパーロングなので気を使います。

小回りが効かないので、転回が難しそうだったら、いくら目的地から近くてもその駐車場はあきらめるようにしていますね。目的地から少し離れても、確実に停められることが第一です。

そうそう、洗車も大変ですね。

オーニングやベンチレーターが付いていると基本的に洗車機はNG、ガソリンスタンドで手洗いをお願いしても、たいてい屋根部分はお断りされます。

今後導入を考えているのは、マックスファン。

現在のフードカバーがないベンチレーターは、雨の日は角度によって車内に雨が吹きかかることがあるんです。

あとは、ソーラーパネルですね。

今は走行充電のみで、走って電気をためるかAC電源をつなぐしか選択肢がないので。ソーラーパネルがあったらもう少し自由に電気を使えるかなと。

―車旅の道中、お食事はどうされていますか。

外食か、お惣菜を買って車内で食べています。車内で調理することはほとんどありません。

調理するとしても、道の駅で買った地元食材を焼いたり鍋にしたり、スープの残りにごはんを入れておじやにしたり、といった簡単に片づけられるメニューばかりですね。

なにせシンクは一度も使ったことがないんです。

あまりにも使わないので、シンクは小物入れになりました(笑)

足りない設備は後付けを視野に。予算内で選ぶことが大切


―キャンピングカーの購入で悩んでいる方にアドバイスをお願いします。

収納は重視した方が良いと思います。車旅を続けていると、知らない間にモノが増えていく魔法にかかりますから(笑)

それ以外のアドバイスとしては、キャンピングカーはフル装備、フル設備で高額だからといって、その人にとってベストな買い物とは言い切れないので、ご自分のライフスタイルや家族構成、使用目的、そして使う頻度をよく考えてから、車種や装備、レイアウトを選ぶことが重要だと思います。

設備は後から付け足せますし、背伸びして予算を越える必要はありません。

予算オーバーのキャンピングカーを購入したものの、それで満足してほとんど使わないという方もたまに見かけます。

そこまでならないにせよ、いずれは劣化するものなので、オーバースペックほどもったいないものはないと思いますね。

結婚がゴールでないように、キャンピングカーの購入もゴールではないんです。使うことを大前提として選ぶべきですね。

参考までに、私の購入予算は400~500万円でした。結果的に予算よりも安くキャンピングカーに出会えたことになります。

ひと昔前はお金持ちの道楽だったり、高すぎて手が届かなかったりするイメージが強かったのですが、今はちょっと頑張れば手が届くようになりましたね。

―最後に、今後の展望をお聞かせください。

キャンピングカーとか普通車とか関係なく、車旅の楽しさをもっと広めたいと思います。

私自身、今までは自分一人か、もしくは家族で、ごく内々に楽しんでいただけだったのですが、キャンピングカー、車中泊仕様車、キャンパーのオフ会を経験して以来、車体を問わず、いろいろな人と仲間になりたいという気持ちが強くなったので。

同じ車体同士とか、そういう区切りで関係を狭めずに、たくさんの人と車旅の楽しさを共有していきたいですね。

タマスケさんへのインタビューはYouTubeでも配信しています。

車内の様子もご紹介していますので、ぜひご覧ください!

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